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シニア世代のTwitter利用の話。

お疲れ様です、根っからのお婆ちゃん子の金清(@KYP_1223)です。

約2ヶ月振りの更新となってしまいました..。今回は、シニア世代のTwitter利用のお話です。

突然ですが、シニア世代ってどれくらいTwitterを使ってるんでしょうか?

以下がMMD研究所さんが先日発表された、「年代別のスマートフォンアプリコンテンツに関する定点調査」の内容です。

記事内の中段にありますが、

年代別 Twitter利用比率
現在も利用している
全体:44.7% 60才以上:21.4%

と、ありますね。年齢別の数値では一番低いです。

しかしですよ、日本は超成熟社会です。ここで今度は統計局のデータも見てみましょう。

stat.go.jp/data/topics/topi1031.html

日本の総人口における65才以上の数は約3,512万人、割合はなんと27.7%。抽出しているデモグラの幅に差はありますが、単純にこれをTwitter利用比率とかけ合わせると、控えめに見積もっても500万前後は利用ユーザーがいるのでは...?と推測できるかと。

言いたいことは、Twitterのシニアユーザーってすでに結構いて、リスニングを行う際のN数も上手く行えば結構ボリュームを担保できるんじゃないか..?ということです。


というわけで、実際に調べてみました。調べ方は以下。

(1) モデルケースとなり得るインフルエンサーを探す


まずはツール(ここではCrimson Hexagonを使います。)の中でホワイトリストを作るのですが、その時のポイントは「シニアのTwitter利用者のプロフィールや投稿内容の共通点を探す」ということです。

たとえば、シニア世代でフォロワー数が約9万もいらっしゃるミゾイキクコさんを見てみましょう。

あとはこの方をフォローする、この人はシニア世代である可能性が高そうだ...というフォロワーをプロフィールを閲覧しながら見つけていきます。

(2)複数のアカウントの傾向から、仮説を作ってみる

ふむふむ...と思ってみていたら、金清のなかで、こんな仮説が生まれました。


"シニア世代、プロフィールに年齢もしくは生年月いれがち説"


きっとご本人たちが自分の年齢を皮肉を込めて紹介する、というインサイトだと思うのですが、60代以上の年齢をプロフィールに入れている方の投稿は投稿内容のトンマナが確かにミゾイキクコさんと似ているのですよね..。

(3) 指定の傾向から、ツール上でホワイトリストを作ってみる

というわけで、この仮説を利用してホワイトリストを作ってみましょう。ツールを用いてプロフィール検索の抽出条件として"年齢(60歳、65歳、など)" or "年(1950年、など)"を入れていきます。ちなみに金清は年齢だけ60歳〜79歳まで全てor設定で含み抽出をしてみましたが、2019年8月時点で約8,000くらいのアカウントリストを作成することができました。

では、あとはこのホワイトリストを条件設定し、普段どんな投稿をしているのか?を確認して傾向を掴みましょう。(ちなみに年齢を設定すると、若い人でも血液年齢とか精神年齢とかを入れる人も抽出されてしまうので、これは投稿内容をみながら除外するしかない)

(4)リスニングを行なって、投稿ごとの特徴を挙げてみる

以下が、ざっと見たシニアユーザーのTwitter上での投稿特性です。

(a) 長文(ミニブログとして活用)
若年層ユーザーのような突発的衝動からくる投稿が少ないです。例を出すと

"おはようございます。今日はxx時に起きてしまったので、周辺を散歩してから朝ごはんを食べました。少し動いてから食べる朝食は美味しく、とても爽やか。なんだかちょっと得をした気分です"

という感じの、あとから行動をまとめて振り返るような投稿が多いです。(若い人ならば上記の例文は5回くらいの投稿に分けられそうですねw)

(b)朝が早い
おじいちゃんおばあちゃんってやっぱり早起きなんですね。そして早起きってそれだけで少し自虐的なネタになるので、シニアの投稿を見ると"今日はなんと3時に起きてしまいました"みたいな投稿を目にする事が多いんです。3時に起きるってホントかよ..ホントなんです。

(c)社会問題に関心持ちがち
1ユーザーのタイムラインを追う事を繰り返すと、シニア層は興味のあるニュース情報のリツイートをとても頻繁に行なっている事がわかります。ニュースカテゴリの幅は様々ですが、なかでも企業、業界人の取り組み、振る舞いにおける社会的影響、健康被害、環境問題のようなジャンルの投稿への反応が大きい傾向があります。


など。ざっと1〜2時間程度観測をしたのですが、これくらいの時間があれば上記のような傾向は出せるので、もっと工数をかけることでもっと多くの傾向を掴めるかも知れないですね..!

終わりに

以上が今回金清が行なった分析の話なのですが、やってみて分かったのが"リスニングを用いて分析をする時に、元データのセグメント設計から逃げない"事が結構重要かも、ということです。

なんでも、ツールを利用したことのある方ならばご存知かと思いますが、ソーシャルリスニングツールでは、基本的には年齢別の傾向分析をツール上で設定できません。(あったとしても、精度が低い事が多いです。)

それは、共有されているアカウント情報の特性上そういうものだと割り切りつつ、セグメントを作りたいユーザー層はどんなプロフィール設定をしているか?どんな投稿をしているか?を追求する事と、共通項にはどんなものがありそうか?を想像する力が必要だということですね。

高校生にはどんなプロフィールのユーザーが多いのか?
あるゲームが好きなユーザーのプロフィールはどんなものなのか?

これなら見つけられそうかも、というキーワードがあったら、Twitterの検索窓に入れてみてください。そこからいろんなクラスタの人たちのTwitter利用傾向が見えてくる..かも?

サポートしてくださったあなたの心を、俺はもっとサポートしたい。有難うございます..!