サンマの何切る、いとおかし。

平面の何切るを提示したときによくある回答として
「場況は?」
というナンセンスなことを言う人がいるけど、たしかに言わんとすることは分かる。ヨンマは点棒状況や他家(特に上家)の河によって打牌選択に影響を与える度合いが強い。また、1巡目から手役を狙った進行になる人がサンマと比べると多い。
サンマも配牌から国士や染め手を目指しているような河もあるにはあるが、ドラが多いルールで基本的に手なりで進めるのが良しとされているので染め手だとしてもひとまず孤立の字牌から切ってブロックが揃ってきたら染めに向かうという選択になりがち。

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例えば配牌がこれだとして、ヨンマだったら8p切ってホンイツにまっすぐという感じで進めそうだけど、サンマだとだいたい白か發の右手に近いほうを切るんじゃないかなー?
という感じで、最序盤であれば字牌からの切り出しの進行が多く、場況が色濃く出ることはヨンマよりも少ないと思う。

なので、サンマの何切るは最序盤の場況が与える影響がやや少ない。
そういう意味ではサンマの平面何切るは面白いなぁと思ったりする。

(ただ、ある程度巡目が経過して中張牌が切られたり、ターツ落としが入ったりすると、それの影響はヨンマよりも遥かに大きいのだけどね!)


本題

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東1局東家1巡目

昨日Twitterに載せた何切る。
打牌の候補としては5p、7p、8p、9p

でしょうか。

さんっま

受け入れ枚数最大は5pか9pですな。
それぞれの打牌の要素としては

9p
上記のように受け入れ最大。恐らく多数決を取ったらマジョリティになる選択。4578p引きはソーズ三面張待ち。6p引きは一盃口のソーズノベタン。147s引きは47pか58p待ち。5pのドラはそこそこ使えそうなので打点もそこそこ。ただソーズ縦引きはカン6p聴牌でちょっと残念。

5p
こちらも受け入れ最大。ただ5pはドラなんよねぇという。
9pとの比較はソーズの縦引きのケース。5pを先に切ってあるカン8p待ちで、自身が7pを3枚使っているので8pの機能が低下しているため出あがりに期待できる。
9p切りを選んだとき、ソーズ縦引きはツモ切って見なかったことにするかカン6pダマテンになるのだけど、このカン8p待ちなら即リーに行きやすい。
打点を犠牲にして即リーMAX打法。
今回は1巡目だけど、これがもう少し巡目が経過していれば5pという危険牌になりがちな牌を先に逃がせるのも大きな魅力。

8p
ソーズの縦引きはいらん打法。
どれを引いても7枚待ち以上のテンパイが組める。
また、47p以外は5pを使いきれて、6p引きは平和+一盃口の打点が付いてくる。
5p9pより好形+打点重視の選択。

7p
ソーズの縦引きはいらん打法その2。
4つの選択肢の中なら受け入れは一番少ない。
8pとの比較は、6pだけではなく8p引きでも平和+一盃口のテンパイが組めることと、ピンズ待ちになった際に58pか69pか待ちを選べること。
8p切りのソーズ引きテンパイは479pの変則三面張に受けるが、
7p切りは巡目が経過して9pが場に2枚切れになったりしたときにも対応が可能。
瞬間の受け入れ枚数を犠牲にして打点と好形テンパイを一番重視した選択。


強い人の中でも選択がそれぞれ違っていて、めちゃくちゃ良い問題。
ただ強者ほど好形テンパイを重視する選択をする人が増えるイメージだなぁ。あくまで割合の話だけど!
サンマはテンパイVSテンパイのめくり合いになるケースがヨンマよりも圧倒的に多く、平均打点がとっても高いのでそのめくり合いに負けたときのダメージが大きい。
もちろんめくり合いになったらあとは運ではあるのだけど、いかに勝算のある待ちで戦うか、という選択をすることは出来る。


何切るで牌を選ぶときに大事なのは
「なぜそれを切ったか」

選択肢はAとBがあって、Aのメリットはこれ。Bのメリットはこれ。
ただ今回は〇〇が△△だからAを選ぶ。
こんな感じで打牌に意図を込めることで、その判断が合っていたかどうかの振り返りをすることが出来る。
「なんとなく~」では次同じような牌姿が来たときも「なんとなく」牌を選ぶことになるし、そういう人は1年後も5年後もなんとなく牌を選んでいてその精度が上がっていかない=雀力の向上に繋がらない。
〇〇と△△の部分の「要素」の部分の収集能力も雀力に直結する。

選択に影響する要素を洗い出して、その優先順位を比較して、選択する。
要素の収集で抜けている部分があっては比較の精度が落ちるし、その要素の優先順位を間違ってしまっても正着には辿り着かない。

「麻雀は選択と抽選のゲーム」

私がもう何年も購読している木原浩一プロのブログマガジンで書かれている言葉だ。
私たちは抽選の部分に介入することは出来ないので、より得な抽選を受けられるように選択をしましょう、ということだ。その選択の精度を上げていくことがとってもだいじなのよ。

最初Twitterのほうに書こうかと思ったけど、140字で収まらないじゃん!noteに書くか、と思って書き始めたら打牌理由以外のところを書いてたらめちゃくちゃ長くなってしまった。(2100文字)

ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
次の投稿も読みたいと思ってもらえるような記事を頑張って書いていきますので、よろしくお願いいたします('ω')

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