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やる気スイッチグループ 幼児教育で一人を「深堀り」(日経ビジネス2022.01.31)

塾で有名なやる気スイッチグループについてのまとめからアイディアを出してみました。

幼児教育はブルーオーシャン

やる気スイッチが第2の創業を軌道に乗せつつあるようです。
それが幼児教育。幼児や小学校低学年向けの教育市場という「ブルーオーシャン」に目をつけました。このゾーンは大手がいないらしく、やる気スイッチが早々にシェアを拡大しようと、教室数を急拡大させています。「ハロー」というブランドで開始から1年半となる22年2月末には教室数が約850に達する見通し。
その背景にはやっぱり少子化が大きい。出生数は100万人を割り、年々減少。ただその中で子どもに対する教育費は上昇しているようで、子どもの様々な成長に貢献して一人あたりの収入を増やす「深堀り」の戦略を選択した結果、拡大を急いでいるそうです。
特にその「スピード経営」に重点を置いているようで、例えば教材は自社で開発せずに他社のものを積極的に取り入れたり、「ヤドカリ作戦」という他の教室で使っているテナントの空き時間にやる気スイッチの塾を使う作戦を用いたり、専門知識のないアルバイトでも簡単に教えられるようにマニュアルを工夫したりと、スピード重視の戦術がたくさんあるようです。
社長のコメントで印象深かったのは「『受験に成功していい大学に入ったり、いい資格をとったりしても将来が幸せとは限らない』ということも潜在的に分かっている。だからこそ基礎的な思考力や体力を伸ばすと言った幼少期の教育への投資は都心、郊外地方を問わずに旺盛」。学力だけでない本当に大切なことに世間が気づき始めているのはとても良いことだと思いました。

本当にブルーオーシャンなのか?

教育市場で一番活況なのは受験を控えた世代でしょう。中学生、高校生あたりが一番大きな市場で、それぞれしのぎを削っているまさにレッドオーシャン。対して幼児や小学校低学年というのは、まだ学力に差がなく、それほど学力重視でもない。だからお金を落とさなくて、市場としては魅力的ではない。だから大手がおらず、ブルーオーシャンであると。でもここはここで、結構市場がある気がしていて、ピアノ教室とかバレエ、サッカー、スイミングなどの習い事が幅を利かせている気がします。最近だとプログラミングもめっちゃ多い。だから必ずしもブルーオーシャンではないなと。結構戦略を練って展開しないと伸びないんじゃないかと思っています。
そういう意味ではやる気スイッチが数で攻めているというのは正しい選択なのかも。ランチェスター的にいうと、数でシェアを取りに行くやり方。シェアが高まれば、自ずと収益性が良くなってきますし、何よりグループでやっているので、幼児以降の中学、高校まで見据えた展開ができるのが一番強いなと。早くから囲い込んでしまう戦略ですよね。たぶん、幼児でそれほど儲からなくても、青田買いをしてエスカレーターで高等教育に持っていくので、そこで回収する流れなのかなと思いました。だからこそ、この幼児市場に新たに入り込んでいくのは余計に難しくなってきたなぁと感じざるを得ません。そこ単体ではなかなか収益が上がりづらいってことですから。教育市場をうまく牽制しているともいえますよね。

マニュアル化はとても大事

僕は一時期、マニュアルなんてくそくらえだ、って思ってました。だけど最近は、マニュアル大事だよねぇっていう考えです笑。なぜかというと、人間は一日の中で決断できる回数が決まっている、という説を信じているから。噂によると1日の中で決断できるのは40回くらい?とか。人によって違うんでしょうけど。これってほんとっぽいなと思っていて、僕自信がそう感じるから。夜になるとやっぱり決断力鈍るし、午前のほうがサクサク頭が働く。たぶん一日生活していると脳みその中にカスみたいなものが溜まっていって、思考力を妨げているんだと思います。そのカスの原因が決断、というか考えるってことなんだけど。考えずに生きるのが良いと言っているのではなく、考える・決断する、この重要な行為を、どうでもいいことに使うのがもったいないということです。当たり前のようにやること、ルーチンワークのようなものとか、例えば服を選ぶ、着る、髪型何にしよう、ご飯は何食べようとか…。そういうことも一つ一つ選んで決めていたら、それが数少ない決断の回数を減らす原因になっていて、いざ重要な局面に立った時に、決めるパワーが残っていなくなってしまう。そこで大事なのがマニュアルなんです。特に仕事の場合、誰でもできる、頭を使わずにできることはすべてマニュアル化してしまって、クリエイティブなことに決断を残しておけるようにするのが大事なのではないかと思っています。僕は勘違いをしていましたけど、スタバはマニュアルがない、みたいな話を聞きますけど、それは間違いで、ゴリゴリのマニュアルがあるのがスタバらしく、それがあるから購入の際のアドリブ的な「今日はお仕事帰りなんですか?」というフレンドリーな会話をすることができるのです。つまりどうでもいい業務に頭を使わないから、接客をもっと充実させることができるって寸法みたい。
このやる気スイッチもマニュアルがかなり充実しているそうなんですが、もうマニュアルできるところは全部そうしちゃうのがいいですよね。そのうえでやらなきゃいけないことって実はごまんとあるから、そっちを考えるためのマニュアルと思えば、マニュアル大賛成なんです。やる気スイッチは生徒のマネジメント、生徒の意欲をどう高めるかというコーチングに注力しているようで、まさにここに力を持ってくるためのマニュアル全開なんですね。いやぁ、納得ですわ。
で、当社はというと、全然マニュアルできてない…笑。なので改めてマニュアル作り大事だなと思い、どんどんマニュアルを作っております。特に飲食店営業をしているので、そこはどんどんマニュアル化していって、そうしたら店舗の拡大もしやすくなるだろうし、サービスの質も上がるし、いいこと尽くしだなと。動画のマニュアルも作っていけばよいですよね。
動画といえば、ボードゲームのマニュアルも動画で作れたらいいなと思っています。これも時間がある時にやっていこうかなぁ。

夢は道徳の学校を作ること

昔からずっと言ってますけど、僕の夢というか目標は「道徳の学校」を作ること。「道徳」こそ本質だと思っています。人の心ありきの世の中。これからどんどん加速すると思います。理由はAIがどんどん普及していくから。AIは優秀で人間の能力を優に超えた存在になるわけで、そうなったら人間の存在意義ってなんだろう?って思いますよね。それは、その人と一緒にいて楽しいか、気持ちいいか。それに尽きる気がしています。そのためには、心がしっかりしていないとダメだと思います。広く言えば道徳心でしょうか。そういうものに触れられるから人と一緒にいたくなるんじゃないでしょうか。だから心の価値って今後すごく高まってくると思うんです。でも心ってどうやったら磨かれるんだ?って思うけど、それは努力すれば磨かれるんです。磨こうと思えば磨けます。そのやり方を日本人は知らない。外国の場合は宗教がその役割を果たしてくれますから。当たり前のことが段々とわからなくなってきている世の中なんです。それは人と関わらなくなっているから。親世代も人との関わりが希薄になっている世代。本当に大事なことってなんだろう?それを知っている人、いや、考えている人ってどれだけいるんだろう。そういうことって自分から向き合わないと答えが出ないし、向き合う勇気を持たなきゃダメだし、努力をしなきゃダメなのかもしれない。それならそれを教える学校があってもいいよね。むしろ、なきゃダメだよね。とずっと思っています。なので将来はそんな学校を作りたいと、今回の記事を見て改めて思いました。
たぶんやる気スイッチみたいにまともな教育の仕方で事業を興しても勝てないと思うので、「道徳教室」みたいな、ありえない切り口で教育市場に入っていかないと、将来的な成功はなさそうな気がしていますけどね。

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