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ぼくは なにもない | 齋藤真行 | ☆☆☆

なにもなくてもさ、周りに目を向けて生きていこうぜ、みたいな話でした。

自分ってなにも取り柄がないよなぁ、もっと何か、ちゃんとしたものがあるといいんだけど、と常々考えておりますけど、それって根本的に「自分に自信がないから」なのであって、そういう根本を除去しないと、仮にこの本を読んで「生きてっていいんだな」と思ったとしても、またぶり返すんじゃないかなぁと思うんすよね。

私も、この主人公と同じようなものだから。

ステータスの問題じゃないですよこれ。

この本では「恋をしたこともない」みたいに挙げてますけど、私は恋をして結婚をし、子供だっています、けど同じようなこと考えてたりしますからね。

日々、クズだよなぁと思いながら生きています。

この本をいいところは、それを受容しようぜ、という点だと思います。

もっとポジティブに生きていこうぜ、自分に自信を持とうぜ、っていうスタンスの本だと、例えば、小さな実績を積み上げて、やがてそれを大きな自信につなげていきましょう、みたいなこと、書いてあったりするじゃないですか。

私もそれに乗っかって、毎日note書いたり、糖質オフダイエットをしたり、なるべく多くの本を読もうとしたりしていますけど、それでもやっぱり上を見上げてしまう自分がいて、上を見てはため息を吐き、死にたくなり、また少し気力を回復させて小さなことを積み上げていこうとしてという繰り返しですが、いい加減今の自分を受け入れてみようというスタンスを持つべきなのかもしれませんよね。今の自分に甘えるというか。
それも人の価値観だしさ。

ということで、そうか、今の自分に甘えられないけど、ホントは甘えたい人は読んだらいいということになるのかなこれ。

人間は常に成長すべき、という人には合わない本なのかもしれないこれ。

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