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【IOWN】デジタル空間の基盤要素【インフラ】

 コンテンツの使用感や半導体、温室効果ガスなどのデジタルを取り巻く諸々の課題を根底から刷新する試みであるIOWN構想。メタバースで活動している身として、仮想現実にはどのように作用するのか、噛み砕いて説明します。

※専門的な情報はこのnoteより、NTTのIOWN構想のページをご覧いただいた方が齟齬がないかと思います。

取り巻く現状

 IOWNの公式な文書が出たのは2019年。しかし、通信においては光ファイバーという言葉はよく耳にした。調べてみると日本でも1980年初頭には使われ始めていたようだ。雷を想像すれば、音や電気より光の方が情報を早く送れそうなのは、何となくわかりますね。

半導体

 コンピューターが当局や企業に卸されていた頃から、その将来性も予想されていました。代表例は部品が小さくなると、単一のコンピュータに乗せる搭載数、搭載数からくる性能、部品の小型化による価格減少が挙げられます(ムーアの法則など)。これらは比例して向上するというよりも、倍々ゲームつまり指数関数的な曲線を描くだろうと。事実、2020年代まではほとんどそのようなグラフで推移しています。

 しかし、電気・電子は粒子・量子の物理特性からは逃れられません。電子回路を通る電子は、回路が細ければ細いほど回路外にもテレポートしてしまいます(コチラの記事の量子論の項をご覧ください)。
この電気(情報)が漏れてしまう課題は、消費電力の上昇を意味します。125を送りたい時に100しか伝わらなければ、本来の1.25倍を流さないといけないからです。さらに、指数関数的に積んだ部品・回路もその数に相当する電力を使うので、倍々に増えていくわけです。

3DとAI

 デザイン系のソフトを使って仕事もしていた頃からCPUの性能を意識してPCを眺めていましたが、GPUの性能もこんなにも意識しなければならない時代になるとは予想もしなかったです。
3DCGを作る上ではギリギリ耐えれた時代から、アバターの挙動やワールド、特にギミックが使われているものの生成や描写はGPUの性能を意識しなければならず、AIの画像・動画生成の処理にはもうこれなしには考えられません。(AIの仕組みはコチラ)

web3.0

 ブロックチェーンを根幹技術とし民主化の期待がされるweb3.0分野において、一番のネックは取引に時間がかかること。チェーンを独自に持つネットワークも別レイヤーとして、速度型、安全型などさまざま開発していますが、現状は処理に時間がかかっています。

量子コンピュータ

 技術的にはかなり先の筐体になりそうですが、量子コンピュータもこれから見聞きする機会が増えてくるでしょう。量子コンピュータはまず並列的に計算をする性能が特筆すべき点です。
コレも倍々ゲームです。既存のコンピュータは1byteで1通りの計算、4byteなら当然4通りの計算結果を出力します。量子コンピュータは1byteで2通りの計算結果を出すので、4byteなら16通りの答えを導き出す。
優秀そうですが、現在はまだ絶対零度ほども冷やさなければ稼働しません。つまり周辺環境に電力を使わなければなりません。

 これらは向上し続けてきた現状はあるものの、小型化・性能向上はもう限界を迎えようとしています。そして発電所からの給電が増えるわけで、必然的に温室効果ガスが出てしまうわけです。
発電方法の技術革新という側面から、別の機構が国際的に取り組んでいますので、そちらが気になる方はITER(イーター)をご覧ください。

光電で解決、解決への光明

 IOWN構想が一番主張しているところは、電線・電流など光で置き換えれるところは全て光通信に差し替えようというもの。今まで光で送り、施設で電気信号に変え、再度光信号に変換し送信していたものを、施設ではなく機器内の回路ごくごく短距離だけ電気信号に組み替えることで色々な無駄を省くことができる。
これが叶うと、人間の目ではラグを感じないほどの低遅延とそれゆえの大容量が送受信が実現します。半導体は光半導体に差し代わり、デバイスはほぼバッテリー問題に悩まされなくなります。

 メタバースで言うと、プラットフォームの規格制限に左右されない高品質のアバターやワールドを作成でき、グラフィックも劣化させずに自分の表現が可能になります。
ブロックチェーンを繋いでいるプラットフォームも取引、トランザクションのタイミングに悩まされることなく、支払いを済ませて即イベントワールド入場などもできそうです。
さらにAIなどの処理も回転が早まり、量子コンピュータのもう一つの問題である「計算するけどどの答えが確率的に正しいか」までAIで出し、ランダムな答えの中から可能性が高い案を提出できるようになります。

IOWNは大手も支援しているほど重大で注目の構想です。大まかなことしか話さなかったですが、この概要を見たのであれば何をしているかわかると思います。メタバースに限らず、色々なところで目にすると思うので、ぜひ調べてみてください。

最後に

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楽しい未来が訪れそうですねっ!

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