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『明智物語』を読む。第2話「永禄五年加賀一揆」での活躍

第2話は、越前国から出陣して加賀国の一揆を鎮めた話です。この「永禄の一揆」の御幸塚(石川県小松市今江町)の戦いでは、まずは、明智3人衆(明智十兵衛、明智弥平次、明智次右衛門)ら50余人の鉄砲隊が活躍したとあります。

明智十兵衛、同弥平次、同次右衛門を先として、究竟の鉄炮の上手五十余人、櫓、井楼に上り、鉄炮を列(つるべ)放し懸けたり

敵がひるんだので、真柄十郎左衛門直隆、同息・十郎太郎隆基、隨伝坊の3人が飛び出して敵を蹴散らし、大勝利をあげたとあります。(真柄父子については「一揆鎮圧での戦功で所領を与えられた」と聞いていましたが、いつの話か知りませんでした。どうもこの「永禄の一揆」での戦功のようです。)

この「永禄の一揆」では、明智光秀は、鉄砲を使って活躍した以外に、気を読んで大将に敵の襲来を告げたり、「深追いはよくない」とアドバイスしたりと、まるで軍師のような働きをしました。その戦功の恩賞として、朝倉義景から、感状と鞍付きの馬を拝領したそうです。

明智十兵衛には、敵寄せ来るべき気を察し、殊に鉄炮を以て数多の一揆を打ち亡ぼし、その上、軍配の諫言を申しし条、何れも神妙の至りに思し召す由にて、義景より御感状を賜はり、褒美として鴾毛(つきげ)の馬に鞍置いてぞ引かれける。

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