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【検証】何にでもお酢を注ぐ男

私の約一ヵ月の自炊の記録。



いいえ…
私は何にでもお酢を注ぐ男



★鉄の掟★

一つ、お酢を注ぐ料理は自ら拵えること。
一つ、お酢を注ぐ前に一口食べること。
一つ、美味しくする目的でお酢を注ぐこと。
一つ、もし不味くなっても必ず完食すること。



グッド相性ベスト5


1位 ガパオライス + 黒酢

四半期に一度、無性にナンプラーを浴びたくなる時期がある。そんな日。

ナンプラーとバジル、最高においしい。

いいえ…
私は何にでもお酢を注ぐ男

評価:★★★★★
ナンプラー感とも黒酢感ともつかない、不思議な未体験味でまとまる。
ナンプラー欲を満たしづらくなるのは欠点だが、
それはそれとしてハチャメチャに味が美味しい。



2位 エビチリ + 黒酢

死ぬほど不器用なので、背わた処理済みの剥きエビしか買えない哀しき男。
関係ないけど、この日以降にんにくを中国産から青森県産に切り替えた。

簡単でおいしいのでエビチリは最高だ。

いいえ…
私は何にでもお酢を注ぐ男

評価:★★★★★
コク出しとして非常に優秀かつ、酸味もしっかり起きてキレが出る。
辛味との相性が非常に良いため豆板醤は多めがGOOD
元々酸味のある料理を持ってくるのは少々ズルさを感じるかもしれない。



3位 鮭のムニエル + 白ワインビネガー

臨界点突破してるんだ
限界ならすでに去って
絶対的支配だって崩壊

終末理論は机上の空論でしかないって
0と1の世界線の果てから

注ぐよ

評価:★★★★★
鮭とソースを完璧に繋いでくれる。これをかけてムニエルは『完成』だ……
ただのビネガーソースと言えなくもないが、後がけな分
ワインビネガーの風味がしっかり残っている。



4位 牛丼 + 黒酢

牛丼を自炊するメリット、卵が安価で乗せられるくらいしかないと
思っている。牛丼チェーンの企業努力に脱帽。


なおこの日は卵を切らしていたため完全に虚無。

いいえ…
私は何にでもお酢を注ぐ男

評価:★★★★★
紅生姜を大量に乗せた時のような味になるが、加えて牛肉の味にどっしりとした深みが足されて非常に美味しくなる。
これが食べられるのなら、牛丼を自炊するのも悪くない。かも。



5位 ハンバーグ + 黒酢

忘れちまったか?俺だよ俺

ハンバーグだよ

いいえ…
私は何にでもお酢を注ぐ男

評価:★★★★★
不思議と酸味はあまり感じず、全体としての味が底上げされている。
個人的な嗜好から繋ぎ無しで作ったが、肉々しさと黒酢の相性は最高。



バッド相性ワースト3


1位 カルボナーラ + 白ワインビネガー

昔テレビで見た、仕上げはボウルで和えるレシピを愛用している。
失敗が無いので安心。

かなり攻撃的な味付けにした。最高だぜ。

いいえ…
私は何にでもお酢を注ぐ男

評価:★☆☆☆☆
チーズの深みと卵のクリーミーさ完全に消え失せたうえで、
酢の酸味が嫌~な感じで残る。とにかくカルボナーラの全てが死ぬ。


2位 クリームシチュー + 白ワインビネガー

人参・玉ねぎ・ジャガイモ、料理のイーブイ

まぁじゃがいも入ってないけど。

いいえ…
私は何にでもお酢を注ぐ男

評価:★☆☆☆☆
クリームシチューの魅力であるクリーミーさが跡形もなく消え去っている。
実のところ不味いわけではないが、シチューとしては死んでしまっている。
シチューへの冒涜。



3位 切り干し大根の煮物 + 黒酢

切り干し大根ってピクルスにすると美味しいんすよ。オススメ。

すっごい主菜ヅラしてる。

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私は何にでもお酢を注ぐ男

評価:★★☆☆☆
控えめな味付けで作ったのだが、優しい出汁味とお酢の酸味が競合してイマイチ。そのまま食べた方がうまい。
冷やした場合は多少馴染みが良くなるが、それでも評価は覆らず。無念。


その他の相性一覧

評価:★★★★★

【麻婆茄子 + 黒酢】
味噌でまろんだ味の表面を、お酢の酸味がうまくメリハリをつけている。
味が全体的に起きた感じがして非常においしい。

【鶏の照り焼き + 黒酢】
照り焼きソースに深みが出て明確に美味しくなる。
酸味については人を選ぶかもなので、酸味を飛ばせば万人受けか。

【ビーフシチュー+黒酢】
酸味でまろやかさが少々犠牲になるが、味のまとまりとコクがかなり向上。
こちらは仕上げ前に入れて酸味を飛ばした方が明確に良い。

【チリコンカン + 黒酢】
強めのスパイス感と後掛け酢の酸味がいい塩梅で釣り合っていて非常に
美味しい。赤ワインを切らしていたため少々コク不足だったが、
黒酢がうまいこと補填してくれた。

【青椒肉絲 + 黒酢】
少し薄味めに仕上げた影響か、かなりきれいにまとまった味になる。
味のレイヤーが明確に増え、酸味も良いアクセントになっている。

【ロースカツ+黒酢】
役割としては和からしと似通っているが、和からしはソースと、黒酢は肉と特別相性が良いと感じる。
前半は和からし、後半は黒酢と切り替えると食後の胃が喜ぶ。


評価:★★★★☆

【カレーライス + 黒酢】
さっぱり感がうまく馴染んでいてスプーンが加速する。
スパイスの香りが少し弱まってしまうのが少々残念。らっきょうで良いか。

【しょうが焼き + 黒酢】
しょうがとお酢の相性はやはり良い。
黒酢のコクを得つつ健康感爆上げなので、精神に効く。

【ポテトサラダ + 白ワインビネガー】
キレが追加されるが、マヨネーズのまろみは消えてしまう。
味は良くなっているが、一長一短といった感じ。
温かいうちに入れて酸味を軽く飛ばすのが良さそう。

【肉じゃが + 黒酢】
コクが追加されるが、酸味で出汁感は消えてしまう。
煮汁に軽く垂らすくらいがデメリット無く最良か。


評価:★★★☆☆

お酢だけに押忍っつって(笑)


【ニラ玉 + 穀物酢】
ニラ玉と穀物酢の味がする。1+1が1と1になった。
なんというか、意味がない。

【ブリ大根 + 黒酢】
不味くは無い、なんなら少し美味しくなっていると思う。
でもブリ大根に求めていた味ではない……
煮汁に入れて酸味飛ばしたら美味しそうではある。

【ラタトゥイユ + 白ワインビネガー】
ただの甘味の無いカポナータになった。砂糖入れたい。

【マカロニグラタン + 白ワインビネガー】
前例からホワイトソースのクリーム感と相性悪いかなと思っていたが、存外悪くない。焼いたチーズのおかげが大きいか。

【チャーハン + 穀物酢】
美味しさのレベルは特段変わらないが、味の種類が車線変更している。
途中に味変として軽くかけるくらいなら悪くない……か?


評価:★★☆☆☆

【親子丼 + 白ワインビネガー】
少し垂らす分には美味しくなるが、注ぎすぎると途端に嫌~な感じになる。
とにかく酸味と相性が最悪。おとなしく煮汁に白ワインを入れよう。

【きんぴらごぼう + 黒酢】
完全に別の料理になる。きんぴらを返して……
味は悪くないかもだが酸味がすごく嫌。


帰納的推論

母数は少ないが、以上より相性のことを考えてみる。

【食材について】
黒酢と牛豚は相性◎鶏肉は?(味付けによる)。

【味付けについて】
・よく使う、醤油/酒/みりんのセットは黒酢と相性◎
・ただし、↑に出汁が加わると微妙に。
まろやか系の味付けと酢の相性は最悪

【酸味について】
・元々酸味があるものに追加するのは大体美味しい。
スパイス多めのモノは酸味と相性◎
・基本的にお酢は後がけするより、酸味を飛ばして使った方が良い



結び


さーっとおいしそうに
残さず食べました

お酢~♥

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