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第48期最高位決定戦1日目第1戦②

第48期最高位決定戦1日目第1戦①

↑こちらの続きです。

Youtubeの動画はこちら↓
第48期最高位決定戦 オープニングMovie
https://youtu.be/sHKGtLWOuDU?si=TNm2c9K-BB_FHSvY
(無料で観られます)

【麻雀】第48期最高位決定戦 第1節
https://youtu.be/eGLa_6DzrmM?si=l8CCFX1ac5wTUmKn

追うものと、追われるもの

東場は村上・竹内がリードする展開、坂本、太田はまだあがりがなく我慢の展開。

南1局
坂本はぱっとしない配牌だったが、押し寄せたピンズと字牌をキャッチ。マンズの両面を払ってホンイツに移行。

カン7pを引き入れ、マンズを払い終わった絶好のタイミングで出た5pをポン。

すぐに9pもポン出来て、あの手牌からあっという間にテンパイを果たす。

坂本の仕掛けを受けて、このイーシャンテンが入っていた竹内の手が止まる。

坂本の河に目をやると、ションパイの發を切った後にマンズの両面ターツが払われている。
前の記事でホンイツの速度を測る指針として
「別色の数牌」

「3枚切れや2枚切れの字牌」

「ション牌や1枚切れの字牌」

「ホンイツの色の数牌」
というものを書いたが、今回は数牌の3pまで余っている段階だ。また、ションパイの發を切った後に別色の両面ターツが払われているという手順から、序盤からまっすぐ染め手に向かっているわけではないということが分かる。これはどういうことかというと、染め手で鳴いていかずとも門前でリーチも狙えるくらいの手牌だったが、道中で染め手に必要な5ブロックの算段がついたため、途中から染め手に移行したというケースが多い。そのため、まだターツが足りていなくて孤立の字牌が浮いているような手牌よりも、今回の仕掛けのようにターツが揃っていることが多く、途中から移行した染め手は通常よりもテンパイ率を高く見積もる必要がある。

自身の手牌だけ見ると6pを切って456の三色含みのイーシャンテンに構える選択もあったが、ここから坂本に対して6pを打ち切れないと判断し、5p切りとする。自身が切った2p、8pには声がかかっておらず、坂本は5pをポンしているため、この牌はピンズの数牌の中では比較的通しやすい牌といえる。とはいえ絶対に通る確証はないが、自身も満貫が見えるチャンス手。ソーズが埋まればリーチに行く構えだろう。

しかし、竹内にとって喉から手が出るほど欲しかった5sは村上のもとへ。ドラを重ねてチートイツのテンパイ。そっと北を河に置き、注目を浴びている坂本の現物である3p待ちでヤミテンとする。リーチをせずとも出あがり満貫、ツモれば跳満でこの半荘のトップを決められる超勝負手だ。

三段目に差し掛かるところで村上から切られた2sをチーして竹内も58s待ちのテンパイ。交わし手に切り替え、供託2本を回収しながらラス目坂本のホンイツ仕掛けを阻止しに向かう。この半荘ですでに何回目であろうか、太田を除く3者にテンパイのマークが灯る。

しかし、この半荘を決定打になりうる勝負手を入れていた村上のもとにピンズの数牌である9pが到着。3pは現物ではあるものの、この9pは坂本がポンしている牌。9pに待ちを変えると目に見えて待ち牌が空になってしまう上、9pはトイトイには刺さらないため、ホンイツだった場合は安く済むこともある。危険も承知で9p切りとなるかと思いきや、

じっくりと河を見渡し、意を決するように、うんうんと少し首を縦に振る。

そして村上が選んだ牌は直前に切られた7sだった。坂本に対して現物の3pで一旦保留にするルートすら取らず、絶対にこの9pは打たないという構えにした。南1局を迎えてトップ目ということもあるうえ、坂本の仕掛けはホンイツではなくチンイツの可能性が高いと読んだのだろうか。たしかに、河を見渡すと全種類の字牌が切られており、ション牌の役牌はない。染め手も見える手牌から役牌をスルーしていることは少なく、ということは、必然的に坂本の手牌に占める数牌の割合が高い=チンイツになっているケースも増える。この9pを切れば村上にも注目が集まり、いくら坂本の現物とはいえ選ばれることは少ないだろう。放銃になっても「自分も勝負手が入っていたしやむなし」と言うのは簡単だが、ここから降りという「勇気の撤退」を選んだ。

対照的にこの仕掛けに果敢に踏み込んでいったのは3着目太田。發をポンしており、7pか8pを切ればテンパイ。8pは竹内が直前に切っているため、通しやすい牌だが、フリテンになってしまう。しかし、7pは5pのノーチャンスとはいえション牌であり、坂本に放銃になってもおかしくない牌だ。巡目も深いため、無難に8pを選ぶ選択もあるが、自身のアガリを最大限に見て7pを押していった。供託込みで5000点弱の収入となり、上2人を追うため果敢にリスクをとっていく。

それぞれの思惑が交差した今局の結果は、あがりが発生せず流局。最も高打点を入れていた村上が降り、他三者がテンパイという意外な結末となった。

次局は竹内が2000オールをツモり、供託を回収してトップに躍り出る。
そして続く南2局4本場

坂本が10巡目にテンパイ









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