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僕からきみへ

桜は咲いたかな。

初めてきみを連れて行った場所。
けっこう勇気ふり絞って誘ったんだけど、蕾ばっかりでごめんね。

いつもこうなんだ。
気張って何かをしようとすると失敗しちゃう。

それでも、あの時あの場所で
きみと話したことは、僕にとっても最高の想い出です。

あの場所は、僕が小さい頃に迷い込んで
あの桜に慰めてもらってたんだ。

きみは振り回してごめんと言っていたけど
きみとの日々はとても楽しかったよ

僕の人生はもっと輝いていい
面白かったら笑っていていい
生きていていいって、

だからね、
きみとの最後の約束は守れそうにありません。

きみを忘れることなんてできない。

きみも、今度は絶対に、満開の桜を一緒に見に来ようね。っていう約束を破ったんだから
これでおあいこだよ。


僕は優しくなんかない。
突然、一通の手紙を残して僕の前から消えたきみを
僕はなんでって怒ってしまったから。

以前の僕は、どうだったか分からないけど
きみが云うように素敵な人になれるように
前をみて、頑張ってみるよ

僕は、きみ以外に恋人なんて考えられないからさ

きみが生きられなかった分までしっかり生きて
沢山の感謝をもらえるような人になって
そして、きみがいる所まで
僕を変えてくれたずっと大好きな人はとても素敵な人なんだよって、迎えに行くよ


きみがあの世から目が離せないほどにすっごい人になってみせるから
待っててねっ


――あの桜は、あのあと一度も見に行ってません。
だって、きみとの約束があるからね。
今度こそ一緒に満開の桜を見に行こう。

またね。


一本桜の木の下で~彼~文字なし


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