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[二極化する外食]クリーン化とのディープ化

『汚くて旨い店』
一時期、テレビなどでも積極的に取り上げられブームにもなりましたが、近年は「汚い」「ルールが面倒」「入るのに緊張する」という店は受け入れられにくい傾向にあります。

どこでも均等なサービス、つまりはコンビニのような飲食店のニーズはますます高まっていると言われています。

ポリティカルコレクトネスを考えたテレビ番組や映画が当たり前になり、インターネットもグレーなコンテンツ、センシティブな内容がミュートされるなど、ジャンルを問わず世界はペースを上げて「クリーン化」が進んでいます。

そうした傾向は、外食産業や食品産業でも同じです。クリーンで美しいこと、明朗で均一であることが好まれています。

事実、どこでも同じメニュー、同じ味、同じ接客を受けられるファーストフードやファミリーレストラン、回転寿司といったチェーン店は、パンデミック後、比較的早く以前の水準まで回復しました。(居酒屋チェーンに関しては、宴会需要に依存してきたことが大きいのでこれには含みません)

また、その影で多くの個人経営の寿司店、大衆食堂、蕎麦屋などが店を畳んでしまったのは外食を趣味とする方ならばご存知かと思います。

生活スタイルの変化が外食のクリーン化を進める

東京国立にスカイラーク1号店、翌年には福岡県北九州市でロイヤルホスト一号店が誕生してから50年。いまやチェーン飲食店を食べて育った親の子供が大人になっています。

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