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第49回 独ソ不可侵条約

1939年8月23日、世界を驚かせる事が起きました。独ソ不可侵条約が結ばれたのです。宿敵同士がお互いを侵略しないと結んだのでした。
ドイツはまもなくポーランドを攻める時に英仏とソ連の挟み撃ちを恐れ、ソ連は最近険悪な日本とドイツの挟み撃ちを恐れたのです。両者の利害が一致した条約でした。もちろんすぐに破られる可能性がある事はお互い分かっていましたが。

そして満を持して、9月1日早朝、ついにドイツはポーランドへ侵攻しました。
ヒトラーはよく言っていました。
「人は私の事を戦争したくて仕方がない狂人と言っているそうな。確かに私は間違っているよ。でも世界はもっと間違っていないかね?」
第一次世界大戦後のベルサイユ条約で、英仏がドイツの国家予算の20倍という途方もない賠償金を課し、自分たちの欲望を剥きだしにしました。またその後の世界恐慌の時も、持てる国は自分のことしか考えませんでした。
ブロック経済で、ふんだんにある植民地だけとの貿易に制限し、他国を締め出したのです。持たざる国となったドイツは、それこそ食べる物も食べられず毎日飢えに苦しみ、生活はどん底に落ちたのです。
そこにヒトラーが現れ、人の心を掴んだのでした。(続く)

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