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ホロライブ「清掃員事件」の真実

結論から言うと、一連の会話に差別的だと断定できる言葉は存在しない。この記事は、発言の日本語としての意味と、より自然な解釈を考えた物である。よって他人の意図を断定、または否定する物ではないし、内容を保証する物でもない。是非、ご自身で事実確認をし、実際に何があったのかを客観的に見返す切っ掛けにしてくれると嬉しい。

これから説明する解釈にはそれぞれ根拠がある。しかし、それらを説明しようとすると冗長になるため本文では省略する。詳細な説明は別記事で行い、そのURLを記載することとする。

↓ 元配信アーカイブ

↓ 会話の流れを確認する為の動画




「やだな、 自分の子供に語った後、パパ何やってるの?と聞かれて清掃員だよって答えるの」

この発言を差別的だと考えた方も多いだろう。 しかし、実はこの発言は素直に「子供に清掃員と言うのが嫌だ」と解釈できない。その理由は「語った後」という一言にある。この「語った後」という言葉は状況を限定する意味を持っている。逆に言えば、「語った後以外では清掃員と言うのが嫌ではない」と受け取ることができる。

そして、この発言の直前に「パパが作った線路なんだよと自慢できます」という発言がある。このことから「語った後=線路を作ったという自慢」だとわかる。つまり、「線路を作ったと自慢した手前、清掃員だと言うのが嫌だ」と言っている。

では、なぜ自慢した後に「清掃員」と言うと嫌なのか?それは清掃員が線路を作らないからであり、嫌なのは「子供に嘘を付くこと」である。

「語った後」の解釈に至る根拠の詳細


「これで課長とか主任とかだったらヤバイぞ」

前提として、ホロライブの慣例では宝鐘マリンの役職として副社長等の役員級が妥当であり、この発言も「副社長が妥当」という前提ありきの発言である。

ここで言う”ヤバイ”の意味を誤解している方も多いが、文脈から考えるに「副社長であるはずの宝鐘マリンが課長とか主任だとすると、ブラック企業かもしれないから面接・入社したらヤバイ」のヤバイである。少なくとも「世間一般の方々」に対する発言だと解釈できる会話の流れは存在しない。このヤバイの意味がわかる発言があるので下の動画を見て欲しい。

この部分は悪質な切り抜き動画ではカットされている、切り抜きを見た人間が「ヤバイ」の意味を誤解するのも当然だ。しかし、元配信アーカイブでこの場面から続けてみていて誤解する人間も少ないだろう。

ヤバイの意味を裏付ける文脈詳細
慣例から考える宝鐘マリンの役職詳細


「20年やって清掃員」

まず、この言葉単体では日本語として成立していない。誰が?どこで?何を?この短い文ではわからない。一般的に、話し言葉では省略される事も多いが、会話の流れをみてほしい。今回の会話には「上司に20年ほど勤務している宝鐘さんもいます」という発言があることから「宝鐘マリンがAKUKIN建設で20年やって、清掃員だった」と解釈できる。

この発言を「清掃員という職業を下にみている」と仰る方もいるが、前述の様に宝鐘マリンは慣例としては副社長である。比較対象が副社長である時点で大抵の役職は”低い”と言える。例えば、この比較対象が「一般平均」「私たち」であれば、見下しているという批判も妥当だろう。しかし、そのような解釈ができる文脈は存在しない。

また、一連の会話の中心はAKUKIN建設への面接・入社の打診である。「ブラック企業かも」いうネタ振りをしており、この返答で「AKUKIN建設がブラックだと確定した」という瞬間であった。それまでのフリと複線を回収した場面である事から、彼女たちは盛大に笑っているのだろう。


「想像の範囲を超えてきたな」

もともと、5期生から湊あくあに対する質問は「役職は何ですか?」である。上記の話から考えるに、想像の範囲とは「社長~平社員」の役職であったと思われる。その答えが”清掃員”と役職ですらなかった為に「想像の範囲(役職)を超えてきた」となる。


「子供も察する」

これは何を察するのだろうか?「察する」とは「何かを見聞きする」その結果「明言していない事を推測する」という言葉だ。なので会話の中に「察する」に対応する「何か」が無ければ成立しない。

会話を振り返ってみると「清掃員だと察する」や「清掃員の地位が低いと察する」に対応する言葉が存在せず日本語として成立しない。この説明だけでは納得できないかもしれないが、説明を読めば理解出来るかと思う。下記リンクから詳細な説明を読んで欲しい。

会話の流れで考えると、ここで察するのは「ブラック企業だと察する」が正解に近いだろう。会話は、アクキン建設の面接に誘われているが「ブラック企業かもしれない」というネタが中心になっている。つまり「宝鐘マリンが副社長かと思っていたら清掃員だった」→「ブラック企業だと子供でも察する」という解釈だ。

「察する」の解釈説明詳細


本来の会話の流れ

会話は、3名(5期生)を湊あくあ(2期生)が自社への面接に勧誘している場面で、話の中心はアクキン建設への面接と入社、待遇などについてだ。

また、アクキン建設はブラック企業というネタはホロライブ界隈では有名である。そのため、5期生はアクキン建設はちゃんとした企業なのか?と疑っている。当然、5期生もこのネタを理解している為、湊あくあのブラック企業という持ちネタのオチに向け会話を進行している事がわかっている。

ブラック企業などネタの説明詳細


これまでに説明した解釈は本当に正しいのか?

これらを説明しても「都合のいい解釈をするな」という方もいる。
それでは、下記リンクに文字起こしを用意したので、上記説明した解釈で一連の会話の流れを確認して欲しい。会話の流れの中で意味を説明出来ない言葉や矛盾した発言はあるだろうか?逆に、それぞれの詳細説明でも書いたが「差別的だ」という解釈では会話が成立していない事がわかる。

文字起こしとその解釈


何故、誤解する方が多いのか?

これまで紹介した発言は多くの方に誤解されている。しかし、こうして見返してみると違和感を感じないだろうか?これらの発言は本当にそれ単体で「差別的だ」と断定できるものか?たとえ会話の背景を知らず、発言の意味が分からずとも「差別だ!」と断定するには情報不足な言葉ばかりである。しかし結果として多くの人間が差別だと認識してしまった。何故か?

例えば「差別的な会話をしている流れ」でこれらの言葉を口にしていれば、それは”見下した物”として受け取るのが自然かと思う。しかし、実際の会話を見返してみるとそういった会話の流れは見当たらない。


会話の流れを捏造する切り抜き動画

この誤解の原因は「清掃員を嘲笑」というタイトル、そして動画内に流れる「差別だ」と決めつけるコメントだ。つまり、例の悪質な切り抜き動画はタイトルと編集によって「差別的な会話の流れ」を捏造している。

更に、この切り抜き動画は画質が悪くゲーム内チャットの「子供に自慢できます」といった発言を読むことが難しい。そのため、関連する「語った後」のくだりを切り抜き動画から理解することは困難だろう。前提となる会話自体も切り抜かれており当然説明されていない。本来の会話の流れは切り抜きでは理解出来ないだろう。

また、この件は数名のインフルエンサーが事実かの様に批判した上で、ネタとして擦っており、切り抜き動画や批判動画の数も多い。こういった背景を理由に多くの方が認知バイアスに陥っていると思われる。

この裏付けとなる事象として。炎上当時から現在までに最も叩かれたのは雪花ラミィだ。しかし、差別だと誤解された発言に雪花ラミィの物はない。この原因は切り抜きのタイトルが”雪花ラミィ”になっている為だと推察できる。
大半の方は誰が何を話しているのかも理解しておらず「他人や切り抜きのタイトルが差別だと言っているから」という理由で差別だと信じている。

炎上の経緯と説明


5期生による謝罪

「本人たちは差別発言を認め謝罪している」と仰る方もいるが、差別発言を認めてはいないので、謝罪の内容を確認して欲しい。

「意図した発言ではなかった」とある。これは謝罪の定型文だが、日本語本来の意味でいえば「差別発言はしていない」「見下す意図はない」という主張である。実際に発言とその日本語としての意味を見返し、差別発言が存在しない事を確認した今となって思えば、心からの主張であっただろうと思う。

差別意識の有無について持論


最後に

最後まで読んでいただきありがとうございました。この炎上で配信者が失った信頼は、とてつもなく大きな物です。既に取り返しの付かない事ではあります。しかし、これを読んで誤解がとける方が、一人でもいれば幸いです。Vtuberを含め全ての職業、全ての人が正当に評価されることを願っております。

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