見出し画像

#19. ブロックチェーンとティール組織

ティール組織に関する書物は多く、多くの研究者が詳しく素晴らしい知見を提供してくれています。私如きが彼らより良い説明が出来るとは思いませんが、今日はブロックチェーンとの類似性という視点で共有させて頂こうと思います。

あまりご存知無い方の為にご紹介すると、色で組織の形態を表した、近年にみる代表的な組織は以下の三つに大別されます。

オレンジ組織: 利益を第一とした合理的なトップダウン型の機械仕掛的組織。私見ですが、30年前は、多く組織がこうであったように思います。

グリーン組織: メンバーがより主体性を持って行動することができる人間を第一にした家族的な組織。意思決定のプロセスはボトムアップ式。
リーダーは、メンバーがより働きやすくなるように環境を整える役割を担うが、組織内の決定権は経営側にある。
近年はオレンジからグリーンへの移行に戸惑っている組織が比較的多いように見受けられます。

ティール組織: メンバー一人一人が起業家精神を持った、自然体で生命体のような組織。限定的な権力者は存在せず、メンバーが柔軟に意志決定を行える。メンバーは、「組織はメンバー全員のものである」という価値観の下にある、とてもフラットな関係性。
「組織のビジョン・ミッションを達成するために自分ができること」と「個人のビジョン・ミッションのために自分ができること」が融合しているため、メンバーは自主的に活動している。
まだまだこの形態で持続性をもった運営ができている企業や組織は少ないように思いますが、私達の未来は自然な流れとして、こちらに向かっているように感じます。

ちなみにですが、この区分は、どの組織が良いとか悪いとかを示す指標ではなく、その時代背景や組織を運営する個々の意識状態に於いて、結果として組織風土が育ったり、最も利益を生みやすくなったり、社会的信頼性が伸びたり、従業員の定着率に影響が出たりするものと捉えると良いと思います。

一方、ブロックチェーンのデータは複数に分散されて保存されるため、中央集権的管理者の存在が不要になるという特徴があります。
また、ブロックチェーン上に登録されたデータはネットワーク上の参加者全員が監視しているため、ある端末が仮に攻撃され改ざんされたとしても他の端末が正常なデータを保有しているため、整合性が取れず、すぐに改ざんが発覚するという構造になっていて、データの信頼性や透明性が担保できるというわけです。

この比較からわかる通り、ティール組織とブロックチェーンの構造は、分散化と自己組織化という類似点があります。
同じ時期にティール組織とブロックチェーンが話題になった理由は、両者が現代社会の課題に対する新しいアプローチや解決策を提供する可能性がある為であり、必然的とも言えそうです。

新しい組織の人間関係の構造を新しい仕組みが補うという未来がもうそこに来ているという事にワクワクしているのは、私だけではないと思いますが如何でしょうか?

グリーン組織を通過してティール組織に向かうという事は、私達がこれまで当たり前としていたエゴ優先の考え方が当たり前ではなくなるという事であり、これまで私が書いてきた、「私の在り方が問われる時代」がやってくるという事です。
時代に取り残されないように、今から修業を私達は始めなければならないように思います。

それは遠い未来では無い、つまり私が生きているうちにやってくる未来のように私は感じています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?