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新型コロナウィルスから考える、ウィルスの脅威について『細菌とウィルスの違いとは何か?』


※私は微生物学や感染症学に精通しているわけではなく、ただ知的好奇心から自ら調べた事を分かりやすく説明したいと思い執筆しました。

よって、あくまで一私見として見ていただければ幸いです。


目次
1、ウィルスと細菌の違い

2、細菌とウィルスが人類に与えた影響について


3、細菌の治療法とウィルスの治療法

4、新型コロナウィルスについて私なりの考察



1、ウィルスと細菌の違いについて

みなさんはウィルスも細菌も『似たようなもの』と思ってませんか?

残念ながら細菌とウィルスは全然違うものなのです。

というか、そもそもウィルスは生物では無いのです。

細菌は生物に分類されるため、細菌とウィルスの違いは生物と非生物である事であり、根本的に分類が違うのです。

極端に説明すると
細菌の仲間:草、鳥、人間などの生物
ウィルスの仲間:石ころ、砂、土などの非生物

全然違うのがわかりますよね!


では、細菌とウィルスをもう少し掘り下げて説明していきますね。

まず、はじめにわかりやすい『細菌』から説明していきたいと思います。

細菌は一つの細胞のみで作られています。そのため単細胞生物と呼ばれています。

単細胞生物とは、地球上に存在する生物の中で最も小さく、最も原始的な生物になります。

生命の起源は細菌から始まった可能性が高く、極端な話、様々な生命の根源は細菌からきていて、私たち人間の古き祖先は細菌といっても過言ではないと私は考えています。

そんな細菌ですが、生物学上では植物に近い存在なので、大別すると植物と言えるでしょう。

その理由として、挙げられるのは、細胞の壁にあります。

生物の細胞には、形を形成するための壁が2種類あります。

細胞膜と細胞壁です。

みなさん一度は聞いた事があると思います。

では、細胞膜と細胞壁の違いが何かと言うと、細胞壁は植物の細胞の壁であり、細胞膜は動物の細胞の壁であるという事です。

これは後に出てくる、細菌の治療法において、とても重要な要素になるため、覚えておいていただけれは幸いです。


以上の事から細菌は植物に近い事が理解できると思います。

そして、細菌が植物に近いという事は、人間が細菌を治療する事が出来る様になった、とても大きな要素になるのです。

治療については後ほど述べさせていただきます。


細菌は草や木などと同様に、自然界の至る所に存在します。

そして、生物の体内にも存在し、人間の身体のなかには、約100兆個の細菌が存在すると言われています。

人間が地球上に約70兆人くらい存在するので、地球上の人間の数<1人の人間の細菌の数になり、どれだけたくさんの数の細菌が地球上にいるか、想像もつかない数でしょうね。

そんな細菌ですが、細菌は植物の仲間になるので、栄養と環境と水があれば基本育ちます。草木が至るところに生育しているように、細菌も至るところで生育する事が出来ます。

しかし、細菌にも、生育において、好きな場所がちゃんとあります。

普通の植物と同様に、日光がよく当たり、暖かい場所を好んだり、薄暗く、涼しい場所を好んだりと、細菌によって様々です。

また、人間の体内にいる細菌も、大腸の中がよかったり、鼻の穴の中がよかったりと様々です。

ちなみに細菌によっては、人間の弱った場所(傷口)などを好む細菌もいるので、そんな場所を好まれると考えると怖いですね。

勘違いしがちですが、身体の中に細菌がいる状態は感染ではなく、保菌といいます。そして、普段、体内にいる細菌は悪さをするどころか、人間の体内環境を整えて、身体を守ったりする働きをしています。

それらを通称、常在菌といいます。

逆に人間の身体に悪影響を与える細菌を病原菌と呼びます。

人間にとって都合のいい細菌=常在菌
人間にとって都合が悪い細菌=病原菌

同じ細菌でも、人間の都合で良い、悪いが勝手に決められてしまいます。

人間は本当に自分勝手な生き物ですね!

本題に移ります。

ちなみに細菌感染とは、どのような状態を指すのかというと、よく知られているのは、外から体内に入ってくる細菌です。

普段、私たちの身体に存在しない細菌が外から大量に入ってきて、自分達の免疫力を遥かに凌駕し、身体中で増殖して、悪さをする状態の事です。

例えば、生魚を食した際、その生魚の中に大量の細菌が繁殖しており、それらが体内に入ってくることにより、食あたりになるなどが挙げられます。

もう一つは普段身体の中にいる細菌(常在菌)が悪さをする事です。

例えば、病気などで、弱ってしまい、自己免疫が低下し、普段なら自己免疫で抑えられる細菌を抑えられなくなる事や普段は大腸にいる細菌がなんらかのきっかけで膀胱内に移動して、膀胱炎を起こすなど、様々です。

なので、感染といっても、原因は様々で、その原因がわかる事が治療の第一歩になるのです。


まとめると

細菌は植物に分類され、植物と同様に水と養分と環境が揃えばどこでも生育します。


また細菌は身体の中にも存在し、身体の中にいる細菌の事を常在菌といいます。

細菌感染は、外から、悪さをする細菌が体内に入ってきて引き起こされる感染と体内の常在菌が抵抗力の低下など、あるきっかけで悪さをする感染に大別されます

感染を引き起こす細菌を総称して病原菌と呼びます。

続いてウィルスの説明を行います。

ウィルスは分類上非生物になります。

そのため、細胞が存在しません。

ようは、石や砂と似たような存在であるという事になります。

でも、ウィルスってあたかも生物のように扱われていませんか?

しかも、石や砂と同様と言う割には、人類や他の生物に様々な脅威をもたらしてはいないでしょうか?

どう言う事なんでしょうか?

今から説明させていただきます。

ウィルスが他の非生物と大きく異なるのは、ウィルスはDNA(もしくはRNA)持つことです。ようするに遺伝子物質を有する非生物という事です。

そんなの意味わからないと思う方がたくさんいらっしゃると思います。

石ころや砂に遺伝子物質があったら、驚きですよね。

でも、ウィルスは非生物なのに、遺伝子物質を有するために子孫を残そう(複製)とする行為を行うのです。

ようは増殖(複製)する事が可能なのです。

例えば、砂が自ら増殖したら、びっくりしませんか?公園の砂場に行くたびに、砂が勝手に増えていってたら怖いですよね。

でも、ウィルスが増えるって事は、極論で言えば、砂が勝手に増えるようなものなのです。

では、ウィルスはどのようにして増えるのでしょうか?

ウィルスの増え方の一つに、生物を宿主として、宿主の力を借りて増えるという方法があります。

これはどう言う事かというと、

自ら、細菌のように増える事は出来ないが、人などの動物や植物などの中に侵入して、それらの中にあるタンパク質などの物質を勝手に使い増殖していくという事です。

それって、寄生虫に近いですね!

人間社会で言うならば、自分で働いてお金を稼ぐ事はせずに、彼女の家に、勝手に入り浸り、家賃は払ず、好き勝手に我が物顔で居座る紐男みたいな人。

流石にいいすぎでしょうか笑

ウィルスは非生物の為、自分で増える事は出来ないが、生物の力を借りれば増える事が出来るという、極めて稀な存在だという事が理解出来たでしょうか?

ウィルスにとっては、自分の遺伝子を残す為には、宿主の力を借りる必要がある為、宿主に死なれてしまっては困ります。

逆に、宿主が元気で免疫力が高い状態だと、自分達が排除されてしまう訳で、生かさず殺さず、末永く付き合っていこうとする傾向にあると言えます。

しかも、一度住み着いたウィルスはとても排除が困難なのです。

その理由として、ウィルスは非生物なので、殺すという概念が通用しない事が挙げられます。

石を殺してくださいと言われても困りませんか?

よって、一度住み着かれた、ウィルスを完全に排除するのはとても困難な事なのです。

例を挙げれば、肝炎ウィルスやHIVウィルスなどが挙げられます。

まとめると

ウィルスは非生物であり、砂や石などに近い存在である。

ウィルスはDNAやRNAなどの遺伝子物質を持ち、自分の遺伝子を残そうとする行為『複製』を行う。

ウィルスは自らの力で増殖は出来ず、宿主となる生物の力を借りる事で増殖する事が出来る。

ウィルスは非生物なので、死という概念が通用しない、そのため、一度体内に入って住み着かれたら、排除がとても困難である。


細菌とウィルスの違いが、理解出来たでしょうか?

続いて、細菌とウィルスが人類に与えた影響について述べていきます。




2、細菌とウィルスが人類に与えた脅威について

人類は常に、細菌やウィルスと戦ってきた歴史があります。


古くは紀元前より、苦しめられていた歴史があります。

まずは細菌から話していきます。

人類と細菌の戦いにおいて、避けて通れない細菌の一つに『齧歯菌』があります。

別名を『ペスト』といいます。

ペストは歴史上、最も人類を苦しめた伝染病の一つだといえます。

ペストはヨーロッパを中心に、記録に残っているだけで、3回の大流行を引き起こし、中世のヨーロッパで流行した時は、約100年間に渡り、その時の世界の人口の約半数がペストによって亡くなったといわれています。

ペスト菌は元々、ノミの腸管にいる細菌で、ネズミを媒介して、人間に感染したと言われています。

感染経路として有力なのが、元寇でも有名なモンゴル軍が、ヨーロッパ遠征の際に、ペスト菌をもたらしたと言われています。

モンゴル軍がもらたらしたペスト菌は、瞬く間にヨーロッパ全土に広がり、その後ヨーロッパを数百年にわたり苦しめ続けたのです。

人類は理由も分からず、次々に亡くなっていく人をみて恐怖のどん底に落とされていったのです。

細菌やウィルスなどの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染が挙げられますが、共通して言えるのが、人と人の接触によって感染が広がっていくという事です。

中世は、シルクロードによる人の往来や大航海時代のはじまりなどから、人の移動が活発になった時代だと言えます。

そんな時代だからこそ、細菌やウィルスにとっても、新たな生息地『宿主』を広げることの出来た、新たな時代となったのでしょう。


人間にとっては、たまらない時代ですね。


続いてウィルスになります。

ウィルスと人類の歴史において、外すことのできないウィルスの一つに『天然痘』が挙げられます。

天然痘ウィルスは唯一、人類が撲滅する事の出来たウィルスになります。

天然痘は古くは紀元前のエジプトでの感染が確認されるなど、長きに渡り人類を苦しめたウィルスになります。

致死率も高く、感染者の30〜50%が亡くなる時いった、まさしく恐怖の感染症ともいえます。

天然痘は元々は牛や馬と共存していたウィルスですが、人間がそれらを家畜として扱うことにより、距離が近くなって、人間に感染したと考えられています。

人間に感染した天然痘は、人間だけに適応するように形を変え、結果人間のみを苦しめるウィルスとなっていきました。

そういったように、細菌やウィルスの感染症は、人類の進化と比例して、拡大していったのです。

人類が移動手段の進化により、生息地を広げ、人と人の交流が盛んになり、それに伴い、家畜やペットなどの動物と共存するようになったていきました。

そして、それらの動物と生息地を広げていき、新たな地で、様々な人がまた、それらの動物と接することを繰り返していく事により、細菌やウィルスの感染症が地球規模で広がっていったのです。

現在における新型コロナウィルスの拡大も同様の事が言えるでしょう。

では、何故、人類は『天然痘』を克服する事ができたのでしょうか?

そこには、『ワクチン』の存在があったのです。

ワクチンはウィルスとって有効な予防法の一つであります。

という事で、次章は細菌とウィルスの治療について話していきたいと思います。


3、細菌の治療法とウィルスの治療法

前章の最後で、ウィルスの予防に対して『ワクチン』が有効であると述べましたが、ここで気をつけて欲しい事が、あくまで予防であるという事です。

残念ならが、ワクチンの基本的な考え方は、治療法でなく、予防法の一種になります。


ウィルスの治療となった場合に、個別のウィルスにおいて確立された治療法は存在しますが、ウィルスにおける、共通した基本的な治療法はまだ確立されていません。

ウィルスの特性はスタンダードな治療法を確立する事を非常に困難にさせています。

そのため、人類はウィルスに対して有効な治療法を確立していないのが現状です。


そのため、予防が重要になってくるのです。

その理由は後述する事にして、まずは、細菌の治療について話していきます。


細菌はウィルスと異なり、治療法を確立する事が出来ました。

この事により、今まで細菌感染によって亡くなっていた死者が激減し、世界の人口の約半数の命を救ったともいわれています。

そして、それは『ある薬の発見』から、治療ができるようになったのです。

それが『抗生物質』です。

別名、抗生剤や抗菌薬といわれています。

正確には、抗生物質と合成抗菌薬に分かれ、前者は自然由来のもので、後者は人為的に作られた薬になります。

抗生物質の発見は、20世紀になってからになります。

1900年代の初頭に、アレクサンダーフレミングという研究者がアオカビからペニシリンを抽出したのがはじまりとされています。

本当に最近の出来事になります。

抗生物質の発見により、今まで、細菌感染に苦しめられていた人類が、一気に、細菌感染を克服していく事になります。

それにより、本当に多くの命が助かるようになったのです。


その為、抗生物質の発見は、医学界における、20世紀最大の功績ともいわれています。

では、その抗生物質が何故、細菌の治療に有効なのかを深掘りしていく事にしましょう。


抗生物質とは、生を抗う物質と呼び、その名のとおり、細菌が生きる事を抗う物質になります。

もう少しわかりやすく言うと、『細菌を殺す物質』であり、細菌にとっての毒薬みたいなものです。

恐ろしい物質ですね。


これは、どこから生まれた物質かというと、なんと、細菌などの微生物自身が持っていた物質だったのです。

どういう事かと言いますと、細菌と言っても種類は様々あり、人間が争うのと同様に、細菌もお互いの種の繁栄のために生息地を巡って争う事があるのです。


その際に、他の細菌を駆逐するために、抗生物質という物質を細菌自身が出して、他の細菌を排除するのです。

例えると、人間同士が争う際に、他のチームを駆逐するために、マシンガンやライフル、バズーカーやロケット砲などの、いわゆる武器を使用する事に近い感じだと思っていただければ、イメージがつくと思います。

そして、アレクサンダーフレミングがその抗生物質を偶然にも発見した事により、細菌から細菌を殺す薬をつくる事が出来たのです。

よって抗生物質とは、自然由来で元々細菌にあった物質を抽出したものの事をいい、合成抗菌薬はそれらの抗生物質に人間が手を加えて作り出した薬の事をいいます。


では、実際に抗生物質が細菌治療にどのように作用するのでしょうか?

しかも、そのような細菌を殺す毒薬を人間に投与して、人体に影響はないのかを深掘りしていきます。


抗生物質が細菌を殺す作用として、大きく二つの作用があります。


それが、『殺菌作用』と『静菌作用』になります。


少し難しくなるので、今回は1番わかりやすい殺菌作用の細胞壁合成阻害作用についてだけ話していきますね。

代表的な抗生物質のほとんどは、この『細胞壁合成阻害作用』になるのです。


おい、ちょっと待て、字だけみても明らかに難しそうな『細胞壁合成阻害作用』の何処がわかりやすいのか、と思った方、今から、出来るだけわかりやすく説明していきますので安心してください。


ここで重要なワードが、『細胞壁』と『細胞膜』になります。

覚えてらっしゃるでしょうか?

冒頭の第一章で私が述べましたが、細菌が植物に近いとされる理由の一つとして、細菌は、植物と同様に細胞の壁が『細胞壁』と呼ばれる壁で構成されているのです。

逆に私達、人間を含む、その他の動物達の細胞は細胞膜という壁で構成されています。

細胞の壁を構成する物質が動物と植物では、異なるのです。


以上を踏まえた上で『細胞壁合成阻害』という言葉を見てみると、細胞の壁を合成する事を阻害する作用という言葉が読み取れます。


ようは、細胞壁を作らせない作用という事です。

細胞壁が作れないと細菌の細胞は形を保つ事が出来ず、溶解してしまいます。

ようは、死んでしまうという事です。

そして、ここで重要な事が『細胞膜合成阻害作用』ではないという事です。

この細胞壁合成阻害作用のある抗生物質を投与すると、細胞壁は作る事は阻害されるが、細胞膜には、全く影響がないという事です。


そのため、人間など動物の細胞の壁は細胞膜の為、全く影響を与えず、細菌の細胞のみに影響を与える薬なのです。


なんて画期的な薬なんでしょうか?

たまたま、動物と植物の細胞の壁の構成が違ったという事が、

『人体には全く影響を与えず、細菌のみに効く薬』

という、奇跡の薬を人類が得る事が出来たのです。


そして、この『細胞壁合成阻害作用』をもつ抗菌薬の事を、β-ラクタム系といい、一般に広く流通している薬のほとんどが、β-ラクタム系になります

β-ラクタム系の作用により、ほとんどの細菌の治療が出来るようになりました。

例えば、表皮ブドウ球菌に対して、細胞壁合成阻害作用を発揮する薬は、β-ラクタム系のセフェム系といったように、狙った細菌ごとに薬を作っていって、様々な細菌に対して、対応できるようにしていったのです。

少し、難しいですかね?

今回は、この程度の説明にしておきます。今後、もっと深く知りたいという、意見が御座いました、別で治療について説明させてください。


続いて、ウィルスの治療法になります。

ウィルスは非生物の為、死という概念が通用しません。

そのためウィルスを排除するか、不活化(活動ができなくすること)するしかないのです。

しかしどちらもかなり困難を極めます。

その為、一部のウィルスを除く、ほとんどのウィルス感染治療が対処療法になります。

対処療法とは、具体的にどのようなものかと言いますと、、、

一つは、自分の免疫システムを高めで、自らの免疫力でウィルスを排除、もしくは、不活化する方法です。

そしてもう一つが、ワクチンを使用して、ウィルスに対する抗体を作る事です。

どちらも、ウィルス感染の根本治療にはなりません。

そのため、ウィルス感染に罹患した際に、体調不良で免疫力の向上が望めない場合は、身体からウィルスを排除する事が困難になる事が考えられます。

そのため、ウィルス感染に罹患したら、身体をゆっくり休め、しっかりと栄養、水分をとり免疫力を高めるしかないのです。

以上の事から、ウィルス感染の治療が困難な事が理解できたと思います。

治療の冒頭でも述べましたが、人類は各ウィルスに対して、個別に効く薬は開発しています。

作用機序や効果は様々ですが、それらを総称して、『抗ウイルス薬』といいます。

抗ウイルス薬は、個別のウィルスごとに作られ、基本的には、その狙ったウィルスのみに効くという薬です。

そのため、細菌治療=抗生物質といったような、単純な括りでは結びつけられません。

その理由がウィルスの特性にあります。

ウィルスは単純そうで複雑で、一括りに捉えるのが難しい事が、全てのウィルスに共通した治療法を確立しにくい由縁だといえます。

細菌の細胞壁みたいに、細菌全てに共通しているものに対して、責めるといった戦法が通用しないのです。

そのため、私達は、ウィルス感染に罹患しないように、予防する事がとても重要なのです。

そして、人類はウィルス感染の予防については、ワクチンによって、ある程度対策を立てることに成功しているのです。

人間は産まれてから、小学校に上がる前に、様々な予防接種を行います。

あの予防接種は全て、人類にとって脅威となるウィルスに感染しないように、抗体を作るために接種するのです。

いわゆるワクチン接種となります。

このように、人類はウィルス感染の脅威に対して『ワクチン』と言う武器で戦う事が出来たのです。

しかし、ワクチンも万能で無いため、ワクチンを一回接種したからと言って、すぐに抗体が出来て、その病気に100%かからなくなる訳ではない

ワクチンを数回接種して、しっかり抗体をつけていく必要があるのです。

新型コロナウィルスのワクチンも、2回接種になっているのは、その為だと言えます。

まとめると

人類は細菌感染については、根本治療を確立する事ができた。

治療については、抗生物質を使用することにより、人間の細胞に影響を与える事なく、細菌の細胞のみを破壊する事が出来るようになった。

ウィルスには、細菌治療のような、有効な治療法が確立されていない。

ウィルスを治療する為には、人間の免疫力に頼り、自然治癒力を高める治癒、いわゆる対処療法が主となる。

ウィルス感染から、身を守るためには、予防が重要になり、その手段としてワクチン接種が挙げられる。

ここまで、ウィルスと細菌についてまとめてみました。

その結果、ウィルスは人類にとっていかに脅威的な存在であるか、理解いただいたでしょうか?

最後に以上を踏まえた上で、新型コロナウィルスについて、私なりの考察を行って終了とさせていただきます。


4、新型コロナウィルスについて私なりの考察

今、巷で話題になっている、新型コロナウィルスの大流行について、今までの文章をもとに、客観的な分析をしていきたいと思います。

まず、大前提として、新型コロナウィルスはウィルス感染であるという事です。

そのため、細菌感染で有効であった抗生物質による治療法は効果がありません。

なので、抗生物質を投与しても基本的に意味がない事が理解できますね。

よくある事ですが、ノロウィルスに感染した、子供を小児科に連れて行った際、親が抗生物質を処方して貰えないかとよく頼んでいる場面を見受けられますが、ノロウィルスには、抗生物質は効かないので、余り意味が無い処方になります。

このように、ウィルスに対する知識をしっかり持つ事により、細菌に感染した場合とウィルス感染した場合に自分がどのような治療法を選択すれば良いのかが、素人ながらも判断出来るようになるのです。

注意として、実際の病態は複雑で、細菌感染とウィルス感染の両方とも疑われる場合もあり、それにより治療計画や処方薬が変わる事もあります。

細菌やウィルスの正しい知識をつける事は、細菌やウィルスから身を守るためにとても重要な事なのです。

少し話が脱線しましたので、本題へと移ります。

結局は、新型コロナウィルスに対する治療薬として、抗ウイルス薬の開発が盛んに行われ、臨床で使用され一定の効果が認められている薬もたくさんあります。

そのため、罹患しても、安心できる要素はありますが、まだ、どの抗ウイルス薬に関しても、市場に流通し、実際の患者に使用して、まもない薬ばかりなので、長期に渡り成績をみていく必要があるでしょう。

次に、考えるのは、新型コロナウィルスから身を守る、予防法になります。

予防法に関しては、ワクチン接種が1番に挙がります。

ワクチンに関しても、現在接種が世界規模で進み、国よっては、人口の半数以上が2回の接種を済ましている国もあります。

ワクチン接種に関して、懸念されているのは、新型コロナウィルスワクチンに使用されている、今までのワクチンとは異なる、新たに開発されたワクチンにあります。

それが、メッセンジャーRNAワクチンです。

厚生労働省のホームページにも紹介されていますが、少し難しい為、私なりの解釈を示します。

今までのワクチンでウィルスの抗体を作るためによくあったのが、ウィルスを弱らせて、悪さを出来ないようにしたものを作って、それを注射で体内に入れて、弱りきったウィルスを身体の中の免疫力で簡単にやっつけるというやり方でした。

やっつけた際についでに抗体を作ってしまい、簡単に抗体を獲得するというメリットがありました。


しかし、メッセンジャーRNAワクチンは、弱らせたウィルスを身体に入れるのではなく、抗体を作るのに必要な遺伝子情報(設計図)を薬にして、身体に入れるというやり方なのです。


画期的なやり方ですよね。考えた人は本当に凄いですよね。


しかし、懸念されているのは、誰に投与しても、本当に、設計図が機能して抗体を作ってくれるのか?また、その設計図が誤作動して、人体にとって不都合に働かないかなどいくつか挙げられます。


そのため、私たちは新型コロナウィルスに対する治療や予防法を知り、メリットとデメリットを自分の中である程度理解し、治療法や予防法を選択していく必要があります。

一番怖い事は、知らずに周りに流されて、思考を停止させてしまう事だと思います。

もちろん、専門の分野ではないため、理解に苦しんだり、そもそも用語がわからなかったりと、理解を深める為の障害も様々あります。

しかし、ネットや書籍などで比較的にわかりやすく解説している媒体もたくさんあるので、一度調べてみてもいいと思います。

新型コロナウィルスは世界的にパンデミックを起こす怖い感染症でありますが、人類は今まで幾つもの恐ろしい感染症と戦い、克服していった歴史があります。


そのため、今回の新型コロナウィルスもきっと克服していけると私は信じています。

そのため、『正しく恐れ、正しく付き合う』ということを忘れずに向き合っていきたいと思います。


長くなりましたが、以上で終了とさせていただきます。


あくまで持論の為、間違った情報を伝えていたとしたら、申し訳ありません。

私としては、このブログをもとに新型コロナウィルスについて考えるきっかけや、興味を示すきっかけになれば嬉しいです。

最後まで見ていただき誠に感謝です。

ありがとうございました😊

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