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【自社製品紹介】集中状態を可視化する『集中ナビMRCLE』

こんにちは。犬好きのリンコです。
今回は弊社で開発しているWebアプリケーション、MRCLE(ミラクル)についてご紹介させていただきます。


MRCLEとは

MRCLEとは、学びに向かう集中状態を可視化し、集中力の向上や維持を支援するクラウドサービスです。
教育現場をメインターゲットに、商品化を目指して日々改良を進めています!

全体像

MRCLEの全体像はこんな感じです。

MRCLE全体像

①装着したリストバンドで脈拍を測定
②その変動によって集中指数を算出
③画面上でグラフとなって可視化される
という流れになっています。

MRCLE使用風景

上の画像は、実際にMRCLEで測定している時の写真です。
このようにリストバンドをつけ、取得されたデータが左側にあるデータ収集BOXに収集されます。

実際の画面は以下のような感じです。

進行中授業 グラフ画面
全生徒の集中状態画面

集中状態グラフの詳細については次章でお話しますが、これらの画面を見ることでその人が集中できているのか、または眠気やストレスを抱えているのか一目で把握できるようになります!

MRCLEの利用シーン

MRCLEは教師・生徒それぞれが活用できるシステムとなっています。

①教師の場合 ~個別最適な学びへの活用~
皆さんは「個別最適な学び」という言葉を聞いたことがありますか?
これは子どもひとりひとりに適した指導方法、学習内容等を提供することで個性を伸ばし、子ども自身が自己調整を行いながら自発的に学習を行うという、学びの体系を指します。
文部科学省もその重要性を説いており、近年教育業界で注目が集まっているキーワードです。

ではMRCLEはどんな方法で「個別最適な学び」にアプローチできるのでしょう。
例えば従来の授業では、生徒が授業についていけているのかという評価は、テストの点数などのデータが出るまでは中々判断しづらい要素でした。
しかしMRCLEでは、集中状態グラフから、生徒の状態がリアルタイムに可視化されます。

緊張傾向のグラフ

例えばこのようなグラフの生徒は、授業内容が難しすぎてストレスを抱えているのかもしれません。
授業中にこの情報がわかるので、教師は適宜解説を行ったり、出題内容の難易度を下げたりすることが可能になります。

また集中状態グラフでは、ストレスだけでなく、眠気傾向もわかるようになっています。

眠気傾向のグラフ

一見真面目に授業を受けているように見えても、実はすごく退屈している、もしくは眠気を我慢しているのかもしれません。
これに対し教師は、水を飲むよう促したり、グループワークでコミュニケーションを取らせたりといったアクションが可能になります。

私も学生時代、「授業の内容がわからないけれど質問しづらい…」「眠すぎて授業の内容が全く入ってこない…」といった経験が何度もあります。
このような生徒の状況を可視化してくれるのがMRCLEなのです。

生徒の場合 ~自分に合った集中力の高め方の発見~
さて、次は生徒さんがMRCLEを使う場合についてお話していきます。
生徒さんの中には、「勉強に集中したいのに、中々集中できない」「どうすればもっと集中できるのだろう」という悩みを抱えている方多いのではないでしょうか?

MRCLEでは、生徒の方々がご自身の集中状態グラフを確認することも可能です。

グラフと集中力UPアドバイス

また画像のように、「集中力UPアドバイス」が表示される場合があります。
これはストレスや眠気が計測された際に提示されるもので、それぞれの状態に適した対処法を知ることができます。

自己の集中状態を知ることで、行動や環境に意識を向けられるようになり、その結果、自分に適した学習スタイルの発見へと繋がります。
MRCLEは、こんな風に自分自身を知るきっかけとして使ってもらいたい、そして行動変容に活用してもらいたいという想いが込められているのです。

集中状態って?

ここからは、そもそも「集中している」ってどういう状態なの?というお話に移りたいと思います。

ひとことで言ってしまうと、集中状態は人によって異なります。
そんなのどうやって可視化するんだ、と思うかもしれません。

ここで重要なのが、「基準値」と呼ばれる値です。
基準値は集中状態のグラフを出すために必要な、生徒ごとに固有で算出する脈拍変動の値です。
基準となる脈拍データを設定し、そこからどれくらい差があるかによって、人それぞれの集中状態を確認することが可能になります。

グラフの見方

まずはMRCLEのグラフの見方についてご説明していきたいと思います。
リストバンドで取得された脈拍によって、以下のようなグラフが描画されます。

MRCLEグラフ

オレンジ色の線でプロットされているのが「集中指数」と呼ばれる値です。
これは脈拍をもとに独自のアルゴリズムから算出される集中状態を数値化したもので、1分単位で算出されます。
この集中指数が、基準値を示す0から、+1.5~ー1.5の間(赤矢印の範囲)を行き来していると、適度な集中状態を保てていると言えます。

上記の値以外の場合は、次のような状態にあることを表しています。
2.5以上の時(濃い青色部分):眠気を感じている
2.0~2.5の時(薄い青色部分):退屈を感じている
-2.0~-2.5の時(薄いピンク色部分):緊張を感じている
-2.5以下の時(濃いピンク色部分):ストレスを感じている

続いて、緑色の線に注目してみてください。
こちらは「集中度傾向」と呼ばれる値です。
集中指数の累積値がプロットされており、
右肩上がり:退屈・眠気傾向
右肩下がり:緊張・ストレス傾向
水平:適度な集中状態
といったように、集中状態の傾向を把握することができます。

眠気傾向のグラフ

例えば、前章でもお見せしたこちらのグラフは、集中指数(オレンジ色の線)が2.5以上になっていることが多く、集中度傾向(緑色の線)も右肩上がりのことから、眠気傾向にあることがわかります。

脈拍とパフォーマンスの関係について

では次に、脈拍とパフォーマンスの関係についてご説明したいと思います。

脈拍とは心臓が拍動することを指します。
例えば緊張している時、心臓のドキドキが小刻みになりますよね。これは脈拍が速くなっているためです。
一方でリラックス状態にある時は、脈拍がゆっくりになります。

では高い集中状態の時、脈拍はどういった動きになるのでしょうか。
ヤーキーズ・ドットソンの法則(生理心理学の基本法則)によると、人は脈拍が速すぎず遅すぎず、適度な緊張状態にある時に、最適なパフォーマンスを発揮できると言われています。

ヤーキーズ・ドットソンの法則

MRCLEのグラフだと、以下のようなグラフになった時、高い集中力を発揮していると言えます。

高パフォーマンスグラフ

集中指数が0~-1.5の間で揺らいでおり、たまに0~+1.5の範囲に上昇しています。
集中指数はマイナスに行けば行くほど緊張が高まりますから、このグラフの人は適度な緊張状態を保ちつつ、たまにリラックスしていることがわかります。
緊張傾向がずっと続いてしまうと、後々ストレスや疲労に繋がってしまうので、適度にリラックスできていることが重要になります。

最後に

ここまで、MRCLEの概要、そしてグラフの見方についてお話してきました。

こんな風に自分の集中状態が可視化されると、監視されているようで嫌だ、と感じる方もいるかもしれません。
ですがMRCLEはあくまでも、生徒の主体的な学びを支援することを大きな目的としています。

私もMRCLEを開発している中で、実際に自分で測定したことが何度もあります。
自分の状態が可視化されたことで、「2時間続けて作業したら集中力が途切れがちだから、そのタイミングで小休憩を取ろう」と具体的な解決策を講じられるようになりました。
また、ストレスを抱えない方法やモチベーションを維持する方法などについて、自ら調べる機会も増えました。

このようにMRCLEを使うことで、意識に変化が生まれたり、行動変容を起こしたりすることが可能になるのではないかと考えています。
これは生徒の自発的な学習の支援に繋がっていくのではないでしょうか。

今回の記事をきっかけに、少しでもMRCLEに興味をもってくだされば幸いです!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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