映画「ジョーカー」感想

注意分

なんかいろいろ書くのがめんどくさいのでさっくり注意文。
これはあくまで個人の主観です。それを理解した上で読みすすめください。
また、感想に含まれる批判や賞賛は、特定の個人に対するものでなく作品に対するものであることを踏まえてお読みください。
感想中にはネタバレなどが含まれる場合もあります。
上記全てに問題がないのであれば以後の感想へお進みください。

作品の評価

客観的な評価なんてできないので極めて評価を述べます。

エンターテイメント性 100/100
作品の面白さ      80/100

エンターテイメント性は格好良く書きたかっただけで楽しかったかどうかです。
実際に映画館へ行って見て、とても楽しかったです。
作品の面白さは、物語がどれだけ興味深いものだったか。意外性や説得力などから感覚的な評価。

どんな作品

どんな作品だったか?
陰鬱な雰囲気のダークでリアルな世界観、絶妙にマッチしたBGM。
主人公であるアーサーが、理不尽で暴力的な現実の中、静かに狂気に落とされてゆく話。
丁寧に描かれたアーサーの転落・格差社会の闇。共感や同上、狂気に落ちる理由に思わず納得してしまう。
それがよくも悪くも王道的に書かれた優等生的な作品。安心して見られる。
非常にBGMがカッコよく、前述したように場面との相性もよく、迫力もあるので映画館映えする是非映画館で見て欲しい作品。

極めて個人的な感想

上まではなるべくネタバレにならないように書きましたが、以後は思ったことをそのまま書いていくのでネタバレNGはここで足を引き返すのだ。
良くも悪くも王道をゆく作品。期待通りで分かりやすく、あえてテンプレートを外さない。

まさに”悪役”が出来上がる物語。
よく、漫画や小説などでは、悪役が悪役になる背景には残酷な現実があったという描写がかすかにされる。今作はまさにそれを題材にした作品だといえる。
残酷な現実に嬲られて静かに悪役の狂気へと染まっていく。わかりやすい悪役誕生物語だ。

悪く言えば”ジョーカー”というユニークなキャラクター性を捨てて現実に作られた”悪役”
よく言えば格差社会の中にあるアメリカの暴力的で理不尽な世界が作り上げる”誰もが成り得る悪役”
それが描かれた作品だ。

今回、自分が見たかったのは”ジャーカー”というカリスマ性を兼ね備えたユニークなキャラクターの異常さ・狂気・暴力性だった。
それというのも、話題に上がった作品だったので映画「バットマンシリーズ」で予習をしており、その行かれた行動と容姿によってもたらされるカリスマ性に自分自身惹かれていたからだ。

今回の鑑賞では、どんな”ジョーカーの暴力性”が描かれてどれだけの人がその狂気に犯されるのか?それを楽しみにしていた。
しかし、実際にスクリーンに映ったのは”格差社会の暴力性”だった。あなたもこうなり得る、どこかでジョーカーが生まれているという悲鳴だった。

なるべくしてなったのではなく、ジョーカーだったからなった。そんな作品。ジョーカーになってしまいたくなるような強烈な暴力とカリスマ性。
今回はそれはなかった。
なぜなら、”格差社会の暴力性”に作られた存在がジョーカーであり、その暴力性が向かう対象はアーサー個人ではなく”格差社会の低層の住人”
この時点でユニークさはない。
ここが残念だった。

正直な話ほとんが見る前に持っていた映画への印象のせいであって、映画としては十分すぎるほどに楽しめた。
ただ、物語内に既存の世界観をぶっ壊すほどのものがなく、あまりスポットライトの中っていなかった既存のものを丁寧にスクリーン上に映した優等生の作った作品。
これが自分の感想だ。

既存の世界観・キャラクター性・暴力性・価値観・説得力をジョーカーというユニークに壊して欲しかった。
それが80点の原因だ。

ジョーカーの繰り出す狂気に満ちた暴力と彼の見ている世界を見たいのであればあまりおすすめはしないが、
狂気の悪役が人々に等しく与えられる”格差社会での現実”という理不尽によって作られていく、現実に飲み込まれたアーサーを見たいという人にはおすすめだ。


まとめ

衝動的にビャーと書いたから読みにくいと思う。すみません。
これだけ書いといてあれだけど映画としてはかなり楽しめた。BGMが本当にかっこよかったし、ストーリーの説得力自体はやはり素晴らしいものだった。
王道的な悪役が好きならばぜひぜひ。

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