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【読書ノート】『モノが少ないと快適に働ける』土橋正著 東洋経済新報社

【読書ノート】

『モノが少ないと快適に働ける』

土橋正著 東洋経済新報社


📖紙類の流れを作る

📖デスクのコックピット化

📖ミニマリズム的時間管理他

📖仕事がはかどる日々の習慣


📗私が仕事道具を減らすようになったきっかけ

今でこそデスクには物が少なく、デスクの表面がたっぷり見えているが、以前はたくさんのものに囲まれていた。物がたくさんあることに満たされていたほどだった。

物を減らすきっかけとなったのは、『在宅ワーク』だった。自宅で仕事をするのは仕事とプライベートの切り替えがうまくできない。そこで、レンタルオフィスを利用すると、とてもうまく仕事に取り組めた。

その際、レンタルオフィスへの行き帰りの荷物を減らそうと考えたのがきっかけだったのだ。


📗自分を研ぎ澄ませてくれる『単機能』


普段の仕事道具は『ツールボックス』に入るだけのものだけで賄っている。

こうして少ないもので仕事をするとなると『多機能』がいいと思われがちだが私は『単機能』こそ、「この仕事に集中できる」と考えている。

『多機能』だと例えば多色ボールペンにしても、色々なペンが内蔵されているため、黒ボールペンを使おうと思っても、その都度『選ぶ』というワンクッション必要なことになる。

このワンクッション必要なことで、「ものに操られている」と感じてしまうのだ。その点、『単機能』であれば、手に取るや否やすぐに使うことができる。

この方が私は「物を操っている」と実感できる。


📗本・雑誌にも流れを作る

私が本を読む目的は2つ。
①インプットのため
②考えるため

『本を読む目的』


『考える』ようになってからは、本と向き合うことができるようになった。

『受け身』ではない『考える』という積極的な心構えになり、自分がどう感じ、どう考えたかを重視するようになった。


【レバレッジリーディング:本田直之著】をべースに本の流れを作っている。
①目が釘付けになるフレーズの該当箇所に爪でゴリゴリあとをつける
②爪で跡をつけたページをドッグイヤーする
③読み終わって1週間ほど寝かせてから、マークをつけたところのまとめ作業に取り掛かる。そして大切なフレーズだけを読書手帳へ書き写す。
④必要な部分は十分吸収して保存したのだから、本自体は手放してしまう。

レバレッジリーディング:本田直之著より


📗捨てる敷居を下げる

『捨てる』=『処理』と考える。

処理とは…「物事を取りさばいて、始末をつける」ということである。

取りさばくのがポイントで、『自分』というフィルターに情報を通過させてから、「体の奥底に薄紙を一枚一枚重ねていくように、たっぷりと時間をかけて自分のものにしていく」

それがいつか、企画を考える時などにふと思い出されることもある。

フィルターを通すと、今の自分に必要な情報はちゃんと入ってくるのだ。

残したい情報はスキャンして残してもいいが、残りは捨ててしまおう。

こうすることで、「ゴミ箱に入れられず、捨てられなかったものを処理できる」ようになり、ゴミ箱に入れることに対する敷居がぐっと下がる。


📗モノがないと空間がある

いいアイデアは空間から生まれるのだ。

📗最後にたどり着いたマンスリー手帳

私が使っている手帳は、高橋商店の『ラフィーネ』という A 6サイズ(文庫本サイズ)のマンスリータイプです。
元々は女性用に開発された手帳なのでカバーは花がら模様。売り場に並んでいるときは男性にはかなり近寄りがたい手帳であります。

しかしながら、このラフィーネが私にとってベストな手帳となっています。さすがに花花柄のカバーのままでは使えないので取り外して postalco のカレンダーカバーをつけています。
この手帳スケジュールページはマンスリーだけ。カレンダーフォーマットしかありません。
ウィークリーのページも一切ありません。

📗時間の有限性が実感できる

マンスリー手帳には一長一短があります。
マンスリー手帳のいいところは一か月という長期のスケジュールが俯瞰できる点です。
一方でデメリットは、『1日の記入スペース』がどうしても小さくなってしまうことがあります。
この理由でマンスリータイプを敬遠している人は多く、私も以前はそう感じていました。

しかし、スケジュール管理で本当に重要なのは、予定を書き込むことではなく、一つ一つの予定を着実に実行することではないでしょうか。

たくさん書き込めるスペースがあると、ここぞとばかりに色々な予定を入れてしまいがちです。余白があるとついつい入れ込んでしまいます。
1日というのは実はそれほど長くありません。私のマンスリー手帳の『1日分』はおよそ切手1枚分ほどのスペースしかありません。
「1日はこの大きさしかない、限りがあるんだぞ」ということが視覚的にもひしひしと伝わってきます。書き込むスペースが限られていると、やるべきことも絞り込まざるを得なくなります。

全ての人にマンスリー手帳がベストとは思っていないが、どんなツールを使おうとも時間は有限であるということは意識しておくべきだと思います。

📗マンスリー手帳を使いこなす一工夫

マンスリー手帳は1日だけではなく、『一カ月の有限性』を認識するのにも効果的です。
私は一カ月の有限性をより意識できるように、ひと月分の外枠をグレーのマーカーで囲っています。
こうすることで一カ月はこの枠の中だけだと明確に認識ができます。

私は手帳を買ったらこの『外枠を囲む作業』を真っ先に一年分やります。12ヶ月分全てに外枠を書き込んだものを、パラとパラパラとめくってみるとその形が毎月違い、『月にも個性がある』のがよくわかります。

マンスリー手帳の効果①

ビジュアルでイメージできるようになる


マンスリー手帳はそのページを一ヶ月分ずっと見続けるので1日3回とすればざっと90回見ることになります。
何度も見ているうちに『一か月のイメージ』が頭の中にだんだん形として植え付けられ、さらに「その辺のどの辺りの予定が詰まっていたか?」ということもビジュアルでイメージできるようになるのです。
『外枠をつけた』だけで一カ月のイメージが明確な輪郭をもって理解できるようになるのです。

マンスリー手帳の効果②
月の初めから気を緩めずに取り組める

月の初めは、「月末までにまだ時間があるだろう」と漠然と思ってしまいます。
すると、月初めはつい解放的な気分になり、気を緩めてしまいます。結果、月の半ば頃になって、慌てて月末の締め切りの仕事に取り掛かる、ということになります。

一ヶ月の外枠を囲むことで、月末までの面積が明確になる。すると、月の初めから適度に緊張感を持って仕事に向き合えるのです。
私はこの『外枠囲み方式』で一カ月の忙しさをバランスよく“ならす”ことができるようになりました。
『時間』という目に見えないものは、可視化して面積で示してあげるとグッと管理しやすくなる。

📗つかみどころのない大きな仕事を着手しやすくする

・企画書を作る・本を一冊書く・連載をスケジュール通りに書き上げる時など、やや大掛かりな仕事は特に、その進行状況が見えづらいことがあります。私は目に見えない1日を時計、そして1ヶ月をマンスリーカレンダーで可視化してきました。

大掛かりな仕事は工程表で管理をしています。
それぞれの工程表をエクセルで作り、プリントアウトしたものを、マンスリー手帳の巻末にあるノートスペースに貼って日々チェックしています。
工程表は、私にとって『大きな仕事の地図』のような存在です。大海原の中で、「自分は今どこにいるのか?」「今日はどれぐらい進めたのか?」「それによってゴールまであとどれぐらいなのか?」がはっきりわかるようになり、漠然とした不安感はすっかりなくなりました。

📗一つ一つの工程は出来るだけ細かく分ける

私がこの『工程表』を作る時に重視しているのが、一つ一つの工程を「もうこれ以上は細かく分けられない」というくらい、『最小限の作業単位』に分解することです。
工程数は増えるが、「作業自体はたった一つのこと」に研ぎ澄まされます。

これは私の経験だが、仕事はあれもこれもといっぺんにやるよりも、一つ一つの工程に絞って取り組んだほうが断然捗ります。
工程数が多いと、遠回りしているようだが、一つ一つの工程に集中でき、結果として精度の高い仕事ができると私は感じています。
また、工程を『単一作業に分解する』と作業に着手する敷居は低くなり取り組みやすくもなります。

📖尾崎コメント📖

図表などがなくわかりにくい部分もあるかと思うが、もちろん本書には図や写真で説明されている部分が多く、マンスリー手帳の使い方など非常にわかりやすくまとめられている。

手帳が好きな方や、文具が好きな方に是非とも一読して頂いて、今の身の回りの物で溢れかえっている状況を見直していただく機会にしていただけると、ひょっとしたらもっと生産性が上がる空間が出来上がるかもしれない。


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