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「未知なる生物界への扉!階段に現れる虫たちの謎解き」12 ”ガ”

あなたの住まいの階段を使って新たな冒険に出発しませんか?

私は健康のために階段を使っていますが、階段で目を凝らすと、ふと動く小さな虫がいることに気が付きます。そして昨日いた虫は何処かへ行き、別の虫が現れ、入れ替わっていくのです。

実はこの無機質な階段には驚くべき生命の多様性があります。

本記事では、私たちの日常生活に潜む小さな虫を探索し、階段に現れる虫の正体に迫りたいと思います。

前回出現した虫はヨツスジトラカミキリでした。

黄色と黒のいかにも危険そうな色合いには驚かされました。今回はどのような虫に出会うのか。

いつものように階段を下りていくと、
黄色味を帯びた羽のが壁面にくっついているのが見えました。

黄色い蛾、腕が毛深い

明らかに”蛾”ですが、どんな種類なのか分かりません。。

蛾とは?

蛾と蝶はざっくり簡単に言うと昼行性が蝶、夜行性が蛾です。

(蛾)とは、分類上、節足動物門・昆虫綱・チョウ目(鱗翅目、ガ目とも)に分類される昆虫のうち、チョウ(具体的にはアゲハチョウ上科セセリチョウ上科シャクガモドキ上科)を除いた分類群の総称。
日本にはチョウ目の昆虫が6000種程度知られているが、「チョウ」と呼ばれるものは250種類にすぎず、他はすべて「ガ」である。世界全体で見ると、ガの種類数はチョウの20 - 30倍ともいわれている。しかし両者に明確な区別・線引きはない。

Wikipediaより引用

蝶と蛾は明確な区別が無いようで、
国内では6000種類が知られています。

5000種以上の種類から階段に現れた蛾を特定するのは骨が折れそうです。

正確な同定を行うには検索表を用いる必要がありますが、写真しかとっていないのでGoogle検索で調べてみることにします。

意外に早く似たものを見つけました。

これはチャドクガではないでしょうか。

チャドクガ(茶毒蛾)はチョウ目ドクガ科昆虫本州以南の日本各地に分布。年2回発生、越冬。日本では代表的な毒蛾である。茶樹園芸植物に食害をおよぼす。約0.1mmほどの毒針毛をもち、接触や飛散で皮膚や粘膜に付着すると、炎症をおこして痒くなる。

前回は派手な模様のカミキリムシでしたが、今回は毒持ちです。。。

幼虫は毒針の毛を持っており、また、風に乗ってその毛をまき散らすことがあり、皮膚に毛が付くとかぶれてしまいます。

成虫も同様に毒針の毛を持っていて、皮膚炎を生じさせます。

チャドクガはツバキ、サザンカなどツバキ類の園芸植物に対して食害を及ぼします。

家庭園芸の天敵ですね。

チャドクガの毒

ところで、チャドクガの毒とはどのようなものでしょうか。

ドクガやチャドクガによる炎症の原因物質は0.06~0.1mmの微細な「毒針毛(どくしんもう)」に含まれているヒスタミンなどであり、タンパク質に由来する毒物です。

ヒスタミン

ヒスタミンとは、巷でもよく聞くことのある化学物質です。

もともとヒトの一部の細胞にも存在しており、花粉症などのアレルギー症状の原因物質としてよく知られています。

一方で、ヒスタミンは、鼻詰まりやかゆみを引き起こすやっかいな特徴がある反面、脳に入ると満腹中枢に作用して「食欲抑制」効果と交感神経を刺激して「脂肪燃焼」の促進を期待できるという報告がなされていることもあります。

このような効果も報告がありますので、毒物扱いしていますがヒスタミンそのものが一方的な毒物とも言えない気がします。

毒と薬の関係で、お酒を飲み過ぎたり、塩を摂り過ぎるのが体に悪いのと同様にヒスタミン自体も体には必要なので量や、作用する箇所の問題なのかなと。

チャドクガ 2023年6月24日撮影

近くにはツバキの木があり、蛾は夜行性ですので、夜間に階段の蛍光灯に飛来したのではないかと思います。

今回はチャドクガでした。

次はどんな虫に出会うのでしょうか。
どんなふうにワクワクさせてくれるのか
次の来訪者に期待したいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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