記事の詳細説明~ホロライブ「清掃員」発言の真意~
この記事は【ホロライブ「清掃員」発言の真意】にて、説明しきれなかった詳細やその根拠を記したものである。この記事を読む場合は先に本文に目を通して頂けると嬉しい。
以下の動画は会話の流れがわかりやすい様に編集している。会話は基本カットしていないが、前半(会話の切っ掛け部分)と後半(主な会話部分)に分かれている。余裕のある方は念のため元配信アーカイブも確認してほしい。
「語った後」の解釈に至る根拠の詳細
直前の会話
「語った後」の解釈
尾丸ポルカの「やりがいのある感じですか?」という質問はアクキン建設の待遇を気にしている質問である。それに対して「子供に”パパが作った線路だ”と自慢できる」と答えている。獅白ぼたんの「語った後」はそれを受けた発言である。つまり「語った後」とは「線路を作ったという自慢」だ。
一般的な日本語では、条件を付けて「嫌だ」と言う場合、その条件以外では「嫌じゃない」と解釈する。例えば「カピカピの御飯が嫌だ」と言うと、逆説的に「普通の御飯は嫌いではない」と解釈出来る。なぜなら、御飯自体が嫌であれば「カピカピの」という条件を付ける意味が無いからだ。
さて、話を戻すと「語った後」と限定している時点で、語った後以外の状況では「清掃員が嫌では無い」となる。
状況が”語った後”に限定されている事を考えると、子供に線路を作ったと自慢したのに、線路を作らない清掃員だと嘘を付いたことになる。つまり、この発言は「清掃員」が嫌なのはでは無く、「嘘」「見栄を張る事」が嫌だという意味になる。少なくとも「語った後」という一言があることで清掃員自体が嫌な理由では無い事がわかる。
ヤバイの意味を裏付ける文脈
「ヤバイ」の意味は、ブラック企業はヤバイである。本配信では複数回ヤバイという言葉が使われているが、獅白ぼたんの「20年勤めてて課長とかだったらヤバいぞ」というで発言で考えてみよう。
元配信アーカイブでは「建設会社への就職」や「面接への参加」などの会話をしている事が確認できる。「これで課長とか…」の直前の会話を見て頂くとヤバイの意味を理解できるだろう。
この会話から「ヤバイ=ブラック企業が」という共通認識である事がわかる。この話の直後に、宝鐘マリン(慣例では副社長だと思われる)の役職を質問。それに対し「これで課長とか主任とかだったらヤバイぞ(ブラック企業)」となる。
ここで、なぜ課長や主任?という疑問を持つ方もいると思う。理由は、一連の会話が湊あくあのボケ待ちだからだと考えられる。つまり、獅白ぼたんは”平社員”というボケを想定して、そのボケを潰さない為に役職として一番低い平社員を避けたと考えられる。会話の流れを読んだ丁寧なネタ振りだ。
慣例から考える宝鐘マリンの役職
5期生が宝鐘マリンの役職として、副社長などのいわゆる高い役職が妥当だと考えられていた(同時にネタとして不遇である事も共通認識)。これは同時期に存在していた兎田建設のムーナ・ホシノヴァの役職が部長である事、不知火建設に参加した尾丸ポルカの役職が副社長である事などから慣例であるといえる。※ムーナは清掃員事件の少し前、兎田ぺこらによりアクキン建設から引き抜かれ移籍。
ホロライブ非公式wikiには大神ミオなどほかのメンバーについて記載されているが、2020/10/02時点では湊あくあと宝鐘マリンの2人しか所属しておらず、宝鐘マリンの役職も明らかにされていない。また、これらのページはあくまで非公式だがホロライブのファンの間では認知されていたことは事実だと言える。
「察する」の解釈説明詳細
切り抜きでは明確に「何を察するのか?」について言及していない。しかし、会話の流れを見れば消去法で発言の意図を絞り込む事が出来る。可能性について考えてみよう。
①「清掃員だと察する」
会話ではパパが自分で子供に対して清掃員だと言う。というシチュエーションなので清掃員であることは明確だ。「明確ではない事柄」に当てはまらないのでこの可能性はない。
②「清掃員の地位が低いと察する」
全ての発言の中に「地位が低いと察する」に対応する発言が存在しない。清掃員の地位が低いと察する様な言動が無い以上この解釈だとするのは無理がある。
③「線路を作っていないと察する」
直前の会話で「パパが線路を作った」という自慢から実は清掃員だった、という会話の流れなので、子供が「清掃員だと線路は作っていないのかな?」と察する。
④「見栄を張ったと察する」「話を盛ったと察する」
③の解釈の延長ではあるが、「見栄を張って嘘を付いたのかな?」と察する、もしくは「担当は清掃だったけど、線路を作ったと話を盛ったのかな?」と察する。
⑤「ブラック企業だと察する」
会話では、アクキン建設の面接に勧誘されているがブラック企業かもしれない、というネタが会話の中心になっている。自然に考えれば「宝鐘マリンが副社長かと思っていたら清掃員だった」→「ブラック企業だと子供でも察する」という解釈が最も有力だ。
上記の様に①と②の解釈が難しい以上③④⑤のいずれかであり、会話の流れを考えれば⑤の解釈が最も有力だろう。
ブラック企業などネタの説明
ブラック企業
上記説明している様に、会話の主なネタは「アクキン建設はブラック企業」である。このネタは湊あくあのマインクラフト配信で度々擦られてきたもので下記リンクはこのネタが生まれた配信のファンによる切り抜きだ。
また、宝鐘マリンが過去にブラック企業に勤めており、その経験を鉄板ネタとして度々語っている。
そして、悪質な切り抜き動画ではカットされているが、切り抜きの直前の会話の中でも繰り返し「ブラック企業ですよ~」という丁寧なネタ振りがされており、切り抜きの会話もその流れを受けた物になっている。
赤線でマークした発言はいずれもブラック企業のうたい文句としてド定番となっている。ブラック企業というネタが4名の共通認識だった事がわかる。
以下、一般認識としての参考資料
宝鐘マリン三十路説
宝鐘マリンはホロライブ公式設定で17歳だ。先日の誕生日で17歳3週目となる。社会人経験も豊富で、以前勤めていた企業がブラックだった事からよくネタにしている。今回の会話の「20年勤務」は主にこの年齢ネタにかけて擦ったものだと思われる。宝鐘マリン20年勤務の17歳(?)というネタだった。
その他の細かいネタ
宝鐘マリンは湊あくあと大型建築企画の最中だったが、マイクラが苦手な事から「仕事してない」と弄られていた。湊あくあの発言から宝鐘マリンが清掃員だと発覚したが、マイクラにおいて「建設」と言える作業はあるが「清掃」と言える仕事は存在しない。なぜなら、歩くだけでアイテムは自動でキャラクターに吸収される。「宝鐘マリンは私の周りをウロウロしているだけだ」というニュアンスも含まれているかもしれない。下の動画は当時の大型建築の雰囲気を感じられる。
この船の正式名称は「あくあマリン号」で湊あくあと宝鐘マリンによるコラボ作品だ。よって視聴者の「これはあくあ号です」というコメントは”宝鐘マリンは何もしていない”という弄りである。ちなみに、このコラボの建築企画を持ちかけたのは宝鐘マリンである。
文字起こしとその解釈
これまでの説明を元に、切り抜き内の会話を書き起こし注釈をいれた。一連の会話の流れに解釈が矛盾し無い事を確認して欲しい。同時に上記で批判されているような差別的な解釈では会話の流れが説明出来ない事もお分かりいただけるだろう。
炎上の経緯と説明
~~~2020/10/02 23:30~~~
【マイクラ】ビルジング完成に向けて建築を開始する回【獅白ぼたん/ホロライブ】本配信を開始。24万回再生
~~~2020/10/03 02:48~~~
本配信終了
~~~2020/10/03 03:30~~~
【ホロライブ5期生『清掃員wwwwwwwwww』】
1分の切り抜き公開 ニコニコ動画 39万回再生(2022/12/01現在 )
この切り抜きは話しのオチである「清掃員」から始まり、「清掃員自体はいい仕事だと思うよ」で終わる。また、ゲーム内チャットが映るシーンはカットされている為、「語った後」のくだりなど本来の意図を理解するのは不可能。
~~~2020/10/03 12:46~~~
【ホロライブ5期生『清掃員wwwwwwwwww』長尺版】
4分30秒の動画が公開。 ニコニコ動画 9万回再生
本来、この長さの動画であれば「差別だ」とするには不自然だと気が付いてもおかしくはない。しかし、既に短い動画が拡散されており、多くの方が既に差別発言だと誤解した状態でコメントしている。画質も悪く、ニコニコ特有のコメントがゲーム内チャットに気が付く障害となっている。
~~~2020/10/03 17:11~~~
【清掃員をネタにして炎上する五期生】
youtubeに1分切り抜き転載。16万回再生
~~~2020/10/03 19:10~~~
5期生3名がTwitterにて謝罪を公開。
謝罪内容は「意図せず誤解を与えた事」に対する物であり、差別発言を認めてはいない。
~~~2020/10/26 21:00~~~
【謹慎あけます】配信 114万回再生
加藤純一が配信において「清掃員ばかにしてww」「清掃員馬鹿にしてそれで炎上してたんでしょ」「邪悪じゃねえか、おい、駄目だろそれはやめろ」「清掃員馬鹿にすんじゃねえ」等と発言。
その他の拡散する切り抜き動画等
上記の炎上と拡散までの主な動画とは別に、数千~数万回再生の批判する動画が多数上がっている。また、1年以上たってから擦っている配信者等もおり、確認できるだけで419万回再生以上されている。ただ、この数字は加藤純一やコレコレの配信、その切り抜き動画等、未確認の配信や既に削除された切り抜き動画は含まれていない、実際には更に多い事は間違いない。
炎上の原因
Vtuberの本配信再生数24万にたいして、差別だと誤解させる動画の再生数は419万以上である。なぜ世論がこれほど差別だと意見に溢れているのかも理解できるだろう。
また、次の二つの事実が確認できる。一つ目は、本配信が終わってから、炎上初期に拡散された文脈が全くわからない動画が公開されるまで1時間たっていない。次に、元配信アーカイブのコメント欄が荒れていない。いくらリスナーと言えど、発言に問題があれば指摘されコメントが荒れるのが自然だ。当時リアタイしていたリスナーの大半は発言を誤解していなかったと推察する。このことから、炎上の原因はVtuberの配信ではなく「悪質な切り抜き動画」である可能性が高い。誤解させる発言をした時点でVtuberに責任があるという方もいたが、そもそも元配信では誤解するような発言は存在しなかった。
例えば。私が素材提供サイトの素材で差別的な動画を作った場合、差別的なのは私であって素材提供サイトでは無い。例の悪質な切り抜き動画も、Vtuberの配信を素材に差別的に見える切り抜き動画を他人が作ったにすぎない。つまり、差別的なのは切り抜き動画の製作者である。差別的なネタをVtuberの言葉を使って捏造、その責任を押し付けたにすぎない。
差別意識の有無について持論
通常、他人の発言に差別意識があったかどうかを証明する事は出来ない。なぜなら、他人の脳内を覗く事は出来ないし、人間は嘘を付けるからだ。
しかし、それでは全ての人類は差別主義者のレッテルを張られた時点でそれを否定できない。例えそこに根拠がなくとも、可能性は常に存在し証明する術を持たないからだ。
では、どのようにして差別意識がない事を信じればいいのか?
私は「差別的な言動が無い」という客観的検証と、「差別的な意図は無い」という本人の主張をもって「差別意識がない証明」とするのが良いと思う。
さて、これまでに説明してきた解釈には矛盾は無かったと自負している。また、差別発言だと主張する大勢の方と議論を重ねてきたが、これまでの私の主張する解釈を否定できた方はいない。同時に「差別的だ」とするには日本語として成立していない事もご理解いただけたのではないかと思う。よって、これを「客観的証明」としたい。また、本文に添付したTwitterの謝罪文にて「意図した発言ではありません」とある。これは日本語本来の意味で「差別発言はしていない」という本人の主張である。
以上をもって、私は差別意識は無いと結論づけた。
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