源河亨『悲しい曲の何が悲しいのか-音楽美学と心の哲学-』読書ノート④
源河亨『悲しい曲の何が悲しいのか-音楽美学と心の哲学-』
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第4章 心が動く鑑賞
本章では、情動が美的経験の重要な構成要素となっているという見解を提示している。
それというのも、情動を抱かず曲を聴いている場合、単に曲を知覚しているだけであって、曲を鑑賞しているとは言い難いように思われるからだ。人が何かを美的に経験し、それを美的に判断するときには、それを知覚するだけでなく、心を動かしていなければならないと考えられる。
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