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絵文字を使いたくない

絵文字を使うと表現力を失う

LINEやメールなど、メッセージを送る場面は多い。
一日に何回、送受信をしているのか、数えた訳では無いが、おそらく数十はくだらないだろう。
しかしこのメッセージに、どれだけの時間をかけているだろうか。
できるだけ労力を使いたくない部分ではある。

メッセージの文章をどのように構成しようと、考えている人は多いのではないだろうか。
私は、ほぼ毎日、どのように文章を書いたら、相手に伝わりやすいかを考えている。
このLINE、メールというものを考えた時、考えれば考えるほどに難解であり、文章の構成をどのようにするか、文体は、文面は、言葉使いは、などと考えると、非常に困難である。皆はどのようにしているのか、非常に気になるところではある。

まず第一に考えられるのは、相手との距離である。
相手と、どのくらい親しいのかによって、まずは挨拶から始めるのか、いきなり本題から書き始めるのかといった、書く前から難問に直面する。

ここで参考にするべきであるはずの手紙であるが、手紙というのは、古来よりの“口語体”と“文語体”の名残があるためか、大抵の場合において、堅苦しい文調で始めることが多いように思う。
「拝啓 何々様……」といった具合である。
ラインを開いた時に、「拝啓……」と書いてあったら、相手はビビるだろう。
こうした点においても、手紙は参考にならず、手紙とメールというのは文化を歩んできたと思って良さそうである。

では、相手との距離に戻る。まだ書き始めていない。
相手との距離を見定めた後、「こんにちは!」くらいの軽い言葉で書いていく。
しかしここでも、「こんにち“は”」なのか、「こんにち“わ”」なのかといった問題が出てくる。
私などは、「こんにちわ」は使いづらい。普段でも使う習慣がなく恥ずかしいため、どうしても「こんにちは」を使ってしまうのだが、「こんにちわ」には、友達に明るく挨拶をするような親近感を感じることができる。「こんにちは」を使うと、これだけではどうしても、堅苦しい印象を与えそうな気がする。
そのため、「こんにちは」の後に(!「感嘆符」)をつけたりする。

ここからが本題である。
この、(!「感嘆符」)くらいならまだしも、私は絵文字を使いたくない。
乱用すると、いわゆる、「おじさん構文」「おばさん構文」などと、最近では揶揄され、馬鹿にされる傾向にあるが、そのためではない。
絵文字というものを使用することによって、「この文章はこんな顔の気持ちで言っていますよ」という表現方法として用いることが多いため、わかりやすくて便利ではあるのだが、この絵文字に頼りすぎると、語彙力を失うことになるという危機感を持っているのだ。
わかりやすく、表現できることによって、冒頭の方でお話ししたような、「こんにちは」の「“は”なのか“わ”なのか問題」について、悩むことはないだろう。
しかし、このような絵文字を使用することなく、相手に自分の気持ちをうまく伝えられたら、自分自身の日本人レベルが上がったような気がするのだ。

日本は、江戸時代より鎖国をしていたせいで、独自の文化が発展してきた、世界でも珍しい文化を持った国である。そのおかげで、世界から注目を浴びることも多い。“浮世絵”などは最たる例である。影のない絵画という、ゴッホやピカソも真似たと言われるほど、世界に衝撃を与えた。
このように日本の文化は、自信を持って世界に発信できるものが多い。
本格的に他文化を受け入れるようになったのは、明治以降であることから、日本人である以上、英語など話せなくてもいいが、日本語くらいは正確に使用できる能力を身につけたいものだと考えている。

ここで世界に目を向けると、けしからんことに「World  Emoji Day」なるものが、2014年より始まっているらしい。
しかし日本の絵文字のようなカラフルでチカチカするものとは違い、「:)」や「:D」のように、英語の文章に溶け込むような絵文字が多いようだが、絵文字の映画まで作られるほどの人気のようで、先が思いやられる。

考えなくてはいけないのは、親近感や柔らかい印象を与えるために、英語でも日本語でも、絵文字を多用するように変化しているということである。
相手の印象を良くしたい、相手に恐い印象を与えたくないという気持ちが、“言葉を磨く”という方向ではなく、手っ取り早く、簡単に表現できる方法に逃げてしまっているのだ。

こうして見てみると、日本だけではなく、世界全体に言えることだが、もっと言葉の表現力を身につけていきたいと考えていくべきだ。
自分自身の日本人レベルを上げるためにも、日本語の中に絵文字を介入させることは、最後まで反対派で居たいと思っている。

しかし、ここまで話したのにも関わらず、会話の相手次第で便利さが上回り、今日も絵文字を使ってしまう。
いつか、絵文字を一切使わずに、言葉の表現力だけで、他人に想いを伝えられるような文章力を身につけていきたいと、心から思っている。

こうした観点においても、ライティングを勉強しているのだ。
そして今日も、朝2時間早く起きて、せっせとブログを書いている。

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