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孫正義の「資本論」 ソフトバンク、巨大資本の内幕(日経ビジネス2022.01.10)

ソフトバンクの孫さんが狙う未来のビジョンファンドとは。
そこから自社のアイディアに落とし込んでいきたいと思います。

これからビジネスを始めるのに役立つ指標

投資会社となったソフトバンク。世界のユニコーン予備軍と呼ばれる企業を見つけ、次々投資しています。投資を狙うリストはなんと3000社。その基準がとてもためになるのでご紹介します。
1. 大きな市場規模を持つ事業分野かどうか(成長余力)
2. ビジネスモデルや技術の革新性があるか(競争力)
3. 経営者としての資質(信頼性)
4. 人工知能で成長を加速できているか(中長期のテーマ)
5. 収益化の道筋が見えているか(蓋然性)

これって、例えば新しいビジネスを始める際にも役立つ指標ですよね。逆にいえば、これを抑えていないビジネスは今後はかなり厳しくなる感じ。ビジネスを行う上での軸になりそうなので、ぜひメモしておきたいですね。

毎週15年先を見据える会議を開く

それとは別にソフトバンクでは孫さんら幹部が毎週顔を揃える重要な会議があります。それは「15年ビジョン会議」。毎週月曜日に行われており、15年先を予測し、認識を共有する。15年も先のことを週次で見直すのはかなり異例。だけど孫さんは、ロケットは遠くに行くのに膨大な計算と微修正をやっている。なのに自分たちがやらないのはおかしい。と言っているそう。すごい。
でも孫さんの未来会議ってのはずっと前からもあって、10年先を見据えるためだけの部署があるって人から聞きました。それだけ先を読むのが大切だということなんでしょう。いや、先を読むからこそ、今が見えてくるところがあるのでしょう。
それをうちの会社も真似していて、さすがに週次は無理で、月次で3年先の未来を考える未来会議ってのを全社員で開催しています。3年先以降のことはよくわからないのですが(いや、1年先もわからん笑)、先のことを考えることでビジョンが共有されるので、例えば売上がいくら、社員数がいくらという成長度合いの雰囲気やイメージを共有できるのはとても良いと思っています。

新しくビジネスを始めるなら隣から

孫さんの描く戦略は「郡戦略」。
投資した企業同士をつなぎ、ゆるやかなシナジーを生み出す狙い。それが群れのようになるから郡戦略。
この「つながり」というキーワードも大事な気がします。孫さんが投資する会社の共通点は「デジタル」。もっといえば「人工知能」。この共通点があるので、全く違う畑と思われる業種でもつながっていくことができる。これもまた新しいビジネスを始めるときの勉強になる。つまり、新たにビジネスをするなら、既存のビジネスの隣を攻めろということです。全く違う分野のことをやると失敗する確率がかなり高くなる。でも面白いんだけど笑。近くの分野って実は似通っていて変化があまりないから面白くなく思えるけど、成功確率は高まるんです。
実は僕も昔、それで失敗しておりまして。本業は広告制作業だったのに、なぜか「耳かき屋」をやりたくなって、それをやったら失敗しました笑。結構大変なことになりましたので、今となってはいい勉強です笑。それ以来、あまり突飛なことはせず、結構地道にやっております(変なことばっかりやっているように見えるけど)。

ソフトバンク・ビジョン・ファンドは日本に上陸

実はソフトバンク・ビジョン・ファンドは海外でしか活動していませんでした。海外の企業に投資しまくっていたんですが、ついに日本にも上陸し、日本の企業にも投資をするようになりました。なんかここから考えるに、やっぱり日本って世界から見ると魅力なくなってるんだろうなって思いますよね…。
僕は結構孫さんの本を読んでいて、ある本には「いいビジネスアイディアがあったらどんどん持ってきなさい。ただし100億稼げるビジネスモデルじゃなきゃダメだ」みたいなことが書いてあって、すげーなって思った記憶があります笑。実は僕の目標は、100億円稼ぐ企業を作ることなんですけど、まだ自信をもって孫さんのところにもっていけないですねぇ。そんなこと言っているから一生100億なんていかないんだけど…。

ふざけたアイディアが続々

これからどんどんAIやテクノロジーの波がやってきます。すでに来てるけど。そうなると、僕がやっているビジネス「謎解き」も、もしかしたらAIが作り出すんじゃないか。あるいはAIでも解けるようになるのではないか。
例えば、謎解きの解き方をAIが測定することで、あなたはこの問題が苦手ですね、数字系がちょっと弱いですね、漢字が得意ですね、柔軟な発想力はありますね、とかかなり詳細なところまで分析できるようになるのではないか。いや、待てよ。それが可能なら、AIに人が勉強しているところを観察させることで、AIに具体的に苦手な傾向などを分析してもらえないか? そう、名付けて「見つめるくん」。目がついていて、じーっと人を見て観察する。そして行動を分析する。ロボット版メンタリスト笑。こういうサービスってないのかな?いまは声で反応するものが多いけど、主体的に見てくるやつとかいたら面白いだろうなぁと思いました。これ、実用化したらかなり売れそうだけどね。それこそ100億とかいくんじゃない?笑。
さぁ、AIが人を分析して、人をスコアリングするようになってくると思うんです。実際中国なんか人をスコアリングしていて、信用度に応じて借りられるお金の額が変わるみたいで。そうなってくるともう道徳に優れた人間しか評価されないんじゃないかと思うんです。つまり、計算とか分析とか頭を使う仕事をAIが代替できたなら、人間の価値って気持ちよく付き合えるかどうかだけだと思うんです。こいつ感じ悪いな、でも頭いいから仕方ないか。ってケースがなくなってくる(優秀なのに感じ悪いやつは結構いる笑)。この人、一緒にいて楽しいなぁ、気持ちいいなぁって人の価値がどんどん高まってくる気がするんですよ。つまり道徳の時代がやってくるということ。だからこそ「道徳の学校」を作る必要がある! 僕は10年前から道徳の学校をやりたいといっているのですが、この方向性はますます間違っていないと思うようになっています。道徳といえば、いま社内で心の勉強会を毎週実施しておりまして、道徳的な勉強を4年位継続しています。これをビジネスできる形におろしていって、まずは「道徳の学校」のプロトタイプを作りたいなと思っています。そんなことを改めて思ったブレストでした。
いやぁ、すごいいいことに気づけたのでとても良かったです。
皆さんは、AIが跋扈する未来、どんな風になると思いますか?

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