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いたみつづけること――清原日出夫小論(「塔」2015年1月号)

 1963年4月、清原日出夫は「短歌」(角川書店)誌上に「暁闇」30首を発表する。のちに歌集『流氷の季』に収められた際にも、歌集後半、第III部の中心として据えられた連作である。

高層に組まれゆく鉄骨荒々といまだ生身の脆さ親しき
すでに明日は今日の心と来て重しわが双の掌ゆ逝きし〈労働〉
〈自由〉この捕われの身のさながらに事務服の群来たり立ち読む
さしあたり何求めんといし書店楽を流しいてバルトーク

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