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人のセックスを笑うな | 山崎ナオコーラ | ☆☆☆☆

読了の読後感は、こんなはずじゃなかった、という期待はずれでした。
が、その後に振り返ったり、文脈を味わっているうちに、じわじわと風景や心情が蘇ってきて、☆が4つになりました。直後は☆2でした。

ゆっくりと、空気感を味わうのって大切ですよねぇ。私の好きな空気感というのもあると思うんですけど、ナオコーラさんの切り取る、情緒あふれる散文的な書きっぷりがとても好きです。

最初にある、空を舞う鳥たちの描写とかさ、最高だよね。
そこ読みながら白ワイン飲める気がするもんね。

そうだ。酒の肴になるんだこれ。そういうことだ。

期待はずれだと思ったのは、蛇足になっちゃうから言わないつもりだったんですが軽く書いておくと、タイトルから何かしらの屈辱感があり、そのあたりの気持ちの揺れ動きがあって、それが読みたいと思ったからなのでした。
夫に何か言われた、とかを期待したんですけどね。けどそういう現実的なものがなくて良かったのかも。
夫も夫で、なんというか現実離れしたところがありましたよね。達観してるというか。
あまり登場しなかったけど、彼のキャラクターも好感持てるなぁと思いました。

買っておこうかなこれ。

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