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捕食される恐怖を知る 【アドベントカレンダー(232/365)】

早いものでクリスマスまであと133日を切った。


どこよりも早いアドベント企画、232日目は「突然の痛みに対する恐怖」の話。




先日、友人たちとホラー映画を見ていた時のこと。






その映画は、酷くツッコミどころ満載。鑑賞後、私は友人に対して「どこがどうダメだったか」を口角泡を飛ばしながら切々と語っていた。






その時。






「い”っっっっっって!!!!!!!!!!!!」







足に激痛が走った。






見れば、アオジタトカゲの華彩さんが、思いっきり指に噛みついているではないか。






痛い痛い痛い!!!!






大騒ぎしながら華彩さんの口をこじ開け、指を救出した。






華彩さんはこんな感じで、たまに私の足を「喰える認定」してくる。







この判定基準がマジで分からない。だって、普段華彩さんの前で指をチョロチョロしても、見向きもしないのだ。






なのに、来る時はなんの脈絡も予告もなく、思いっきり噛んでくる。






これまでも何回かあったが、その日は特に痛かった。







以来私は、足の指先に来る痛みの影に襲われている。






指になにかが当たった瞬間、反射的に飛び上がり、あとから華彩さんがゲージの中に入っていることを思い出したりする。






「突然脈絡もなくやってく脅威の記憶」は、生き物としての本能的な恐怖心を煽るのだろう。






まさか、この都会の真ん中で、「捕食される恐怖」を疑似体験する日が来るとは。






爬虫類を飼っていると、予想もしない扉が度々開く。実に楽しい。

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