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飲食店マーケティングの為の『フードデリバリー系ニュースまとめ』(2022/10/1~11/31)

先月分が配信されていなかったので、11月分と合わせての記事にしています。

1.一般ニュース

・ここ3か月以内のフードデリバリー利用率は2割 今後の利用意向は34%「価格」「エリア」には課題も
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000363.000004729.html

株式会社クロス・マーケティングが、2022年9月、全国47都道府県に在住する20~69歳の男女2,500人を対象に「宅配に関する調査(2022年)」を実施し、「宅配」に関わる利用実態や意識・行動などを全般的に聴取しています。その結果についてです。詳細はリンク先をご覧ください。
 不満や利用しない理由を見ると『配送料の高さ』『料理の温度』『配達時間』『配達人のクオリティー』がポイントとなっています。この辺りはロボット配送になると配達時間以外は大幅に改善が見込めるところになりますので、ここが一つのブレークポイントになりそうですね。

・コロナ前から「3倍」の伸び! フードデリバリーサービスを利用したことがある人は45%にも
https://financial-field.com/living/entry-170967

総務省統計局の調査では、「出前」の1ヶ月あたりの支出金額は2020年では356円で前年比97.8%と大きく伸びています。さらに、2021年では526円と前年比47.8%増加しており、コロナ前の2019年と比べると、2021年に出前にかけるお金が2.9倍になっており、コロナ禍で出前の利用が増えていることの事。トピックとしては
■45%がフードデリバリーを利用したことがある。若い世代ほど利用している
料理や外食するのが面倒なときにフードデリバリーを利用
今後の利用意向は34%。若い年代ほど利用意向が高い?
詳細は記事をご覧ください、


・【50%割引】グロブリッジが Uber Eats 協力のもと開発したデリバリー専用ミールキット
をお得に楽しめるキャンペーン実施<10月20日~11月2日>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000643.000014510.html

株式会社GlobridgeがUber Eats Japan合同会社の協力のもと開発したデリバリー専用ミールキット市場に参入しています。

・2人に1人がサブスク利用者! お酒好きが考える理想のサブスクとは? ― なんでも酒やカクヤス調べ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000129.000022125.html

株式会社カクヤスが、「サブスク(サブスクリプション)」について、その実態やお酒好きが考える理想のサブスク等、アンケート調査を行っています。このあたり、デリバリーとの組み合わせ出来ないか考えてみても面白いかもしれません。
調査結果トピックス】
1.2人に1人はサブスク利用者。なかでも20代利用率は7割超え。
2.サブスクを利用しない理由「よくわからないから」が多数。
3.愛飲家が求める理想のサブスクとは?
 
やはりお酒関連が多い。「クラフトビール」や「季節ごとの旬な地酒」
 
その他には、「映画館で映画見放題」、「旅行」、「温泉施設」「タクシーなどの交通機関」「美容整形」や「歯科」


・飲食店起業とデリバリー販路拡大を支援!京都初のクラウドキッチン「KitchenHALE(キッチンハレ)」が利用料初月0円キャンペーン&第2期入居者募集開始!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000073856.html

初期費用99,800円から入居が可能で、月額利用料等をお支払いいただくことで利用が可能です。当店を利用することで開業にかかる改装費用や工事期間を短縮し、最短1ヶ月で営業開始できるようです。簡単にスタートさせるサービスとしては良さそうですね。あとは、ゴーストキッチンとしてしっかりと採算性をとって運営できるだけの業態開発ができるか?が課題となりそうです。

・【地方のラストワンマイルへ届ける。】小規模飲食店を支える超地域密着型フードデリバリー「トリメシ」地域経済の活性化&スマートシティの拡大へ鳥取県米子市で10月よりサービス開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000061985.html

株式会社アクシスは 、2022年 10月より鳥取県 米子市において、超地域密着型生活プラットフォーム 「 Bird」の地域飲食店に特化したフードデリバリーサービス 「 トリメシ 」 のサービスを開始しています。地域特化型のデリバリーサービスは今後も色々出てきそうです。

・「フードデリバリーカオスマップ2022度秋冬版」、フードデリバリーの一括検索アプリ『done!』を運営する株式会社いえメシが公開
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000082999.html

株式会社いえメシが、「フードデリバリーカオスマップ2022年度秋冬版」を公開しています。

・不満買取センターのInsight Techが、「フードデリバリー」に関する不満トレンドをまとめたレポートを公開
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000083450.html

株式会社 Insight Techが、同社が運営する『不満買取センター』に寄せられたフードデリバリーに関する不満を『不満ファインダー』を用いて解析・考察したレポートを公開しているようです。

【出前不満のトレンドキーワード】

・【飲食DX】超速業態開発プラットフォーム活用で「年間60業態のデリバリーブランド開発」の実現を促進!https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000052828.html

「XKitchen」が、スパイスコードが提供する超速業態開発プラットフォーム「ロカルメ・オーダー」を導入し、「原価率」や「物流コスト」の改善図っていくようです。

・【デリバリーに関する調査】食事のデリバリーサービス利用者は4割。注文方法は「店舗のWebサイト・アプリ」「デリバリーのWebサイト・アプリ」が直近1年間利用者の4割前後
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001249.000007815.html

マイボイスコム株式会社が、8回目となる『デリバリー』に関するインターネット調査を2022年10月1日~5日に実施し、結果を発表しています。

<< TOPICS >
■食事のデリバリーサービス利用者は4割。そのうち月1回以上利用する人は2割強。利用場面は、「休日・夕食」が直近1年間利用者の5割強、「休日・昼食」「平日・夕食」が3割前後。「平日・夕食」が増加傾向
■食事のデリバリーサービスの注文方法は、「店舗のWebサイト・アプリ」「デリバリーのWebサイト・アプリ」が直近1年間利用者の4割前後で増加傾向

<< 回答者のコメント >>
 食事のデリバリーを利用したい場面、利用したくない理由(全5,740件)


<利用したい>わざわざ出掛けて外食に行くのが面倒な時に利用したい。車の免許を持っていないので、自宅から距離のある店舗では利用したい。(男性29歳)
<利用したい>やる気が出ないときとか、特別なときとか。(男性39歳)
<利用したい>食事の用意が面倒な時、いつもと違うものが食べたい時に利用したい。(女性37歳)
<利用したい>来客があった時や、コロナに感染して外に出られなくなった時。(女性45歳)
<利用したくない>直接買うより高いし、クオリティの低下が不安。(男性24歳)
<利用したくない>ひとり暮らしなので、一人分だけデリバリーは使いにくい。(男性59歳)
<利用したくない>食事を作るのが面倒な時に利用したいが、配送料を払える余裕がない。(女性27歳)
<利用したくない>家が山の上にあり、デリバリーに来てもらうのが申し訳ないので利用したくない。(女性30歳)

・宅配ピザチェーン店に関する調査】直近1年間に利用した人は3割強。利用時の重視点は「味が好み」「価格」が直近1年間利用者の各40%台。2019年調査と比べて「価格」が増加
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001255.000007815.html

マイボイスコム株式会社が、5回目となる『宅配ピザチェーン店』に関するインターネット調査を2022年11月1日~5日に実施し、調査結果を発表しています。
コロナ前の2019年11月の段階では、利用率は過去一番低かったですが直近では持ち直してきているようです。デリバリーの浸透によってもっと伸びていそうなのですが、実態としてはデリバリーの選択肢が増えていることもあり、その恩恵はあまり受けていないようです。注文は飲食店の予約同様にネットからが90%弱にまで伸びてきており、幅広い年代がネット予約に移行していると言えそうです。

<< TOPICS >>
■直近1年間に宅配ピザチェーン店を利用した人は3割強。そのうち、ネットで注文する人は8割強で増加傾向
■宅配ピザチェーン店利用時の重視点は、「味が好み」「価格」が直近1年間利用者の各40%台、「生地がおいしい」「メニューが豊富」「店が近い」が3割前後。2019年調査と比べて「価格」が増加

・自動宅配ロボット「デリロ」を活用したデリバリーサービス事業検証について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000056779.html

いよいよ実用化に向けて、第3弾の実証を開始するようです。これまでは特定のマンションのみへの配送だったものがエリア内の戸建てにまで範囲を広げていくようです。「プラットフォーム型ロボットデリバリーシステム」が構築できたら、大分モデルが変わっていきそうですね。配達料問題が大幅に改善されるのであれば、市場拡大のスピードはもっと速くなることが期待できそるのですが。

・ウーバーに配達員との団交義務命令、「プラットフォームだからという話は通じない」ユニオンが会見
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae0a17310b4c2ccabfc5904e1417fa9a8dca8c8d

こちらのギグワーカーの問題は、日本に限らず世界的にも取り沙汰されていますが、解決の為にはロボット化かと思いますが、逆にここで働いていた人は仕事なくなるといった本末転倒な感じもしなくはありません。

2.海外の状況

・米インスタントデリバリー市場に逆風 「つくりたて惣菜」で差別化も
https://news.yahoo.co.jp/articles/5f9308d212401fb4f1c365b951551c5c72cf60f3

短期的な収益性確保の道筋が示すことが出来ないインスタント(クイック)コマース企業への投資が衰退しているようです。米国のインスタント配送企業の中には、広告費も含めて1件の注文につき平均20ドルの損失を出しているところがあるといった話もあり、利益を生むことが非常に難しいモデルでもあります。人件費や燃料費、恐らく都市部の家賃の高騰なども絡み、モデルやブランドを浸透させていくまでの期間耐えられるだけの資金力がないと厳しそうです。

・進化する米国のコンビニ ファストフード店から市場シェア奪取か
https://news.yahoo.co.jp/articles/801f9f46cd15d77ccc2374771141549fb62c2f5f

 アメリカでは、コンビニがファーストフード市場へ乗り込んできています。ドライブスルーやピックアップ販売なども強化をしているところも出てきているようで、今後デリバリーも含めてより一層競争は上げしくなりそうな感じです。

・業界概要:英国のフードデリバリー市場
https://www.tutor2u.net/economics/reference/2022-exams-industry-profiles-food-delivery-market

英国で急速に成長し、変化している食品配達市場についてのビデオです。
英国のフードサービスデリバリー市場は、2020 年に約 110 億ポンドと評価され、この市場は 2024 年までに 126 億ポンドに成長すると予測されています。ユーザーあたりの年間平均収益は、2023 年までに 150 ポンドに上昇すると予測されています。しかしながら、需要が急増し、収益が増加しているにもかかわらず、英国の主要な食品配達会社のいずれも営業利益を上げられていないといった面もあります。

・amazonがインドでのフードデリバリー事業を閉鎖へ
https://www.newsofbahrain.com/business/86043.html

世界各地でそうですが、各エリアごとでのフードデリバリー覇者は恐らく上位2社に絞られていくような競争の激しいマーケットなので大手であろうと簡単にはいかないといった感じです。

・インフレにより、アメリカ人は食品配達を削減しています — アプリごとの平均節約額はいくらになるでしょう?

https://finance.yahoo.com/news/inflation-americans-cutting-back-food-221423956.html

コロナ禍で躍進したフードデリバリーですが、アメリカではインフレの影響で消費者が食料品に関連の支出を絞り込んでいるといった事が起きているようです。

3.フードデリバリーアプリ関連(国内)

各社エリアの拡大もある程度ひと段落した感じなっており、フード以外のジャンルとの提携を進めているといった感じですが、需要の変動もあり、エリアを大きく広げ、自社配達員や拠点等の固定費をかけてしまっていたプラットフォームはかなり収益的に厳しくなっていくことが予想されます。
 また、クイックマートは世界的にもまだまだ成功させられていなく、収益化までの時間を考えると体力のないところは撤退せざるを得ないといった形になりそうです。

①Uber Eats

・ピーコックストア・Uber Eatsデリバリーサービス開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003471.000007505.html


②出前館

・2022年8月期通期決算
https://corporate.demae-can.com/ir_information/

通期での業績は下記の通り。営業利益は-364億円といった状態。もともと赤字を見込んでいたので、ある意味計画通りでした。来季は赤字を圧縮して-200億円前後を計画しているようですが、恐らく昨今のデリバリー需要や労働環境の変化や燃料費の高騰等の環境変化が起きていることを考えるとかなり厳しくなるでしょう。

・『出前館』、ドローンデリバリー、神戸学院大学生6,000人や一般客を対象に開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000345.000029254.html

2022年10月11日(火)から11月3日(木)まで、 神戸市ハーバーランドとポートアイランド間で、『出前館』のアプリを利用したフードデリバリーのテストマーケティングを行うという事だったのですが。その後10月15日(土)のフライト時に、機体に不具合が生じたため、継続しての運行ができなくなったことから、実証実験を一時中止しているようです。。。

・日本最大級のデリバリーサービス「出前館」と遺伝子検査付き「BeneFitness」がコラボキャンペーンを開催決定。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000008575.html

フィットネスとデリバリーのコラボレーションです。この組み合わせは、あると思うのですが、なかなかフィットネスの商圏内にフィットしたデリバリー店舗がないというのが問題なのでしょう。

・『出前館』で「ウエルシア」のデリバリーが拡大!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000351.000029254.html

・『出前館』、八丈島におけるデリバリーサービスの試行導入およびドローンを活用した配送実験を12月1日(木)より開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000353.000029254.html


③Wolt

・デリバリーサービス「Wolt」が「そごう横浜店」の商品をお届け!2022年10月11日(火)よりデリバリーサービスを開始!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000111.000051508.html

・デリバリーサービス「Wolt」が「ミスターマックス」の商品をお届け
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000112.000051508.html

・デリバリーサービスWolt(ウォルト) 12月より広島エリアでQコマースを一挙拡大!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000114.000051508.html


④menu

・ハイクオリティな世界の美味が揃った老舗スーパーマーケット明治屋恵比寿ストアーの商品をデリバリーアプリmenuがお届け!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000149.000046860.html

・デリバリー&テイクアウトアプリ「menu」が地方都市の商店街を活性化!デリバリーと店舗の相互促進で新たな需要の創出を目指すプロジェクト「街づくりmenu」スタート
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000151.000046860.html

menu株式会社が、人口減少や少子高齢化により、来街者や売上の減少といった課題を抱える地方都市の商店街とタッグを組み、デリバリーと店舗の双方で新たな需要を創出し、街全体の持続可能な活性化を目指すプロジェクト、「街づくりmenu」を始動するとの事です。いい取り組みだとは思いますが、配達員or配達ロボット問題とデジタルリテラシーを上げることも必要なのでなかなか時間はかかりそうですね。


⑤エニキャリ

・自動宅配ロボット「デリロ」を活用したデリバリーサービス事業検証について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000056779.html

これまでにない「プラットフォーム型ロボットデリバリーシステム」として事業拡大を目指してのトライアルのようです。配送エリアを拡大せずにエリアを絞っての展開だからこその優位性でもありますね。このモデルが見えると配送費の問題は解除されていくでしょうから、大幅にモデルを変えることができるかもしれません。ルートを巡回させておくこともできるでしょうから、フードだけでなく、そのエリア内のすべての商品が対象となりえるので楽しみですね。

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