最高の自分になっていく生き方のコツ ~Dark Horse"の読書感想文~
Dark horseを読んだ。資本主義で勝つための標準化した優秀な人になるのが正とされている現代を批判し、個人の充足感を満たして最高の自分になっていく生き方のコツと成功事例を紹介する本。
個人的には少し極論だと思う(多くの異名が必ずしも一般的な尺度に囚われている使われ方をしないので)が、現在正しいとされている要素に対して、標準化された指標に過ぎないというポジションを取るのは面白い。
これはファクトなので考慮すべきだ。個々人の意思とは関係なくレールに乗せられることに学習意欲はどんどん下がっていく。
ダークホースは標準化された人たちとは違って、内発的で解像度の高い動機で動いている。ここが分かれ道なのだ。この本では内発的動機を見つけることを簡単に言っているが、一般的にはここが難しいと思う。(ただ、そこには言及していない。)
実際にダークホースを分析すると、それぞれの人が自分の個性に合わせて目標のアプローチを変えていることがわかったという。これはこの本の面白いところ。ダークホースになり得た人は、自分の個性を認識し、そこに合わせた戦略を立てているという。
ここに到達できれば、ダークホースになる入り口に立てる。ここまで立てれば、次は取り組む姿勢。
自らが選択をし、充足感にフォーカスすること。これが最高の自分になれる方法だという。しかし、現在の世の中はそうなっていない。
大学の入学できる人数が決まっていて、エリートになれる人は一握りである。これは標準化された教育における優劣の判断をしていて、能力主義ではなくて定員主義だと著者は言っている。結局はごく少数の勝者と大多数の敗者を生むのだ。
現在はセクシャルマイノリティや人種の平等などが叫ばれるが、結局は資本主義に最適な標準化ゲームへの参加券だけが平等になっただけで、勝者の数は固定されているのだ。
というように、成功とは資本主義に最適な標準化ゲームに勝つことではなく、個人の充足感を満たして最高の自分になることだろう。
こういう話が今出てきてるということは、個人が今この瞬間にどういう人生を選択するか一つの分岐点なのであろう。
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