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病院に通っていても、健康診断を受けてください

 病院で働いていると、お会いする方がみんな患者さんなので、世の中の人みんなに持病がある気がしてしまいます。たまに、健康診断の仕事をしたり、初めて病院に来た方を担当すると、毎日飲むお薬が無いことにビックリしたりします。
 そんな偏った私ですが、それでもある程度のご年齢になると、血圧や脂質のお薬を飲んで、定期的に通院されている方もやはり多いはずです。そして、お薬の処方だけではなく、年に1-2回、たまには血液検査も受けているのではないでしょうか。

 今日はそんな方々にも、健康診断を受けて頂きたいというお話です。会社に所属されていると健康診断の機会があって、がん検診オプションもあったりしますが、そうでないと案外受けていない方もいらっしゃるようです。特に、通院して検査もしていると、それで足りていると思われる場合があるようです。
 実は「全身のチェック」をすることは、とても難しいことです。通常の通院では、まず出来ていないのが現状です。医療保険の制度上、疾患治療でなく早期発見や予防に関してはカバーされていないことも一因です。
 私が主治医として診ていた患者さんの中でも、自治体の検診で便潜血検査をしたことから大腸がんが見つかった方、レントゲンで肺がんが見つかった方、心電図で治療が必要な不整脈が見つかった方、と申し訳ないことに沢山いらっしゃいました。それぞれ、便潜血やレントゲン、心電図をやってみないと分からないものであったし、またその方々の持病には必須でない検査だったのです。

 詳細はお住いの自治体にもよりますが、健康診断のお知らせがあるはずです。新型コロナウイルス流行下で制限もありますが、しばらく間があいている方は、ぜひ健康診断や人間ドッグをご検討ください(なお、ご持病によっては例外もありますので、主治医にご確認ください)。

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