ピッピコリンとポポロン
それはある 夏の日でした。
ピッピー、ねえピッピコリン?
なに?ポポロン?
外みて~!外~!
あ~あんなところに山ができてる~!
でしょ~!
ふたりは、顔を見合わせ!
行こう~!!
ふたりは、空にできた大きな白い山にむかって、歩きだしました。
ね~ポポロン、すごいね~! 昨日まであんなの無かったよね?
うん!
登れるかな~? そしたらおうちも ちいさく見えるかな~?
そ~だね~!
ふたりは、山にむかい、 しばらく歩きました。
ね~ピッピ~! ぜんぜん山にちかずかないね~!
ね~、すぐそこにあるのにね~
あっ、あのきれいな橋みえる~?
あ~七色の橋~!
きっとあの橋を渡って、山に行くんじゃない?
じゃ~もうすぐだね~! すぐそこにあるし。
うん、行こう、行こう!
またしばらく歩いていると
ね~ポポロン、もう橋のところまで来たと思うけど、橋 無くなってない?
と、振り向いたピッピはおどろきました!
ポポロン! 橋 通りこしたみたいだよ~! 後ろ見て~!
あっ、ほんとだ~!いつのまに~!
どうやらふたりは、橋を通りこしてしまったみたいです。
どうやったら、登れるんだろうね?山も近づかないしね~!
ふたりは、けっこう歩いたみたいで、不安になってきました。
ね~ピッピコリン?ここどこかわかる?
ど~しよ~?ポポロン! 知らない場所まで来ちゃったよ~!
ふたりは、急に怖くなりました。
山や橋に夢中で、どこかわからなくて泣きそうです。
すると遠くから、声がしました。
ピッピ~!ポポ~!
あっ!!おかあさんの声だ~!!
おか~さ~ん!!
こんなところで何してるの?
山にむかって、あるいてたら、 大きな橋があって~
・・・今どこかわからなくて、大変だったんだから~!
山~?橋~?あ~あれか~!ほんとだね~!大きい~ね~!
また、こんどいっしょに行こう!
うん!!
ごはんだから、帰るわよ~!
は~い!!
ふたりはその夜夢を見ました。
ピッピは橋を渡る夢。
ポポは山からちいさなおうちを眺めてる。