マガジンのカバー画像

novel

11
オリジナル小説を書いています。
運営しているクリエイター

2019年9月の記事一覧

影

足元に伸びる影を見つめた。

彼女は赤い瞳でこちらを睨んでいた。

彼女もまた泣いていた。

額を触っても、ない。

けれども影には確かにあるのだ。

醜く生えた一本の角が。

Synchkrie