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2022年12月の外食web検索マーケット(飲食店の為のwebマーケティングデータ)

 久しぶりの規制のない12月となり大分需要回復してきていましたが、人出としても、まだまだ以前のレベルまでにはなりませんでした。特にお酒を提供するような業態は、団体需要の回復が弱かったため、他の業態と比較すると戻りが悪かったと思われます。そういった業態の方は、1月後半以降からの3月くらいまでの需要の落ち込み時の売上獲得施策を考えておく必要があるでしょう。
 また、今後を考えていくとAIの急速な進歩に伴い様々な分野での革新が起き始めています。恐らく店舗探しの部分にもその影響は出てくると予想されますので、そちらも含めた情報発信も意識していかなくてはいけないでしょう。

◎まとめ

【12月の東京ターミナル駅と繁華街の人出(12/まで)】

【ターミナル駅(15時】】
渋谷・新宿といった繁華街を除き、ほぼ微増回復傾向。一方で繁華街の渋谷・新宿は横ばい。

・全体としては、周辺の減ったオフィス人口の影響は残っており、この辺りは回復に時間がかかりそう。

【繁華街(21時)】
年末に向けて順調に回復してきていますが、2020年1月対比で80~90%のレベル。恐らく12月対比だとそれよりも落ちるので、7~8割くらいの人出だったと推測できる。

【業態系ワード】

【コロナ前2019年12月対比】

・『居酒屋』のワードが年末にかけて順調に回復してきていましたが、コロナ前と比較すると8~9割までしか戻ってきていない。

・組人数の低下や2次会需要の減少も考えると売上レベルでは以前の7~8割といったお店さんが多そう。

・焼肉、寿司といった食事系ワードはずっと順調に増え続けており好調。ただ、競合も増えてきているので競争はかなり激しいと思われます。

・今後3月くらいまで外食の需要が落ち込む時期に入るので、特に居酒屋系のお店さんは早めに何かしらの売上獲得対策を打っていく必要がある。
(この環境でイートインだけで伸ばすのは厳しいので、別の売上ルートの拡大をしていく必要があると個人的には思います。)


【利用シーン系ワード】

【コロナ前2019年12月対比】

・『ランチ』『カフェ』といったビッグワードのボリュームは以前のトレンドに戻ってきている。(全体的な傾向としては『ランチ』は横ばい、『カフェ』は微増。)

【グルメ媒体系】

【2019年12月対比】

・コロナ前と比較するとグルメ媒体系ワードの検索数は全体に減少傾向。

・唯一微増傾向だった一休が東京、神奈川、大阪では減少している。
(恐らく、大都市部では年末の忘年会・接待需要の回復が悪さの影響が出ていそう。)

・基本的には、以前の減少トレンドの延長に戻ってきており、今後も積極的なグルメ媒体を使っての検索は増えることはないと思われる。

・12月にChatGPTといった対話型AIが一般公開され話題になっている。まだ、飲食店探しについての質問には弱く、今すぐに使えるレベルでないが、いずれ自分の探しているニーズに合ったお店をいくつか提案してくれるといったレベルにはすぐになりそう。
 →新たな検索ルートがまた出てきそうな予感がします。

・いずれにしろ、店舗側の情報発信の重要性はどんどんと高まっている。店舗からの直発信しかり、お客様からの情報発信の仕組みをしっかりと整えていく必要がある。

・かつ実態の伴っていないものは淘汰されやすくもなっていますので、合わせて店舗の商品、サービスのブラッシュアップは常にしていく必要もある

0.12月の東京ターミナル駅と繁華街の人出(12/27まで)

本日(1/4)時点で12/27までのデータしか発表されていないため、12/27までのデータとなっております。

・ターミナル駅(15時)
 
渋谷・新宿といった繁華街を除き、ほぼ微増回復傾向。一方で繁華街の渋谷・新宿は横ばい。この辺りは、インバウンドの回復がキーとなりそう。既に外国人観光客は増えているが、以前のレベルと比較するとまだ少ない。
全体としては、周辺の減ったオフィス人口の影響は残っており、この辺りは回復に時間がかかりそうです。

・繁華街(21時)
年末に向けて順調に回復してきていますが、2020年1月対比で80~90%のレベルなので、その前の12月対比だとそれよりも落ちると考えるとやはり7~8割くらいの人出でした。


1.業態系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)

Googleトレンド(期間2012/1/1~2022/12/31 2023/1/4に取得)
【業態系ワードの推移比較】(居酒屋、イタリアン、バル、焼肉、寿司)

『居酒屋』のワードが年末にかけて順調に回復してきていましたが、コロナ前と比較すると8~9割までしか戻ってきていませんでした。組人数の低下や2次会需要の減少も考えると売上レベルでは以前の7~8割といったお店さんが多いのではないでしょうか。

【ワードボリューム昨年同月対比】

【コロナ前2019年12月対比】

焼肉、寿司といった食事系ワードはずっと順調に増え続けており好調です。ただ、競合も増えてきているので競争はかなり激しいと思います。
ここから3月くらいまで外食の需要が落ち込む時期でもありますので、特に居酒屋系のお店さんは早めに何かしらの売上獲得対策を打っていく必要があると思います。この環境でイートインだけで伸ばすのは厳しいと思いますので、別の売上ルートの拡大をしていく必要があると個人的には思います。

2.利用シーン系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)

Googleトレンド(期間2012/1/1~2022/12/31 2023/1/4に取得)
【業態系ワードの推移比較】(ランチ、カフェ、ごはん、レストラン、ディナー)

『ランチ』『カフェ』といったビッグワードのボリュームは以前のトレンドに戻ってきたという感じです。全体的な傾向としては『ランチ』は横ばい、『カフェ』は微増。

【ワードボリューム昨年同月対比】

【コロナ前2019年12月対比】

 全体的に昨年とほぼ横ばい、コロナ前と比較すると『ランチ』『ディナー』の回復が悪いといったところでしょうか。やはり近隣オフィスの昼間人口の回復が悪い事と接待系需要が戻ってきていないことが影響していそうです。

3.グルメ媒体系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)

Googleトレンド(期間2012/1/1~2022/12/31 2023/1/4に取得)
【グルメ媒体系ワードの推移比較】(ぐるなび、食べログ、ホットペッパー、ホットペッパービューティー、一休)

【ワードボリューム昨年同月対比】

以前のGoToEatはグルメ媒体を通しての予約がほぼ必須でしたが、今回は方法が変わっていることもあり、ホットペッパー、一休は昨対で割っています。ぐるなびはボリュームが凄く小さいため、昨対を大幅に上回っているように見えますが、ほぼ誤差の範疇で横ばいくらいといった感じでしょう。


【コロナ前2019年12月対比】

コロナ前と比較すると全体的には減少傾向。唯一微増傾向だった一休が東京、神奈川、大阪では減少しています。恐らく、大都市部では年末の忘年会・接待需要の回復が悪さの影響が大きく出ているためと思われます。
基本的には、以前の減少トレンドの延長に戻ってきているといった感じで、今後も積極的なグルメ媒体を使っての検索は増えることはないと思います。

12月にChatGPTといった対話型AIが一般公開され話題になっています。こちら何かというとchat形式でAIと会話ができるもので様々な質問にAIが答えてくれるといったものです。スレッド上の過去の会話の流れも把握してくれるといったもので、様々な質問に答えてくれます。残念ながら、まだ、飲食店探しについての質問には弱く、今すぐに使えるレベルではありませんが、今後位置情報との連携、データの蓄積が行われていけば、自分の探しているニーズに合ったお店をいくつか提案してくれるといったレベルにはすぐになってくれそうで、新たな検索ルートがまた出てきそうな予感がします。

 いずれにしろ、店舗側の情報発信の重要性はどんどんと高まってきています。店舗からの直発信しかり、お客様からの情報発信の仕組みをしっかりと整えていく必要があるでしょう。かつ実態の伴っていないものは淘汰されやすくもなっていますので、合わせて店舗の商品、サービスのブラッシュアップは常にしていく必要はありそうです。


4.テイクアウト、デリバリー系ワード(東京、神奈川、大阪、福岡)

Googleトレンド  (期間2012/1/1~2022/12/31 2023/1/4に取得)
【テイクアウト、デリバリー系ワードの推移比較】※週次推移です。

【コロナ前(2020/3/8~14)と12月末(2022/12/25~31)の比較】

ここ最近はおおきな変化は見られないため割愛していたのですが、年末は『テイクアウト』と『持ち帰り』のワードが伸びていました。コロナ禍のピーク時期と比べるともちろん減ってはいますが、コロナ以前と比較すると検索の定着化が進んでおり、テイクアウトのできるお店はしっかりと情報を発信しておくことが必要でしょう。
デリバリー系ワードに関しては、Google検索での検索ボリュームは増えておらず、依然アプリ内での上位表示が重要そうです。


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