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掲載記事アーカイブ

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総合誌、同人誌等で過去に掲載されたものを放り込んでいきます。
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2017年7月の記事一覧

よそ者で馬鹿者で若者であるために(「現代短歌」2016年6月号歌壇時評+あとがき)

 学生短歌会の興隆が語られて久しい。去る[2016年]3月6日(日)には「大学短歌バトル2016」と題された歌合が、動画配信サービス「ニコニコ生放送」を通じてインターネット中継された。今年で二回目になる学生対抗歌合は、九州の三大学の学生が結成したチーム「ここのつ歌会」が優勝し、劇的な幕切れとなった。この時評の執筆段階では未発売だが、「短歌」[2016年]5月号にはイヴェントのレポートも掲載されると

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振れ幅と混沌(「現代短歌」2016年5月号歌壇時評+あとがき)

 鳥居、という名の歌人が出した第一歌集『キリンの子』(KADOKAWA)が話題になっている。歌集と同時に、彼女のこれまでの境遇に関する新聞連載をもとに加筆修正されたルポルタージュ『セーラー服の歌人 鳥居』(岩岡千景著、KADOKAWA)も出版され、鳥居本人も[2016年]3月17日に最終回を迎えたNHK総合の「クローズアップ現代」に出演するなど、メディアの注目は熱い[注・同番組は2016年4月4日

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