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いつかの日常


隣に置いてある携帯からRADWIMPSのセプテンバーさんがリピートしている

もう、9月も終わり


夏が終わる


外に出る瞬間に感じる蒸し暑さも

永遠に鳴り響く蝉の鳴き声も

人でごった返す花火大会も

汗臭い匂いが広がる満員電車も


夏の終わりと同時に非日常に変わる

あれだけ憂鬱だった夏が惜しいとさえ思える


”非日常” がもつパワーは想像以上に大きい


夏のようにまた来年やってくるものもあれば

もう手に入らないあの時の日常もたくさん存在する


憧れのブレザーに身を包み、片道30分自転車を漕いでの通学

毎週木曜日のクリームパン争奪戦

校則ギリギリを攻めて着飾る文化祭と体育祭

生徒会室でお菓子を食べて呑気に過ごす放課後


あの時はこれがキラキラしているなんて思ってなかった


はやく大学生になって、

バイトしてお金稼いで、

渋谷で遊んだりしちゃって。


そんな生活がキラキラして見えてた


でもそれは ないものねだり に過ぎなかった


あの時の生活を今の私は望んでも手に入れることはできない

4年前の日常は、21歳の私にとっては非日常になってしまった


きっと今の日常もいつかの非日常になる

そして今の日常をキラキラに感じるときが来る


どうして過去ではなく いま をキラキラにできないんだろう


いつかのキラキラならば

今のキラキラにしたっていいじゃない


将来を考え、不安や焦りを感じる

自分にないものに魅力を感じて手に入れようとする

ないものを手に入れるためにいまを過ごす


だからいまのキラキラに気付けないまま いま が終わっていく


それで幸せになれるのだろうか


私の いま はキラキラで満ちています







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