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大河ドラマ評から技術史へ

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』がピンチである。
 視聴率がどんどん下がってきて、10%割れしそうである。

 私の記事(大河ドラマ『鎌倉殿の13人』評)は、219本になったが、どれも「スキ0~2、PV約40」と低空飛行で、下がってはいないが、上がってもいない。大河ドラマについて書けば「スキ数十、PV1万」と聞いていたが、そうなっていない。これは偏えに私の力不足であるが、心が折れた。

 来年からは技術史の記事を書こうと思っている。技術史はマイナーであり、メジャーの科学史の方がPV数が多いと思うが、科学史は理論が中心なのに対して、技術史は物を示して語ればいいので、書きやすい。

 たとえば、「ニュートンは林檎が落ちるのを見て万有引力を発見した」であれば、「なぜ林檎か?」「なぜ発見できたのか?」を書かなければならない。(「物」を全く示せないというわけではない。イギリスまで行けば、『ダ・ヴィンチ・コード』に登場したウエストミンスター寺院にあるニュートンの墓とか、ケンブリッジ大学の「ニュートンのリンゴの木」とかの写真を載せられる。科学史も技術史も日本史ではなく世界史なので、現地の写真の掲載は厳しいが、「ニュートンのリンゴの木」については、「万有引力発見300年」の昭和39年(1964年)、2代目から接ぎ木された孫木が、イギリス国立物理学研究所のゴードン・サザーランド卿から日本学士院長・柴田雄次博士に贈られ、東京大学理学研究科小石川植物園で育成され、その後、日本各地に広まった。正確な数は不明だが、日本には全部で数百本あるといい、その多くが小石川植物園の木の孫木だという。)

(例)浜松市科学館「みらい~ら」(静岡県浜松市)

 余談になるが、「林檎」と言えば「善悪の知識の木」の実であり、「かじった林檎」と言えば、「失楽園」である。

 林檎と聞けば、アップル社のロゴマークが脳裏に浮かぶ。(いや、椎名林檎さんだろ。ヘルプマークの人。)

──林檎の実はニュートン。かじったのは「知識の木の実」だから?

と邪推してしまうが、本人が全面協力した唯一の評伝『スティーブ・ジョブズ』には、

On the naming of Apple, he said he was “on one of my fruitarian diets.” He said he had just come back from an apple farm, and thought the name sounded “fun, spirited and not intimidating.”

ウォルター・アイザックソン『スティーブ・ジョブズ』

とある。「on one of my fruitarian diets」(私の果物ダイエットの1つだから)であり、「fun, spirited and not intimidating」(楽しく、元気で、威圧的ではない)からだという。要するに、「林檎ダイエットをすることもある私にとっては身近な果実であり、kawaiiから林檎」ということか。(ただ、外国人ってジョークを言うので、本当なのかどうか。LOGOの開発者・パパート博士の来日時、「なぜタートル?」という日本人記者の質問に、「子供たちはタートルが好きだから」と答えた。違うだろ。LOGOはタートルに似たロボット制御用言語だからだろ。子供たちが好きなのはLEGOだろ。)
 私が技術史研究所を設立するとしたら、名前は、来年は卯年なので、「ラビット」がいいかなとも思うが、「プリン」がいいな。記者に「なぜプリン?」と聞かれたら、外国人のように「好きだから」と答えて真意は秘密。(「プリンの形は富士山に似ている。日本一の研究所にしたい」という大それた野望なのかもしれないし、子供の頃の尻とり遊びで「プリン」と言って負けたトラウマを払拭するためなのかもしれない。ちなみに髪の毛は黒。茶髪でも、プリンでもないよ。)

■技術史 ─記事の執筆方法─


技術史の本

(1)文献調査


 学術論文は、「ある産業遺跡の調査結果」と言った狭くて深いものが多く、確認記事を書くには現地調査が必要である。
 一般人向けの「自転車の歴史」「自動車の歴史」といった「昔から身近にある物の発達史」の本の方がブログ記事の執筆には役に立ちそうである。

 上の写真の本の中に『技術革新の昭和史』がある。内容的には「昭和は技術革新の時代であった」というよりも、『昭和の技術史』であるが、タイトルは、「技術史」よりも「技術革新」、「技術史」よりも「昭和史」とした方が売れるのであろう。

(2)現地調査


①ある物が発達した場所へ行く。
②技術館へ行く。
企業博物館へ行く。

①たとえば、「火縄銃の技術史」であれば、国友鉄砲ミュージアム(滋賀県長浜市国友町)へ行って、記事を書く。

②科学史はメジャーだが、技術史はマイナーであり、たとえば、静岡県浜松市には「ニュートンのリンゴの木」が植えられている科学館はあるが、技術館はない。

※静岡県浜松市:世界に名だたるYAMAHA、KAWAI、HONDA、SUZUKI等の発祥地。YAMAHA、KAWAI発祥の「音楽の街」として、世界の楽器を集めた「楽器博物館」がある。他に科学館、博物館、美術館もある。
 HONDA、SUZUKI発祥の「オートバイと軽自動車の街」でもあるが、技術館はない。(本田宗一郎の生誕地にオートバイ等の展示室はある。)

浜松電子工学奨励会『静岡大学 テレビジョン技術史』

イロハの「イ」の字に関しては、3ヶ所に顕彰碑があるのみである。

 西燐の湖西市には豊田佐吉の生家「豊田佐吉記念館」があり、毎年5月にはトヨタの新入社員がバスに乗って見学に来るが、技術館という程ではない。トヨタの企業博物館といえば、トヨタ鞍ヶ池記念館等を指す。

③東芝(社名は、旧社名の「浦電気」の略)の企業資料館「東芝未来科学館」(神奈川県川崎市幸区堀川町。JR川崎駅前のラゾーナ川崎に隣接するスマートコミュニティセンターの2階)には、昔の東芝の商品はもとより、からくり人形(弓曳童子、茶運び人形)もあり、どう見ても「東芝技術館」にしか見えないが、「サイエンスゾーン」を設けて「未来科学館」とした方がイメージがいいのであろう。

 大工道具なら、竹中工務店の竹中大工道具館(兵庫県神戸市中央区熊内町)だな。

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技術史を学ぶ意義は、以下の2点である。

 第一に、人間にとって、社会にとって技術とは何かを歴史的な眼でとらえなおすことによって、技術の本体の姿、あるべき姿について考えることができるようになるからだ。
 また、第二に、今日の科学・技術がどのように発達してきたのかを、その過程にそって学ぶことは、先人たちの血みどろの努力を追体験することにもなり、いま自分たちが学んでいることがらの理解を容易にすることができるからだ。

斉藤武雄「技術史への眼を光らそう」

 第一のポイント。中学校の技術の先生が、最初の授業で、「最後の授業はテストだ。「技術とは何か」というタイトルの作文だ」と宣言された。解答用紙には、「技術とは、時には自然を制御してまでも、自然と仲良く付き合う方法である」というような事を書いたような気がする(うろ覚え)。

 第二のポイントの前半「先人たちの血みどろの努力」は、NHKの「プロジェクトX」そのものですね。後半は・・・現在の製品は複雑怪奇で、昭和家電のように「叩けば治る」という製品はありませんが(令和家電を叩けば基板が割れて部品交換になりますが)、「30秒間コンセントを抜いてから再起動させれば治る」こともあり、構造的には、自動制御部分(センサーと内臓コンピュータ)を取り除けば、意外とシンプルかも? いずれにせよ、発明当時の姿(本質的な姿)はシンプルで、そこに安全装置だの制御装置だのが加わって複雑になったのでしょうから、発明当時の姿を知ることによって、今の製品の本質を知り。追加された機能を知ることによって、今の製品の凄さが分かるかと。

 いずれにせよ、最大のポイントは、「私が技術史について書けるかどうか」ですね。まぁ、試しに明日、電器炊飯器について書いてみますので、コメント欄にご評価をお願いしますね。
 なぜ電器炊飯器かって? そりゃあ、「今、一番欲しい物=興味ある物だから」ですよ。(ボーナスが出たら購入予定です。各社のカタログを集めてきました!)

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