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鉄風、鋭いままで。

今年の夏、ナンバーガールというバンドが日比谷野外音楽堂でライブを行った。
そのライブの模様がWOWOWで放送されるとのことで、WOWOWに加入しているお知り合いにビール六缶を賄賂として渡し、その放送を録画して頂いた。

で、ここでつらつら僕とナンバガの出会いだとか思い出だとか、ナンバガがどれだけ好きなのか、どれだけ凄いのか…なんてことを得意の語彙力とユーモア満載の文章で書くことも出来るのだけど(ぉぃorマテ)、長くなりすぎて途中で終わってしまいそうだから省くことにする。シンプルにライブ映像の感想だけを書きたいと思う。

とにかく「あっ、延長線上だ」と思った。
ナンバガは2002年に解散してしまっていたけれど、それでもあの四人の中にはずっとナンバガが生きていてたのだな、と感じた。それは至極当たり前かもしれないけど。

バンドの復活というのは「やらなきゃよかった」と言われることも多い。全盛期のような熱量を求めても、メンバーだって歳取るし、聴いていた自分だって歳を取っている。そこにはギャップが生まれてしまうのだ。『あのころ』の音楽を求めても『あのころ』の自分も、そしてバンドも、どこにもいない。

だけど、ナンバガはまた違っていた。
演奏や歌、表情にしっかりとその経た年月を感じさせつつも、根本的なものは当時のままであったのだ。きっと言葉で表すのは難しいような、スピリットとか…なんかそういうのだ。ナンバーガールはやっぱりナンバーガールだな、と思わせてくれる凄みと熱量があった。

四人それぞれ解散後にいろんな音楽をしたけれど(そしてどれも素晴らしくかっこいい仕事だった)、きっと根底にはナンバーガールがあって、消えずにずっと心と身体に住まわせていたのだろうと思う。じゃないと、解散から16年経った今、あんな演奏が出来るはずない。
同じ日本に住み、同じ16年間をナンバーガールも過ごしていたんだな。そしてその空白を全力で埋めに来てくれたんだなと感じた。

2002年、向井氏が札幌のペニーレインで煙草をやたらとうまそうに吸いながらバンドの終了を告げたあの日からの延長線上。途切れたものをつなぎ合わせたものではなく、カセットテープがひとつの帯で繋がっているように、ただ無音のノイズが流れていただけだったんだなと思えたアクトであった。
映像でも観ることが出来てほんとによかった。最高だった。実に騒やかな演奏であった。
できればまた何発か観たい。

最後に向井氏の謎MCを抜粋しときますね。


「ミーナサーマガータ!!!」
「ヒーサカータブーリ!!!」
「オーヒサーシブーリ!!!」
「ブーリブリ!!!」
「ナイスですね」
「それではいってみましょう、アークション!!!(鉄風〜が始まる)」
「大変長らくお持たせしました。お待たせしすぎたのかも知れません」
「ナイスですね」
「ブリブリ!!!」
「権堂に5000万!!」(マルサの女)
「国税局査察部です」(マルサの女)
「オーヒサーシブーリ!!!」
「(曲が終わった瞬間に)ナイスですねぇ(ニッコリ)」
「ブーリ!!」
「うちのカミさんがね…」(刑事コロンボ)

なんでやねん。笑


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