憩い

ゆったりとした心で
ゆっくりとたばこをいながら
空を 流れてゆく雲を眺めながら
風を 身に受けている

時は静かに 遅すぎる位のテンポで
雲と同じような流れで過ぎてゆく
私は時のなかに身を委ね
時のなかに入り込むようだ

ふいにクラクションが鳴る
私は一時いっとき現実に引き戻される
静けさに穴が開いた
そこに風が吹き 少し寒かった

やがて穴が開いたのが嘘のように
静けさの皮膚は元通りになった
私は再び時のなかに潜り込む
ああ 何物もこわせはしない憩いのひととき━━


(2024.10.25)

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