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第83回 プリンス・オブ・ウェールズ号での会談

1941年8月8日からチャーチルは、イギリス領であるカナダのニューファンドランド島沖に停泊中の戦艦プリンス・オブ・ウェールズ号の中で、こっそりと来たローズベルト大統領と会談しました。
チャーチルは言いました。
「これでもうじき日本は、何らかの行動を起こすだろう。楽しみだ。それから原爆の研究の事だけど、アメリカに情報をすべて渡すから共同でやらないか?とにかくドイツの空爆でこちらでは大きな工場でゆっくり製作できないんだよ」
ローズベルトは頷きました。
しかし前半は意気投合していましたが、後半はイギリスの植民地政策に反対するローズベルトの議論でやや物別れになりました。
ローズベルトは敬愛する第一次世界大戦時のウィルソン大統領の植民地反対の考えを踏襲していました。

それからまもない9月11日、大西洋を初めて単独飛行して人気のリンドバーグはアイオワ州デモインの演説で、
「アメリカを戦争に引き摺りこもうとしている三大勢力はイギリスとユダヤ人とローズベルト大統領だ」と非難しました。
ローズベルトはその情報を苦々しく聞いたのでした。(続く)

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