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今年あたしは何をしたんだろう?と、振り返る

2020年ってたぶんすごく重要な年だろうけど

 だいたい年に数回、イベントや展示やその他お仕事の宣伝やご報告みたいなことをやってて、あとでそれを見ると、「そうだわ、これやってたわね」って思い出せるようになってるんだけど。
 今年はね。
 もう、取り立ててなあーーーーーーんも、ないんですけど、どうしましょ。

 無いんだけど一応報告をいたしましょう。

 まず、新年早々には銀座のギャラリー路地裏で『Y嬢の世界』というグループ展に参加しました。そこで、『HUGS』 という、動物が抱き合っている絵のシリーズを6点発表しました。

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たとえばこういうやつね。濃厚接触そのものですわ。わははは。笑い事ではないが。

 この1月の上旬時点で、銀座はまだインバウンドで賑わってましたが、したがって根室などの高級回転寿司に行っても、中国語が飛び交っておりましたが、この頃すでに武漢でやばい肺炎が広がっている、という話は入ってきていました。

 銀座のドラッグストアでは、買い物かごいっぱいに、特価品のマスクを購入する女性をみかけました。そののちに品薄が大問題と化す、不織布の使い捨てマスクです。

  インバウンド客の日本での爆買いについては珍しいことでもないと思ってあまり気にしませんでしたが、そういう行動は半分はメルカリ商売であったのかもしれません。あるいはあれは帰国前の実用的なおみやげであったのか。

 ともあれ、のんびり構えていた日本人・日本政府と、これら外国の方々の行動はだいぶ違っていたはずです。

 Hugのシリーズをみてくれた業者がデパート展示に誘ってくださり、京王デパートでの小品展に参加。その後その手作り額縁を作ってくれた友人の額縁展にもHugの絵を一点出しました。ウサギのやつ。

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  なんというか、人には接触していないのだが、絵は濃厚接触だらけ。これは偶然なんだけども。

旅行の計画がふたつ潰れる

 その後のことは日本中で『巣ごもり期間』として共有されているかと思います。

 あたしはイタリアボローニャへの売り込み旅行と、アメリカLAへの、伯母のお墓参り、という2つの旅行計画を立てていて、どっちかというと元気な状態だったのを、べしべしと叩き潰されて、呆然としてしまいました。
 フライト代は返金されましたが、予約ホテルの一部は返ってきませんでした。
 
 売り込みのための絵本を作っていた手も完全に止まり、毎日病気についてのニュースをあさることになりました。秋には個展をしたいとかの皮算用もあったんだけど、構想から練り直しです。

 アメリカの友人や従姉妹とのやりとりで、新型コロナが世界中を悲惨なものにしていることを実感していました。ボローニャのブックフェアは、一度は5月に延期された後、正式に中止されました。

 病気そのものよりも、混乱や不安を持ってる人間が怖いって状態になり、監視や規制がきつくなる足音は消えず、それは今も続いています。

 この間、あたしがまともにやってたことといったらおうちごはんの世話、ようするにおさんどんだけだったように思います。

 あと、絞り出すように絵本のラフ描いてますけど、どすんとした手応えはまだ来ていません。頭がいまいち麻痺しています。仕事の納品はかろうじてこなしています。

 体調はくずれ、デフォルトの睡眠障害がデフォルト範囲を越えて悪化。
 春にはどこも痛くなかったのにあちこち痛くなり、「コロナ鬱」って言葉を聞くと、あーそれかもと思うようにもなり、人にも異常がバレて指摘されて医者行けよ、と言われました。

 がーん。医者行きたくないんですもの。ほんとになるべく。

それでも通算5つの展示をしたわけか?

 その間を縫って、所属団体であるJPAL日本出版美術家連盟の主催する、ウェブ上のアマビエ展に参加して、その世話人みたいな作業をしました。

 それが縁になって、絵の現物を飾りませんか、というオファーが、賛助会員の東川口病院からありまして、計画されていたギャラリーでのJPAL連盟展が中止になった我々としてはありがたく、今はそれが進行中です。
 有志20数人による病院アマビエ展は今年いっぱいつづきます。これは患者さんたちのための展示です。(その後も帝京大学病院に巡回の予定)

 あたしのアマビエはこれです。

アマビエグラデーション

よい紙に印刷されたので、実際はもうすこしどっしりした色合いですけど。

 その他11月に、同連盟他の賛助会員の方からのオファーで、新しくオープンするというブックショップ、御茶ノ水の『出発点』に付随したギャラリーのプレオープンにも、『赤ずきんとおばあさんに化けた狼のハグ』の絵を出品しました。

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これですね。描いたのは正月です。

 1月のやつが6点、デパートには4点、あとはそれぞれ一点ずつではあるけど、合計5回は展示をしたことになるのかしら?
 アマビエ除けば濃厚接触絵(Hugシリーズ)ばっかり。

 でもなにか地に足がつかないです。それは人にあまり会っていないからだろうと思います。

  暇なはずなのに暇ではない、なにか異常な日常が定着しました。サテライト会議も慣れたけど、その欠点もわかってきて、これが今の自分ではなく、働き盛りのときだったらどんなに辛かったろうか、と想像もしました。

 まだ一ケ月あるよね

 で。まだ今年は残っているわけです。

 手応えのないのを、創作に振り向ける予定でございます。自己厭悪とかに自家中毒しないように、ちまちま行きます。
 ガツンとこなくても、何かしらタネは撒けるかもしれない。
 たった一時間の作業がその後を変えることだってあります。あきらめたらあかんわ。

来年のことがぼちぼち決まってます

 来年、2021年には5月に個展(ゴールデン街Bar十月の4回目)が予定されております。
 
 その前におそらく1月か2月に、同級生がオープンした下北沢のギャラリーで赤ずきんなどの旧作を蔵出しする展示をする予定。

 秋にはJPAL展もきっとできるでしょう。

 ともあれ、生きております。またお会いしましょう。
(2020年11月27日)


おひねりをもらって暮らす夢は遠く、自己投資という名のハイリスクローリターンの”投資”に突入。なんなんだこの浮遊感。読んでいただくことが元気の素です。よろしくお願いいたします。