早いもので今日がクリスマスだ 【アドベントエッセイ(365/365)】

早いもので今日がクリスマスだ。

どこよりも早いアドベント企画、365日目をついに達成した。

この企画は、友人が昨年の12月にアドベントカレンダーの記事を書き始めて、わずか8日くらいで挫折しているのを見て爆笑することから始まった。

同時に、なんか物を書く系の人達が12月になるとこぞってアドベント企画やり始めるのを見て「あぁ、はいはい、アドベントカレンダーやってんのね。へへっ」と斜に構えて眺めていた自分がいた。

だからこそ、「オレなんか!オレなんか!365日アドベントカレンダー書いちゃうもんね!!!」と、なかば小学生の意地比べのようなテンションになり、2019年12月26日からこの企画を始めたのである。天邪鬼にもほどがある。

さて、見切り発車ではじめてはみたものの、私は大変弱気だった。なんつったって、これまで「よし今年は毎日○○を続けるぞ!」と意気込んで、達成した試しがなかったから。

自分の三日坊主っぷりは、自分が一番よく知っている。だから、この企画は、ぐらつく橋の上を恐る恐る渡るように進んでいったのだ。

序盤の方でも似たようなことを書いたが、私は「三日坊主が365日続ける」という無理難題を達成するために、この企画のハードルをとにかく低くした。

「毎日更新する」

以外に、特にルールを設けなかったのだ。

定時に更新しなくてもいい。疲れていたら、短くてもいい。クオリティを気にしなくてもいい。最早エッセイじゃなくてもいい。

とにかく「自分がゼロから書いた文章を、毎日1回世に出す」というシンプルなルールだけを守ることに集中した。

こうして、自分を甘やかしに甘やかしながら好き勝手な文章をつらつらと書いている間に、最初の1ヶ月を越え、3ヶ月、4ヶ月と続くころには「毎日エッセイを書く」ことが生活の一部になっていた。

水を飲む感覚に近い。生物が、誰に言われるでもなく生きるために水を飲みはじめ、水を飲み続けることに飽きとか苦痛を感じないような。

続ける苦悩や不安は序盤で消え、努力せずとも続くようになったわけだ。

自分が書いたnoteを読み返すこともあまりしなかった。まとめて振り返ると「多分似たような話題、着眼点、オチの話を何パターンかローテしてるんだろうな」と思うに違いないからだ。

このエッセイで書いたこと、内容に、社会的意義はほぼないだろう。

それでも、今まで自分の中で決してなし得なかったことを、曲がりなりにも自分の意志だけで達成し、自分の中に「変化」を起こせたことを、誇りに思う。

さて「毎日続ける」という、1番基礎はクリアできた。

しかし。このエッセイを始めた当初は「どうせ書くなら読者も増やしたい」と思っていたので、この点ほぼ着手できなかったことを反省している。

ということで、次は続けるだけでなく「コンテンツを育てる」をテーマに加え、引き続き何がしかの形でコンテンツを作り続けていきたいと思う。

いつかこのアドベントエッセイが「名もなき人間が、毎日のことを適当に綴っただけの企画」から「省アンリが最初期に書いてた幻のエッセイ」として出版されるレベルまで、己の存在そのものをコンテンツと化す。これが、密かな野望である。

どこよりも早いアドベント企画、これにて終了だ。

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