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ポジティブリーダーシップ:「良い」チームを築くためのリーダーのあり方

最近、渡辺誠氏の「米国人エグゼクティブから学んだポジティブ・リーダーシップ -やる気を引き出すAI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)-」を読みました。この本では、人々を魅了するポジティブリーダーシップの要素や、その哲学やプロセスが詳細に解説されています。

本記事では、この本で語られる「ポジティブリーダー」とは何か、そしてポジティブリーダーシップを実践するための要点を探求します。


ポジティブリーダーとは

リーダーの役割は、組織や活動の方向性を示し、メンバーを動機づけ、共通の目的に向かって進めることです。ここで紹介するリーダーシップのコンセプトに基づき、リーダーがメンバーに命令するのではなく、彼らが自主的に行動することが求められます。メンバーに自主的な行動を促すための鍵となる要点は以下の5つです。

  • ポジティブ感情を与える

  • 仕事の意義を共有する

  • メンバーの価値と貢献を認識させる

  • 快適なチーム環境を築く

  • メンバーの情熱を引き出す

これらの要点を達成することで、真のポジティブリーダーとしての役割を果たすことができます。

ポジティブリーダーとしての意識と実践

ポジティブアプローチの実践

成功への道はポジティブアプローチを取り入れることから始まります。ポジティブアプローチは、未来の理想的な状態に向けて現状を変革するプロセスです。このアプローチでは、チームの経験や知識を活用し、成功の要因を特定します。その要因をベースに、理想的な未来のビジョンを描き、そのビジョンに到達するためのアクションを決定し実行します。

対照的にネガティブアプローチは、問題の原因を特定し解決するアプローチですが、この方法は時折、メンバーを不安定にする可能性があります。

したがって、チームの課題に対してはポジティブアプローチを取り入れることが推奨されます。

AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)の取り入れ

AIは、メンバーの価値を見つけ、理想の未来を共創し、それを実現する手法です。

AIに基づく4つの原則は以下の通りです。

  • ポジティブの原則:リーダーはポジティブな感情を重視し、ポジティブな組織文化を築く。

  • 対話を通じた社会構築主義の原則:メンバー全員との対話を通じて、理想の組織を形成する。

  • 質問を通じた変化の原則:価値を見つけるための質問を促進し、メンバーの知識と経験を引き出す。

  • 全員参加による組織力の強化:全メンバーの協力と対話を通じて、組織の力を強化する。

AIのプロセスは、以下のようなステップに分かれます。これにより、積極的な対話の創出が容易になります。

  1. 戦略テーマの選定:リーダーが解決すべき最優先の課題を設定します。

  2. 発見フェーズ:選定された戦略テーマに対して、有効な質問を投げかけ、メンバーから強みや成功要素を引き出します。

  3. 理想のビジョン:戦略テーマが成功裏に達成された場合の「理想の状態」を多角的に表現します。これは文章に限らず、ビジュアルな要素や演技なども活用して、五感全てで感じられる表現をします。

  4. 行動計画の設計:理想状態を実現するための具体的なアクションを決定し、その重要性と期待される影響を明示します。

まとめ

ポジティブリーダーシップは、組織の成功を追求する現代のリーダーにとって欠かせない考え方です。AIの考え方を取り入れることで、リーダーは組織の強みを最大限に引き出し、「良い」チームを築くことができるのです。



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