緩すぎる反抗期と流していた会話~ADHDの子とお兄ちゃんとお姉ちゃんの日々

最近、子ども全員に下の名前呼び捨てで呼ばれてる私。
まあ、暴れる訳でもない反抗期(親との分離)だと思ってほっといてます。これで、全く感謝やら何やらがなくなるとこっちも反抗期に突入してやろうと思っていますが、遊びに連れていって欲しいとか、彼らの世界であったことを話したりとか、対等な立場で議論したりとか、かわいい所もあるし、私の子離れも緩やかに進められるので
まあ、それはそれでいいかなと思ってます。
教育関係の方から見ると言語道断!かもしれないですが、完全に反抗しきれよ、と子どもに指示するのも変な話だから、うちはこれでよし!

さてさて。
折に触れ話してますが、いちばん下の子はADHD。
機嫌のいいときには、こちらの興味のなさに関わらずポケモンとかゲームのクイズを出して来ます。
私は、ゲームはするがポケモンは通っていない。

わかる、話したいと思ってくれているのはわかる。
でも、こちらもわかって欲しい。
仕事で疲れているときに、全くわからない単語を並べられて、「ってなーんだ?」と無邪気にクイズを出されたときに答えるのがしんどいことも。

そこで私は奥義を産みだした。
「伝説のポケモンってだーれだ?」
当時4歳だった子どもに聞かれた。
「ドラクエ3の裏ボスだーれだ?」

ドラクエの方はわかったが、仕事と保育園の迎えが大変だった(別記事参照)私はあるときからこう答えている。

「ママ」
そう、私の答えは、伝説のポケモンも、ドラクエで1番難しいダンジョンも、スプラトゥーンの最強武器も、ピクミンを率いているのも私なのである。

これだけは言い訳しておきたいが、決して投げやりに答えていた訳ではなく、考えるふりは挟んでいるし、「ママの思うスプラトゥーンの1番好きな武器ってなに?」って聞き方されたら、ちゃんと話している。
が、「~って何?」系のクイズは、だいたい動画配信者の意見を彼の口を通して聞かされているだけで、彼の考えや経験ではない。彼の推しの動画を聞いているようなものである。
晩御飯や私の推しの配信に想いを馳せる方が断然マシである。

そんなとき毎回、彼は笑ってつっこむのだ。
「ママなわけないじゃん!」

毎度同じ会話であるのに、飽きもせず突っ込み、「ママじゃなくて~」と正解をペラペラと話し始めるので、聞いてるふりをして流していた。

何度か繰り返すうちに、わかった。私の興味のなさに、彼も興味がないことを。

彼は、話したいのだ。自分の好きなことを話すことだけが楽しいのだ。
きっと、保育園のお友達にはそういう行為は嫌がられるから。
悪いことではなくて、子どもたちは素直だから、嫌なことは嫌ということいわれることで人との距離感を学ぶけど、うちの子はそういうのを学ぶことが苦手だったから。
1日たまってた自分が楽しい話を、誰かに止められずにしたいのだ。
楽しいと思うことを、その場だけでも誰かに共有して欲しいのだ。

彼は最後に聞く。
「覚えた?」
うん、すごく詳しく教えてくれたから、と私は答える。
2日後、また、最初と同じテンションで彼は聞く。
「最強のポケモンは?」
「えー、なんだっけ?…ママ!」
また最初に戻って、同じテンションで教えてあげる、と話してくれる。

この技で、なんでこの子は私の興味に関係ないことを話し続けて、私の話は聞かないのだ、という理不尽と疲れを乗り切った気がしている。

それに比べたら、三人揃っての名前呼び捨て反抗期なんざかわいいもんだ。

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