令和に娘をもつパパの問題。プリキュア的なものとどう付き合うか。
現在3歳になる娘を持つ33歳の男です。
3歳ともなると好みも変化すものでアンパンマンとおかあさんといっしょという丸くてニコニコ系キャラ一辺倒というわけにはいかない。
シュッとキラキラ系のキャラにゾッコンし始めているわが娘。
おでん君のような昭和顔の娘は「プリキュア」「プリチャン」「ファントミラージュ」という3つのシリーズに憧れ、夢を見ている。おでん君なのに。
家では「わたしはファントミラージュになりたいの」「私はプリキュアのピンクが好きなの」と言ってたと思えば、次の日には「プリチャンになりたい」と進路変更していたり「プリキュアは黄色がいいかも」とか言い出してさっき何を見たかでその辺はころころ変わる。ようはああいうシュッとしてキラキラしたものに憧れを持つフェーズに突入したということは間違いない。
丸くてニコニコ系からシュッとキラキラ系へ。こうやって自分の地層をどんどん多様にしてくれればいい。
なぜパパが困るのか
「パパはこの中でどれが好き?」と聞かれて、答える対象がない問題である。いや、もうびっくりするぐらい、男が出てこない。男子キャラいるのかな?ぼんやり見ている層の自分は思い出すことができない。
「うーん。」と考えながら自意識が邪魔して選べず。「パパはソレーユ!!」とか言われながら怒られる。そうか、おれはソレーユか。。。ソレーユなのか?
こういうジレンマにさいなまれる父親は多いのではないか。
自分には心の負担になっている。どうでもいいけど。
セーラームーンの先にプリキュア的なものがあるのか?
自分たちの世代でシュッとキラキラ系の代表作はなんといっても「セーラームーン」だろう。
その後、その枠で野菜のやつとかおジャ魔女を経てプリキュアに至ると思っているけど違うのか?知らんけど。
プリキュアやプリチャン、ファントミラージュは現代のセーラームーンのような立ち位置だなという印象で、全小学生女子の憧れのお姉さん的存在である感じだ。ザ・モデル体型。
かつてのセーラームーンは月野うさぎの恋愛だったり、敵キャラのボスへの忠誠=愛だったり、BL要素だったりとバトルものの中に恋愛や性的マイノリティの葛藤など現代から見ても見どころ満載な作品である。
詳しくは「セーラームーン世代の社会学」を読んでほしい
プリキュア、プリチャン、ファントミラージュは「女子が世界をサバイブする」というドラゴンボール的なシナリオである。
プリキュア的なものは女子グループが女子の力で世の中の問題を解決し、自分の課題を克服していく。
プリキュア的なものはドラゴンボールの先にある。
もし仮に、プリキュアのキャラが結婚したとしよう。おそらく悟空とチチ、ベジータとブルマぐらいのアッサリ感だろう。結婚に至るまでの紆余曲折なんぞカットである。
大事なのは己の力を試す、みんなと協力する、なにかに気付く、倒す。である。女子だけで。
これは現代社会の写し鏡なのかどうかはわからないが、男子と付き合うかどうかというゲーム、カッコイイ男性に助けてもらう憧れは昭和、平成初期の物語なのである。
平成後期、令和の時代は自分を高めていくゲームが主流なのだ。困ったときにタキシード仮面とかいうキザったらしいやつに助けてもらうなんて思ってねー。そういうことである。そう考えればインスタグラム、ユーチューバー、トレーニングブームなど男子向けというより自分自身や同姓にむけてコンテンツを消費している人は多いかもしれない。
もし少子化対策をするなら、男性も女性も自分を高めるゲームに参加しながら子育てできる環境を作らないとまったく効果はないだろう。
ああ、今日も「パパはどれが好き」と聞かれるのだろうか。せめてサブちゃんみたいなキャラでもいたらいいのに。
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