ファンづくりの極意(日経ビジネス2022.01.31)
それを人に勧めたいと思うか?
ファンをいかに作っていくか、これが経営の最重要項目だと思います。別に今に始まった話ではなく、結局最終的に「ファン」に行き着くものだと思っています。
今回の記事は「ファン」を数値に置き換えて、業界別に企業の取り組み紹介しています。どうやって数値で表すか。それが「NPS=顧客推奨度(ネットプロモータースコア)」。どれだけ人に勧めたいか、をアンケートした数値で各企業をランク分けしています。
・ヨドバシ・ドット・コム(ECサイト)
ECサイト部門でNPS1位がヨドバシ・ドット・コム。僕は使ったことなかったんですが、ヨドバシ・ドット・コムもかなりECに力を入れている模様。その強みが、すべて自社で仕入れ・販売しているところ。どんなに安い商品でも送料無料、しかも最短即日で届ける。届けるのも自社の従業員だから、届けたときの挨拶が「お買い上げいただきありがとうございます」(普通は、お荷物お届けしました)。その一貫したサービス体制が評価されているそうです。
そういえば昨日ヨドバシのECで購入しましたが確かに送料無料だったわ。届けてもらう時の声掛けが果たして上記のような感じなのか楽しみです。
・LINEMO(携帯電話)
オンライン手続き専用の格安携帯。選ばれた理由の一つが、10ヶ月の間に行った1150件の改善。オンラインだからこそどんどん改善できるのが強みだそうです。通常の対面販売だと、やり方一つ変えるのにも全部の販売員に伝えなきゃいけないので、改善が容易じゃないんですけど、オンラインだからこそ改善しまくれるという良さを活かし、改善しまくっているようです。
なるほど、確かにオンラインの強みってそこにありますよね。それってめちゃくちゃ強いな…。むしろ改善しまくる前提でオンラインサービスを始めるのがいいんじゃないかなと思いました。そんなの当たり前じゃんと思いますけど、案外オンラインサービスも頻繁に改善できなかったりしますから。
・ネットフリックス(定額制動画配信)
サービスの徹底したパーソナライズ化。例えば、サイトを開いた時に出るサムネイル画像「キーアート」。これが20種類くらいあって、興味のあるものに親しい画像をAIが判断して出しているみたいです。サスペンスが好きなら目のアップの画像、ロマンス好きなら男女が寄り添っているもの、など。また反応が薄いとキーアートが頻繁に差し替わるそう。大事なのは新規に加え、離脱者を防ぐこと。ずっと楽しんでもらう工夫がなされています。
これにはビックリしました。聞けばなるほどなんだけど、そこまでするんだって思いました。でもたしかにそれって効果的だよなと思います。あとAIでデータを蓄積していって、その人にあったものを出せるっていうのも大きな会社の強みですよね。こりゃ大きいところがどんどん強くなるのも分かる。
・コメダホールディングス(コーヒーチェーン)
顧客と一体で市場を創造する取り組み「コメダ部」「トークルーム(掲示板)」「写真コンテスト」などを実施。顧客を巻き込むことでファン化させています。サイトの会員数は3万人もいるとか。
・セイコーマート(コンビニ)
北海道の地元密着のコンビニ。その高い愛着を生み出す要因はパートを含めた従業員の教育。アルバイト・パート・従業員の採用時や一定期間ごとに本社に集めて教育するそうです。研修をすると店への愛着が湧くのだとか。
なるほど、教育をすると愛着が湧くというのは面白いなと思いました。教えられると好きになるって感じなのかな?母校的な?
・丸亀製麺
NPSポイントが1上がれば全店合計で10億円以上売上が増える、というデータを導き出したそう。品質を高めれば推奨者が増え、来店意欲が高まる。サービスと清掃をきちんとやれば批判者が減り、離反顧客が減る。「ターゲットボリューム×認知×ブランド選好性=客数」というロジックを編み出しました。
これは他店にも使えるロジックなのかなと思いました。自分の会社でも店舗を運営しているので、そのロジックを意識しながら確かめてみたいと思います。
・ポーラ
ECでは環境配慮を求める声が多く、廃棄物の少ない梱包に帰るなどをした結果NPSがアップ。EC売上も前年比6割増。
個人的には環境配慮ってそんなに効果あるのかな?と思っているんですけど、そういった地道な企業の取組が評価につながるんだなぁと思いました。でも未だに、人っていうほど環境問題気にしてんのかな?と思ってますけど。
・COHINA
身長155cm以下の女性に特化した服飾ブランドながら、月間売上1億超え。原動力はインスタライブ。目下900日連続配信達成中とのことで、さっそく僕もインスタフォローしたら本当に毎日やってる。これがファンとのつながりだったり、顧客の声にリアルタイムで応えることができて好評だとか。なるほど、インスタライブもたしかに良いかもしれませんな。
こんな感じで各企業の取り組みをざっとまとめてみました。いずれもファンを長期的に育てていく取り組みをしていますね。企業にとってファンとは安定成長の土台となる資産なので、時間をかけて築くことで競争力がついていくのは間違いないですね。
ジェリーのファンをもっと増やしたい
これらの情報をもとにブレスト。
もっと自社のことを好きになってもらうには…。ジェリーのことを好きになってもらうには…。
・ジェリーサークル
ジェリーのサークルを作ればいいのではないかというアイディア。放課後ボードゲームしに集まったり、デバッグをしたり…。来店してもらう回数を増やすことでファンになってもらいやすくする。
・BtoB向けライブ配信
BtoBのお客様向けに、自社で行っている取り組みをセミナー形式で配信したらどうかなと。例えば、自社でウェブ広告を出しているので、その成果とか実際の様子をお届けすることに価値があるんじゃないかと。広告代理店様がお客様に多いので、そういった方の興味のあることを毎月配信するとか。
・ジェリー大喜利 Twitterで募集
毎週月曜日に行っているYouTubeライブ配信で、ジェリー大喜利というコーナーがあります。そのコーナーの中だけで完結していましたが、Twitterで募集することでファンとの交流が図れるのではないかと。
・ボードゲームライブ配信
例えばインスタとかでボードゲームを楽しむ様子をライブ配信する。ボードゲームの紹介になるし、楽しい雰囲気が伝われば店舗に足を運んでくれるかなと。
・防災グッズを常備する
防災謎解きゲームなど防災関連のゲームも作っているので、実際に会社でも防災グッズを常備して、それを紹介したりする。
色々と使えそうな面白いアイディアが出てきました。特に上の太字で書いたところはすぐに実行に移したいことなので、やっていきたいと思います。
こうやってブレストでアイディアが出て、すぐに実行に移せるのっていいですよね。毎週改善してる感じがします。
ファンづくりには「交流」が大事
結局ファンづくりには何が大事なのかって「交流」なのだと思いました。
お客様との交流。それは言葉をかわすことや、ものを交わす、空間を共有するなど、相互に何かが行き来する感覚。一方通行じゃダメで、行き交うことが大事。そうすることで自分ごととして捉えるようになり、それがファンのきっかけになっていくのだと思いました。だから僕らのやっている謎解きゲームは結構面白いコンテンツで、ゲームに参加しなきゃいけなくて、そこで能動的に参加することにより、一歩深い関係になるのだと思っています。交流のきっかけにしやすいコンテンツだなと思っているので、謎解きゲームをうまく使っていけば、ファンづくりは他の業種よりも容易になっていくのではないでしょうか。いずれにせよ、お客さんと相互の関係を築けるように構築する意識を持つことが、ファンづくりの考え方としては大事ですよね。イベントを打ったり、広告を打ったりするでもいいけど、そこにお客さんが参加できるのか、そこを意識するといいのかもしれません。
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