宇宙食×昆虫食の概論

まとめ

・昆虫食が注目されているのは環境、健康、社会に多くの利点があるから! 

・宇宙で注目されているのは上記利点と宇宙の環境がマッチしているから!

・昆虫食の改善点は見た目+味匂い+社会的な価値観!!他の食物と同様にアレルギー、化学物質による汚染、微生物による感染リスクはある

・日本でも昆虫食は食べられます!!

画像1

(餃子は完全食ですね。焼きは好きですが、焼くのが大変。水餃子楽で美味しいよね)

Qなぜそもそも昆虫食が注目されているのか❓


食材や飼料に昆虫を活用することは、環境、健康、社会、経済に多くの利点があります。今後地球で生じる爆発的な人口増加や気候変動問題への解決方法と考えられています。


①健康的な利点:
・昆虫は、魚や肉と比べ,良質なたんぱく質や微量栄養素を提供します。脂肪酸、食物繊維、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、リン、セレン、亜鉛などの多様な栄養素があります!!
・昆虫は牛海綿状脳症(BSE)や鳥インフルエンザ「H1N1」のような動物原性感染症(人間に伝染する動物の病気)を伝染する危険度が低い です。

② 環境的な利点:
・昆虫による温室効果ガス生産は家畜より低い傾向にあるとのことです。例えば、コオロギの排出する温室効果ガスは0.1kg/蛋白1kgに対して、牛は2.8kg/蛋白1kgです!!
・昆虫は生活廃棄物(食材/人間廃棄物/堆肥)を餌にし、家畜飼料に活用できる高級なたんぱく質に転換できます!!
・昆虫は家畜ほどに水を必要としません。例えばコオロギの場合は蛋白1kg生産するためには水4Lで済みます。これが牛の場合は22000Lになります!!
・昆虫は変温動物なので飼料変換効率が高いです。概して、昆虫肉1kgの生産が飼料2kgを要す るのに対し、家畜牛肉を1kg生産するためには8-10kgもの飼料 が必要です!!!!

③社会的な利点:
・昆虫を採集したり養殖飼育したりすることが産業として成り立ちうるかもしれないからです。野生の昆虫の場合、他の動物と比較して基本的な道具に必要な資本も最低限ですみます。
・昆虫の採集や養殖が比較的どのような地域でも可能です。

画像2

(キングサーモンが中に入っています。果物が中に入ってもいいかもですね)

Qなぜ宇宙で注目されているの❓


上記の利点が宇宙利用とマッチしていると考えられています。
すこーし詳しく解説していきます!
まずは、健康利点です。良質なタンパク質とともに脂質、ビタミン、食物繊維があります。宇宙で必要な栄養素が昆虫でまかなったり、補ったりできる可能性が高いです。

次に昆虫は生活廃棄物が少ない点です。宇宙では出たゴミを捨てることが困難な環境です。そのためゴミが出ないということが住環境を維持する点で重要です。また、昆虫が廃棄物を分解してくれる可能性があるということは大きなメリットとなります。

次に必要な水分量が少ない点です。宇宙では水が非常に貴重な存在です。可能な限りリサイクルして使われています。昆虫であれば水の使用量が少ない上に、排泄も少ないため宇宙空間では役にたつ可能性が高いです。

次に一定面積から生産される量が生物中でも多い点です。宇宙ステーションや月面基地スペースが限られているため面積当たりの生産量が重要です。またエコシステムの構築にも重要な役割を果たすと考えられています。

最後にライフサイクルが早い点です。他の哺乳類と比較しても数日で成虫になり、食用とすることが可能です。緊急の対応も迫られる場合もある点を考えると非常に重要です。

Q昆虫食の改善点ってどんなことが言われているの❓

まずは見た目です。ケバケバした体表ににカリカリのした四肢、そして素早い動きなど。
ただ思い返してみると、エビやカニも結構な見た目をしている気がします。
昆虫→見た目が、、、。という先入観なのでしょうか。

次に匂いや味です。
私も実際にイナゴやコオロギせんべいを食べたことがあるのですが、想像力も手伝って、どこか土臭いようななんとも言えない味を感じた記憶があります。

しかしいずれも昆虫食との実際の見た目や味というよりは、形成されている個人の価値観や社会観念の影響も大きいと思われます。

小さな子供が平気で毛虫やゴキブリを触ってしまうことがあるように、最初から当然のようにあったら、障壁は大きくないかもしれません。

他にはアレルギー、化学物質による汚染、微生物による感染リスクが指摘さ
れています。ただこれらは昆虫以外にも言えることでありそこまで大きな障壁とはなりにくいのでは❓と言われています。
※加工せず生で食べることはしないでくださいとは言われているようです。

Q日本では食べられるの❓


日本でも食べられます。
日本では古くから蚕やイナゴ、ハチなどが食されています。
蚕は佃煮や油揚げ、イナゴは佃煮や炒め物、ハチは成虫が佃煮や炒め物で幼虫が甘露煮や塩焼きで食されています。
現代ではせんべいやパン、ラーメン、、、など多くの種類が通販や店舗で販売されています。
検索すると出てきますので探してみてください。

画像3

(ほうれん草カレーグラタンです。キノコが安かった笑)

番外編QQ1 

世界でもっとも食べられている昆虫はなに❓

番外編QQ2 

どんな昆虫食が美味しかった❓



番外編QQ1
第1位 甲虫類(コガネム シ目31%)
第2位 毛虫・イモムシ類(チョウ目18%)
第3位 ハチ (アリ目14%)
第4位 バッタ類(バッタ目13%)
第5位 セミ(カ メムシ目10%)
以下シロアリ(シロアリ目3%)、トンボ(トンボ目3%)、ハエ(ハエ目 2%)、他の昆虫類(5%)の順番。
昆虫食で有用な、コオロギ、イナゴ、蚕は以外にも1位ではありませんでした笑

番外編QQ2
私自身は芋虫(詳細不明)、ハチ、イナゴ、コオロギせんべいを食べたことがあります。
いずれも新しい体験でしたが、コオロギせんべいは断トツで食べやすい印象がありました。
ずるいかもしれませんが笑
今後はコオロギラーメンやコオロギパン、蚕などにも挑戦していきたいです!!

【参考文献】
山口県立大学学術情報 第2号 (大学院論集) 2009年3月
現代の昆虫食の価値 ―ヨーロッパおよび日本を事例に― 水野 壮
昆虫料理デザインのこれから - 美味しさの追求からみえる可能性
Edible insects: future prospects for food and feed security
https://www.muji.com/jp/ja/feature/food/460936:無印良品サイトより


いいなと思ったら応援しよう!