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大阪に帰ってきました

最後の記事を書いてからしばらく経ってしまった。
あの後父のお葬式も無事に終わった。
お葬式の前までは涙が止まらなかったが、お葬式当日はみんなで笑顔でお別れすることができた。
お昼過ぎには家に帰ってきて実家でゆっくり過ごした。それからは母と喋るたびに父の思い出話や、父が亡くなった日の事、同じ話を何度も何度も話しながら、悲しい気持ちになったり笑ったり、そういう日々が続いて、今ようやく新しい生活にも慣れてきた。やっと前向きな気持ちになって新しいことにも挑戦してみようと言う気持ちになった。

あの頃は必死だった。 
実は父が亡くなる前、私は就活をしていた。
もともと住んでいた東京で就活をしていたが、父の体調も心配だったため大阪に帰ってくると決めていた。
新しい物件も父の家の近くに決めた。私が大阪に帰ってきたらいつでも会えるように、父の食べたいものがいつでも一緒に食べられるように、そう思ってたくさんの内見をしてそのマンションに決めた。

3月の中旬にも就職の面接の予定が2つ入っていた。しかし急遽大阪に帰ってくることになったので、その面接を延期してもらっていて、父の葬式を終えた後、東京に戻ってからその2つの面接を終えた。その2つの面接以外にも後 2つほど面接の予定があったため、それの対策も含めて、あの頃は就活にほとんどの時間を費やしていた。

その翌月の4月の末で前職の会社を退職したので、そのお別れ会や引っ越しの準備、また精神科医に通っていたので、それの通院などで忙しい日々を送っていたと思う。無事仕事も決まり、5月の中旬から新しい仕事が始まった。

しかし、社長のパワハラによって、その仕事は1週間で退職した。
前職の嫌な思い出もあったため、人間関係に敏感だった。接客業は好きだけど、人と関わる仕事はなかなか難しいなと感じた。

それから、自分に合った仕事を探そうと、一度就活も辞めてハローワークに行った。そこで職業訓練校を見つけて、以前から少し興味があったウェブデザイナーの訓練校に通うことを決めた。
でも、全く未経験の分野で、今までウェブデザインなど、私の口から発したことがなかったので、訓練校に応募するか非常に迷った募集の締め切りギリギリまで迷って、経理の訓練校かデザインの訓練校か最後まで迷っていた。

その時、大学で唯一仲の良い後輩がウェブデザイナーになったと言うことを聞いて、私も背中を押された。
同じ学部から、ウェブの分野に行ったと言うことが非常に刺激になったし、私もやってみたいと言う気持ちになった。それがきっかけですぐにウェブデザイナーの学校に応募して面接に通って、見事8月から4カ月間の訓練校に通うことになった。会社を1週間で退職してから訓練校が始まる8月まで約2カ月間は事務の仕事に慣れるため、事務職の派遣をした。社員の方々は非常に親切な方で退職時には名刺をいただき、私のウェブデザイナーになると言う夢を応援してくれた。

ウェブデザイナーになると決めてから、新しい分野の人と関われるようになったし、いろんな人とも知り合うようになった。尊敬のできる何でも相談できる人とも出会ったウェブの分野に行くと以前まで関わっていたサービス分野の人たちとはタイプの違う考え方前向きで、明るくて、人に対して否定的ではなくて、キラキラしていて夢を応援してくれるようなそんな人たちだなと思った。今まで私が働いていたサービス業の分野でも非常に学ぶことが多かったし、決して無駄な時間ではないと考えているが、尊敬できる人がいなかった。でも、今大阪に帰ってきて、ウェブの分野に関わるようになってから、尊敬できる人ができた以前の仕事にいつまでも執着するのではなくて、すぐに退職すると言う決断をして良かったと今は思う。

どうしてこんなに記事を書くのが開いてしまったのかと振り返ると私自身も新しい環境で新しいことを始めて、学ぶことも多くて、関わる人も増えて、記事を書いて気持ちの整理をしなくたって、前向きで明るく生きている意味を感じながら毎日を過ごすことができていたからだと思う。この姿を父にも見せてあげたかったなぁと思う。
私が就活をしているときに、今までとは違う職種を受けていると言うことを父に言ったことがある。
父を驚かせたくて何の職種を受けているのかまだ言っていなかった。多分父に今していることを言ったらすごくびっくりすると思うけど、いつもみたいに適当な返事で応援してくれると思う。

たまに考えることがある。もし今父が生きていて近所にいたらどれぐらいのペースで合っていたか、どれぐらいの頻度でLINEをしていたか、私はウェブデザイナーになろうと思っていたか。未来は変わっていたか。
父を優先しすぎて、私がやりたいことが実現できていたのか、新しい道は開けていたか、こんなに素晴らしい人たちにも出会えていたか、それを考えることがたまにある。
でも、以前みたいに寝る直前に、いつも父のことを考えて涙を流して眠れなくなると言う事はなくなった。ふとした拍子に父のことを思い出して泣いてしまったり、懐かしい気持ちになったりそういうことも少なくなった。以前は毎日父のことを考えていたけれど、最近は忙しい日々が続いていたので、その余裕もなくなってしまっている。でもいつも私が見守ってくれているような気がしていて、今すごくちょうどいい距離で父のことを考えられている。

父のおかげで、今私はこうやって毎日楽しく生きている。だから本当にありがとう。


今年は本当にたくさんのことがあった。一言では表せないような濃い1年だった。

父のレコードコレクション

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