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この医学書・看護書がすごい!2022【日本医事新報社】

※『この医学書・看護書がすごい!』って何?という方は、まずはこちらをお読みください。
※とにかく推し本を知って欲しい!その一心のみで作成しております。医書担当歴5年となりましたが、相変わらず専門知識に乏しいところは多々ございますので、各出版社の公式サイトにて補完をお願いします。

本日は日本医事新報社です。
WEBコンテンツが充実していて、医学・医療のあらゆる情報を発信している『Web医事新報』、使えるツールが満載な『電子コンテンツ』、日常臨床に役立つ実践書・学術書を紹介しているのはもちろん、医師転職・開業物件情報の『ドクター求NAVI』と医療情報が集約されています。

さて、日本医事新報社営業担当イチオシはこちら!

『レジデントのための内科診断の道標』

まずは営業担当の推しポイントをどうぞ!

文字、小さいです。
参考文献、ものすごい量です。
頁数、500頁を超えます。
そして単著。
レジデントのための、硬派な一冊。

レジデントのためのシリーズ、最新刊!
今回は『内科診断のための道標』です。
営業担当が推しポイントで挙げてますが、全560頁の大ボリューム。レジデントのためのシリーズの中で最大ではないでしょうか。自立する厚さです。自立するくらい厚い本大好きです。

内科の初診で出会いがちな主訴や症状を全13章に分けて、それぞれ具体的な例を挙げ、診断のアプローチの仕方を解説。疾患確率、病歴、症状、検査結果の解釈、確認すべき身体所見などについて、エビデンスに基づき詳しく記載しています。
しかも要所要所でイラストでの図解が加えられているので、分かりやすい!
それぞれの症状で、どこを診るべきか、どこに注目すべきなのか、ポイントを押さえて解説しているので、実践に結びつけやすい!
なにより単著なので、文章の構成などが一貫していて読みやすい!

この本はタイトルにあるように『レジデントのための』本です。果たして自分はちゃんとやれるだろうか。診断を出せるだろうか。
そんな若手医師の不安をひとつひとつ取り除き、しっかりとした道標となる一冊です!


そして、売り場担当イチオシはこちら!

『気持ちに寄り添うってどういうこと?」がわかる!
小児科相談50』

毎年選書をする時に、なるべく色々な分野の本をバランスよく選んで、偏らないようにしているんですが、今年は気づいたら小児科関連の本が多かったですね。でも、それは刊行された本が良作揃いだったとも言えると思います。

さてこちらの本、オンライン相談10万件をもとに、保護者の気持ちに寄り添うアプローチの仕方と回答例が紹介されています。
小児科というのはお子さんという患者さんだけのことを診るだけでは、足りないところがあります。むしろお子さんを連れてきた方々の、お子さんに関する不安や心配ごとを取り除くことが肝要ではないでしょうか。

ではその不安を取り除くには、どう説明すればいいのか。
成人の患者さんと同じような対応をしてしまうと、むしろ不安を増大させてしまうかもしれません。

目次を見るとさまざまな相談が挙げられています。
例えば、

ミルクを飲んだあとによく吐いてしまう
卵を食べさせたいけれどアレルギーが心配
夜泣きがひどい
ハイハイをしない
発達障害ではないか

どれも保護者側からしてみれば、心配で仕方がないですよね。特に夜泣き。夜寝かせようとして昼間、思い切り遊ばせているのに夜泣きをする。お子さんも睡眠時間が足りてないのではと心配ですが、世話をしている側も眠れず疲弊してしまいます。
他の相談ごとも同様です。相談してくる時はかなり思い詰めていることもあるでしょう。

それらの育児相談も含めた、よくある小児科相談に対し、エビデンスに基づいた解説と実際の相談回答例が紹介されているので、回答のコツが学べます。

そして第2部ではオンライン診療・相談で共通している大切な4つのポイントと「共感的アプローチ」について学ぶことで、保護者の気持ちに寄り添って答える方法が習得できます。

小児科のみならず、子どもに関わる医療従事者、全ての職種の方々にとっても必読の一冊です。


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