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住民票の除票、保存期間150年ってなぁぜなぁぜ?
前回、自筆証書遺言書保管制度の遺言画像データの保管期間が死亡してから150年という記事を書きました。その時に、「そういえば住民票の除票などの保存期間が150年なので、その期間に合わせたのかも?」と思ったのですが、その時に新たな疑問が・・・。
「住民票の除票」と「戸籍の附票の除票」の保存期間が150年というのはなぁぜなぁぜ?150年の保管って、誰が確認するの??
住民票・戸籍の附票の「除票」って何?
転出や死亡の届出があった場合には、住民票は消除されます。転出や死亡などで住民登録が削除された住民票を住民票の「除票」といいます。
戸籍の附票とは、本籍地において戸籍の原本と一緒に保存されている書類で、その戸籍が編製された時から除籍されるまでの住所の履歴を記録したものです。死亡などの届出により戸籍に誰もいなくなったり、本籍地以外の市区町村に転籍して戸籍が除籍となった場合には、戸籍の附票も「除票」となります。
つまり、登録を削除したけど念の為保管している期間が150年ということでしょうか。
それにしてもなぜ150年なんでしょう。
なぜ保存期間は150年なのか?
調べてみると、総務省のHPに「住民票及び戸籍の附票等について」という資料を見つけました。( https://www.soumu.go.jp/main_content/000533868.pdf )
それによると、
住民票の除票の保存期間
・住民票の除票の保存期間は、昭和42年に「5年」と制定。
・「5年」とした理由は、
①国民年金の老齢年金請求権が満65歳になってから5年とされている
②税金の課税権が5年までしかさかのぼれないこと 等を参考に決定。
・戸籍の附票の除票は、本籍地で現住所を把握することが目的なので、現住所を証明する住民票と同じ5年とした。
とあります。最初は住民票の除票も戸籍の附票の除票も保存期間を「5年」としていたようです。引っ越しして5年以上経つと記録は残らず、調べようがなかったということですよね。
その保存期間を平成27年マイナンバー制度導入時に一部150年にしています。150年にした理由は、「除籍簿の保存期間が150年だったから」のようです。
除籍簿はなんで150年にした??
住民票と戸籍の附票の保存期間を除籍簿に合わせたと書いてあるのですが、基準とした除籍簿の保存期間をなぜ150年にしたのかが分かりません。今度は除籍簿の保存期間の変遷をみました。
除籍簿の保存期間
・除籍簿の保存期間は、昭和23年施行時は50年。
・昭和37年に50年→80年に延長。
相続登記申請等に必要のため50年以上経過した除籍簿の謄抄本の交付請求が少なくない現状を踏まえたため。
・平成22年に80年→150年に延長。
子が、自身が亡くなるまでの間に祖父母に係る相続手続をすることができるようにしたため。※年数は、平均寿命や第一子時の平均年齢を考慮した。
要するに、祖父母に係る相続手続きをする現状があるため、手続きができるように150年にしたようです。除籍簿の保存期間も遺言画像データの保管期間も相続手続きが関係するのですね。なるほど…。
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150年も保管されていてエモいと思っていたのですが、エモいというより、のっぴきならない事情があると分かりました。「のっぴきならない」なんて言葉、普段使ったことがないですが、他に表現できそうにありません…。
確かに人生100年時代。相続150年時代ですね。
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