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第79回 日本への挑発

1941年7月、なかなか大戦を優位に打開できないイギリスのチャーチル首相は電話で何度もアメリカのローズベルト大統領に頼みました。
「早く大戦に参加してほしい」
「今はアメリカ世論の80%以上が反戦、不介入です。それに私は昨年の大統領選の公約で参戦しないと言ってしまったし。そう言わないと勝てなかったのです」
「そこを何とか参戦に持っていってほしい」
「分かりました。日本と言う赤子がいるので何とか利用して、アメリカ国民が怒り狂って参戦に持っていきます」
「頼みましたよ」
アメリカの財務次官補で、ハーバード大出の48歳のハリー・ホワイトはユダヤ系であり、実はソ連のスパイでした。
国務長官のコーデル・ハルはホワイトに聞きました。
「日本が一番嫌がる事とは何か?」
「それは中国から撤退しろ。特に満州から撤退しろと言われたら怒り心頭でしょう」
ホワイトはにんまりとして進言しました。
長身のハルはそれを嬉々としてまとめ、ローズベルトに提出しました。
ホワイトも内心喜びました。
「これで我がソ連もナチスに勝つ事ができる」 (続く)

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