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飲食店マーケティングの為の『フードデリバリー系ニュースまとめ』(2022/8/1~8/31)

 8月は、イートインは都心部を見ると月初の大雨の影響やお盆休みなども絡み、需要の戻りは悪かったですが、デリバリーも同じような感じです。イートインの業績の戻りが悪いこともあり、デリバリーアプリへの掲載がまた増えてきており、競合状況も変わってきそうです。その時々でバタバタと取り組んでも、安定的に継続してやっているお店には勝てなくなってきています。場当たり的な取り組みでなく、先を見越して売上ルートも集客のルートも開拓していくことが必要でしょう。

1.一般ニュース

・1,000 万ダウンロードの家計簿サービス「Zaim」:食のデジタル購買にかける一人当たりの平均支出額は、コロナ前より 1 割増
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000209.000046400.html

 Zaimは、 2022 年 8 月 8 日、家計簿データから調査した一般生活者の暮らしにおける DX(デジタルトランスフォーメーション)の浸透を計測する独自の「DX 指数」において、「食」領域調査を更新し、結果を公開しました。

生活 DX「食」領域 調査サマリー​
 ・
2022 年 1 月 〜 6 月の支出総額割合は平均 2.5 %と、前年水準を維持
 ・食のデジタル購買にかける一人当たりの平均支出額(月額)は、コロナ前(2019 年 1 月〜 2020 年 3 月の平均 7,108 円)と現在(2022年 1 月〜 6 月の平均 7,931 円)とで比較すると約 1 割増

「食」領域における DX 指数の変化推移
デジタル購買における2019 年 1 月を 1.00 とした場合のユーザー数及び平均支出額の変化率

 支出総額の変化率を、デジタル購買を利用するユーザー数の変化率とデジタル購買にかける一人当たりの平均支出額の変化率に分解して見てみると、ユーザー数の変化率は支出総額と同様、コロナ感染拡大以降急速に上昇し、コロナ前と比較すると1.5倍前後で推移しています。

・なんでも「値上げの時代」だからこそ、ドミノは「値下げ」! ドミノ・ピザ、「ニッポン応援プロジェクト」を8月1日始動 第1弾は、看板商品『ドミノ・デラックス』が600円に!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000182.000029053.html

 この原材料が高騰している状況の中、逆張りで認知を一気に進ませる戦略でしょう。もともとがデリバリーを基準にしての価格設定なので、テイクアウトでは安くなるのは当然なのですが、一般消費者から見たときにはインパクトはありそうですね。

・「ウルフギャング・ステーキハウス」関東3店舗 プレミアムフードデリバリーサービス「QG DISH」におけるサービスを開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001089.000018232.html

 ニューヨーク発祥のステーキハウス「ウルフギャング・ステーキハウス」)の関東3店舗では、プレミアムフードデリバリーサービス「QG DISH」によるデリバリーサービスを開始しました。「QG DISH」は環境にも配慮したアッパー系デリバリーサービスですが、今後どこまで浸透できるか?は注目です。

・【調査リリース】新型コロナウイルス感染拡大に伴い、増加する自宅療養者のQuickGetの利用状況を報告
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000033440.html

7月に自宅療養者の増加に応じて、スポーツドリンク・補水系の飲料水、ゼリーなどの食べやすい食品、レトルト食品などの即席食品の売上高が増加。特に、経口補水液の売上高は先月比で123%成長。自宅療養者中で、外出が出来ない環境下ですぐに必要となる飲み物と、10分で届くQuickGetのサービスがマッチしたかたちにとのこと。ニーズはかなりあると思いますが、今の所どこもクイックマートの実現ができておらず、浸透と収益性の改善にはまだ時間かかるのでないでしょうか?

・【飲食店経営者必見!】アフターコロナの飲食店運営を見直す“イートイン・デリバリーのハイブリット経営から始める飲食店DX”
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000582.000014510.html

 新型コロナウイルスの影響で、飲食業界はデジタル化を急激に加速させています。多くの企業は、デリバリーやテイクアウト、ECなどの販路の拡大や、非接触やモバイルオーダーにより感染対策をすると同時に、運営を効率化させ人件費を削減するなど、この状況を生き残るために必死に変革を起こしています。売上ルートを拡大していく業態のハイブリッド化と効率化の為のDXは今後のポイントとなるでしょう。

・OniGO、博報堂との資本業務提携を行いました 
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000097983.html

OniGO株式会社は、株式会社博報堂と、新たなマーケティング事業の共同開発のため、資本業務提携を行いました。即時購買・配達や地域密着型配達員を活用したマーケティング事業の共同開発を目指すとの事です。

・フードデリバリー一括検索アプリ「done!」が2022年8月12日に正式版アプリリリース!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000082999.html

 複数のデリバリーアプリの中から、最速、最安を見つけてくれるアプリです。随分前にβ版は出ていたかと思いますが、東京、神奈川、札幌、大阪、福岡をはじめとした全国主要都市で、正式版のアプリリリースをしたようです。早速試してみたのですが、すでにuberのeats passを使っている私の場合そのことが考慮された比較にならないというのと新たにカード登録が必要となり、ちょっと使い辛いと感じました。また、デリバリープラットフォームが減ったこともあり、以前のような大型割引キャンペーンがなくなったこともあり、それほど価格に差が出なくなってきている。という事もあり、ちょっとリリースのタイミングが悪いのでは?と感じました。今後、どこまでアプリをダウンロードさせることができるか?が勝負になりそうですね。

・累計100万食突破の「筋肉食堂」がオフィス向けの福利厚生サービス『筋肉食堂 for Office』を提供開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000106557.html

 福利厚生の中の一環として冷凍弁当のデリバリーといった位置づけも、今後増えていきそうですね。その場合は、コンビニやスーパーの冷凍食材との差別化が必要となるので、こういったヘルシーや栄養といった切り口になっていきそうです。

・20代の5割近くが宅配弁当サービスの利用経験あり 最も使われているのは「ワタミの宅食」、一番の決め手は「美味しさ」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000194.000055900.html

 スマホ情報サイト「Appliv TOPICS」にて、 2022年7月22日から7月29日の期間中、20代~80代の男女1,092人を対象に宅配弁当サービスに関するアンケート調査をしています。意外と20代の利用者が多いですね。このあたりのビジネスは継続率がかなり課題となるのでしょう。

■アンケート調査結果
・4人に1人が宅配弁当サービスの利用経験あり。20代は利用経験者が5割近い
・最も利用されているサービスは「ワタミの宅食」。次いで「ヨシケイ」「nosh(ナッシュ)」
・20代の利用率が最も高いのは「三ツ星ファーム」
・利用者の7割以上がサービスに対して満足と回答
・サービス加入の決め手になるのは「美味しさ」。次いで「メニュー数」「栄養」「料金」。
※本調査では「宅配弁当サービス」を調理済みの冷蔵・冷凍弁当を定期的に自宅へ届けてくれるサービスと定義しています。

・ウェンディーズ・ファーストキッチン/トレーラー型店初出店、ドライブスルー対応
https://www.ryutsuu.biz/report/o083111.html

 ウェンディースはアメリカで駐車場にトレーラー店舗を展開しているといこともあり、そのノウハウを活かしての展開なのでしょう。今回はイートインとドライブスルーが主軸ではないですが、配達員の見込める地域ではアメリア同様にデリバリーでも展開するかと思います。


2.海外の状況

・セブンイレブンが米宅配企業を密かに買収しフードデリバリー競争に参入
https://www.axion.zone/7896544491101298389/

 現在、ドアダッシュの配達員が、セブンイレブンのアプリを使って宅配用の食品や飲料を購入したり、ドアダッシュのアプリを通じて買い物をしたセブンイレブンの顧客に注文品を届けているが、この協業が変わる可能性があるという。セブンイレブンは独自の配送網を持つことで、ドアダッシュへの依存度を下げていくことを目論んでいるのでしょう。

・Zomato は、食品配達事業の EBITDA レベルで損益分岐点を報告しています。収益化への道は近いか?
https://economictimes.indiatimes.com/markets/stocks/news/zomato-reports-break-even-at-ebitda-level-in-food-delivery-business-is-path-to-profitability-near/articleshow/93277906.cms

 インドのZomatoは、収益性の面では、フードデリバリー事業で前四半期に調整済み EBITDA の損益分岐点に到達することで重要なマイルストーンを達成しました。GOV の割合としての貢献度は、2023 年度第 1 四半期には 2.8% に増加しましたが、2022 年度第 4 四半期には 1.7% でした。とうとう海外でフードデリバリー事業で黒字化できるところが出てきました。

・ドアダッシュは来月からウォルマートの食料品の配達を停止します
https://economictimes.indiatimes.com/tech/technology/doordash-to-stop-delivering-walmarts-groceries-from-next-month/articleshow/93688501.cms

 オンライン配送プラットフォームの DoorDashは、食料品やその他の商品を小売チェーンから顧客に配送するサービスを 4 年以上にわたって提供してきた Walmartとのパートナーシップを解消することを決定した、とメディアの報道は伝えています。配達元の仕組みが整ってくるとプラットフォームとの競合が問題になりますね。

・テンセント、美団株240億ドルの売却を計画=関係筋
https://news.yahoo.co.jp/articles/06ab31511ae3caccb29eb06b38f4af0de5ca3f87

 中国のテンセント・ホールディングスが、食品デリバリー大手、美団の保有株240億ドル相当の全てもしくは大半を売却する予定の模様。規制当局の懸念に配慮するとともに投資益を計上する狙いがあるが、リアルとデジタルの融合といった部分ではもったいない気がしてしまいます。

・欧米の「超スピード配達」ビジネスは、あまりにスピーディーな凋落を迎えつつある
https://wired.jp/article/the-speedy-downfall-of-rapid-delivery/

 欧米を中心に注目されてきた、15分以内に商品を届けるという「超スピード配達」のビジネス。このクイックコマースの事業モデルは期待に反して、あまりに速いスピードで破綻しつつあるといったレポートです。仕組み構築までに時間がかかるビジネスだと思うので、その間の資金調達ができるか?が問題だが、徐々に資金を集めづらくなっていることもあり厳しいだろう。
ある程度そのエリアでの定常物流網が引けないとこのモデルの実現はできないので、まだまだ時間はかかりそうだが、それに耐えられる企業でないと取り組めないだろう。

3.フードデリバリーアプリ関連(国内)

①Uber Eats

・Uber決算、売上高は2倍だが26億ドルの赤字(出資先の評価損で)

米Uber Technologiesは8月2日(現地時間)、第2四半期(4~6月)の決算を発表した。売上高は前年同期比105%増(約2倍)の80億7300万ドルだったが、26億100万ドル(1株当たり1ドル33セント)の純損失だった。純損失中の約17億ドルは、投資先の株価評価損。

・ウーバーが予想以上の好決算、株価急騰 インフレでも旅行需要堅調
https://news.yahoo.co.jp/articles/07a33b77058584516eed18c3f565426f4e113806

 配車大手のウーバーが2日に発表した2022年第2四半期(4~6月)決算は、インフレの高進やリセッション(景気後退)への懸念といった逆風にさらされながらも売上高が予想を上回り、キャッシュフローは初めて黒字になった。発表を受けてウーバーの株価は急騰しています。eatsではなく、は米国人の旅行や移動の需要が強くなっていることを受けて配車事業の方が復活してくるといたところでの株価上昇のようです。

・Uber Eats、8 月 25 日から宮崎県都城市・延岡市でサービス開始!
https://www.uber.com/ja-JP/newsroom/uber-eats-miyakonojo-nobeoka/

・【楽天イーグルス】国内のスタジアム初!Uber Eats を使ったサービス導入について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000394.000037175.html

 球場内からUberEatsを頼めるようなサービスを開始したようです。

②出前館

・最短15分で食料品などを宅配するYahoo!マート、 クイックコマース事業者として初の来店型店舗運営を開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000331.000029254.html

 ヤフー株式会社、アスクル株式会社および株式会社出前館は、食料品や日用品などを最短15分で届けるクイックコマース(即配サービス)「Yahoo!マート by ASKUL 」の拠点を活用し、ユーザーが直接買い物できる来店型店舗の運営を開始しました。来店型店舗の運営は、クイックコマース事業者としては初めての試みです。


③Wolt

・おもてなしデリバリー「Wolt」が「アカチャンホンポ」の商品をお届け!2022年8月4日(木) より札幌、仙台、広島の4店舗でデリバリー開始!

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000100.000051508.html

 外食以外に範囲を積極的にwoltは広げています。かさ張るおむつや重い飲料や利用頻度の高い離乳期のフードなどを取り扱う店舗を取り込めれば、デリバリーの利用頻度も上がる可能性があり、海外ではそういった提携が増えています。

・おもてなしデリバリー「Wolt」8月25日(木)より埼玉県、宮城県、岡山県で配達エリア大幅拡大!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000051508.html

 Wolt(ウォルト)は、2022年8月25日(木)より配達エリアを大幅に拡大し、埼玉県川越市・所沢市・越谷市・草加市・春日部市・上尾市・狭山市・朝霧市を含む一部地域、宮城県石巻市・大崎市・多賀城市、岡山県倉敷市水島地区において新たにサービス提供を開始したようです。
 着々とエリアを増やしていますが、うちの近隣(横浜)では稼働していない店舗が目立つのが気になりますね。

・デリバリーサービス「Wolt」と「ツルハドラッグ」東北エリアでのデリバリー対象店舗を一挙拡大!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000103.000051508.html


④menu

・お酒はもちろん、おつまみやお菓子など豊富なラインアップ!カクヤス EXPRESSの商品をデリバリーアプリmenuがお届け
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000141.000046860.html

menuでは、株式会社カクヤスが展開するカクヤス EXPRESSの商品を2022年8月24日(水)より東京23区・横浜エリアで提供を開始します。カクヤスは様々なアプリへの掲載を行っているようです。

・北海道・北東北に広がるスーパーマーケットチェーン、アークスグループがmenuに初出店!地域密着型スーパーマーケット東光ストア サッポロファクトリー店がデリバリーアプリmenuに登場
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000142.000046860.html


⑤エニキャリ

 7月までは活発に提携等をすすめていましたが、8月は大きなニュースリリースはありませんでした。



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