色褪せた私
太陽は今日も頭上に光り輝く
それは幾らか色褪せたようにも見える
私自身が色褪せ 視界がおかしくなって
そのように見えるのだった
その事実を認めたくなかった
だが認めざるを得ないのだ
私という存在は色褪せ そうして
どんどん矮小なものへと変質する
失墜に次ぐ失墜━━
私はまるで陥落寸前の都市だ
そこにはただ失意と絶望とがあるのみだ
太陽は今日も頭上に光り輝く
それは幾らか色褪せたようにも見える
恰も旧時代の王の写真のように
(2023.12.29)
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